~2~ 初ノルマ完遂
これで終わりーっ!!
六体目のポイズンビィを壁に氷漬けにし、拳で破壊すると、本日のノルマ討伐は終了した。
[称号・蜂への災厄、を獲得、それによりスキル・毒拳レベル1・毒無効レベル1を獲得、
ランクが11になりました]
毒系が追加されて、自分の今のステータスは
『ヒカリ
ランク11
HP1200/MP580
・称号/蜂への災厄
・スキル/身体強化レベル15・跳躍レベル23・クリティカルレベル21・炎拳レベル5・氷拳レベル5・毒拳レベル1・毒無効レベル1』
になった。
使ったスキル程レベル上がっている。
アイテムは毒消ししか落とさなかったけど、毒無効があると、不要か。
気がつけば日が暮れている。
[本日の魔女を倒して下さい]
まだ、ノルマがあるのか、モンスターと魔女、って説明があったっけか。
MAPの表示、赤い髑髏が魔女っぽい帽子を被ってるマーク、これか。
この近くじゃん。
あの家、だよね、家の周りに魔女らしき者は見当たらないけど……。
すると世界が反転する。
「ぅわっ」
[魔女エリアに入りました
『孤独の魔女サキエル』を討伐して下さい]
魔女とモンスターはどう違うのかとかヘルプを確認する暇がない!
魔女の足元の影から、めちゃポイズンビィが出てくる!!!
もしかして、ポイズンビィを作ってたのは、魔女さん?!
毒無効があるけど刺されたら痛そうだから、自分は避けては殴り殺す、避けては殴り殺す、を繰り返す。
その内、それが気持ち良くなってきた。
「あはははは!!そろそろポイズンビィじゃあ、味気なくなってきた!!!」
ポイズンビィの上を跳躍で渡りながら、魔女の頭上まで行くとそのまま落下速度に拳を乗せる。
「氷拳!!!!」
ぼぉごぉおおっ!!!
魔女の頭上にクリティカルヒット、そのまま魔女を真っ二つに割りながら、自分は着地した。
「うわぁ、魔女の中身、グロぉ」
魔女中は様々な大きさの目玉が詰まっていた。
数秒、その目達がギョロギョロしていたが、すぐに消滅のエフェクトと共に消滅した。と思いきや、目玉が群れで飛び出し、自分に向かってきた!
「ぎゃーっ、きもちわるっ!!!」
ポイズンビィより速い、避けて殴り、では追い付かない。
「ぐはっ!!」
目玉の一つが、自分の腹に喰い込む。
「こんのぉっ、殺す、絶対殺す!!」
喰いこんだ目玉を、右手で掴み握り潰す。
[ランクが14になりました]
ほほう?この目玉はランクアップコスパ、高いんだな?
よし、目玉全部、ブチのめす!!!
蹴り潰す、踏み潰す、殴り潰す、握り潰す、焼き殺す、凍結粉砕、HPがある限り、自分は1000越えの目玉をブチのめした。
こちらのHPが一桁になる頃、目玉はあと10玉。
さて、ポーションで全回復して全部殺るか。
「これ、飲む系かな?」
取り出したポーションを飲もうとした時、目玉が口の中に飛び込んできた。反射的に歯で噛み千切る。
「まっずぃ」
すぐに吐き出したが、残る9玉の目玉がニャアと笑った気がした。
「ぉえぇっ、毒……?」
毒無効、じゃないの?!
それとも毒じゃないのか、内臓が吐き出そうと嘔吐反応を繰り返す。
咄嗟にポーションを自分に掛け、HPは全回復するも、断続的にHPが減っている。
ヤバイ、死ぬ。
[ランク20になりました
職種クンフーが進化可能です
・ホーリーモンク
※スキル聖系統獲得可能
・ダークモンク
※スキル殲滅系統獲得可能
どちらに進化しますか?]
うはー、これは、どちらかで生き死にが、別れるやつ?
自分的にはやはり、ダーク。
ホーリー系統、浄化でこの状態異常は回復しそうだなあ。
だが、自分の心の声は『ダーク』を選べと叫んでいる。
もし、ゲームでこのまま死んだら、それも仕方ない、か。
「進化、ダークモンクを選択」
[了
プレイヤー・ヒカリをダークモンクへ進化させます
~~~~、~~~~~
進化開始、完了しました
進化ボーナスとして、全状態異常魔法完全無効を獲得]
身体がブワッとなった感覚、そして嘔吐が止まった!
なる、ほど、ね、毒じゃなくて状態異常魔法ってのがあるのか。
自分を数メートル離れて囲む目玉達、「チッ」て感じを出してる。
ムカつく。
殲滅系スキル
暴食レベル1/誘爆レベル1/ランク不足の為非表示/ランク不足の為非表示/ランク不足の為非表示/ランク不足の為非表示
誘爆、これ、使えそうだな?
自分は軽くステップを踏み、拳に炎を纏わせる。
「皆殺しだ、目玉ぁあ!!!!
誘爆ッ!!!!」
殴ると同時にスキル発動、クリティカルヒットと共に目玉が仲間の目玉に飛ばされどんどん爆発した。
「誘爆!!!誘爆!!!!」
全ての目玉を殲滅。
[『孤独の魔女サキエル』の討伐クリア
称号・魔女の呪いを弾く者、を獲得
ランクが35になりました
討伐報酬
URアイテム
・第三の目、を獲得]
まだ始めたばかりだからか、ランクアップ早いな。
ステータスは、……スキル増えてきたな~、スキルゲーなのか?
それとも、格闘は武器が豊富じゃないから、スキルが多く獲得できるのかな?
『ヒカリ
ランク35
HP3500/MP980
・称号/蜂への災厄・魔女の呪いを弾く者※全状態異常魔法完全無効
・スキル/身体強化レベル32・跳躍レベル47・クリティカルレベル52・炎拳レベル10・氷拳レベル9・毒拳レベル2・毒無効レベル10
・殲滅系スキル
暴食レベル1/誘爆レベル1/ランク不足の為非表示/ランク不足の為非表示/ランク不足の為非表示/ランク不足の為非表示』]
うんうん、殲滅系っていう響きが良い。
そういえば、このゲームのランクは天井あるのかな?
このノルマって、毎日なわけか?だよねえ。
この繰り返しだと飽きる。
ログアウトボタンはーー、無い、ノルマ放置すると……ヘルプに載ってる?
あった。
[ノルマ放置ペナルティ
・5ランクダウン、三日間のステータス半減、ダウンするランクが無い場合は死]
とんだデスゲームだ。
夏休みの間はなんとかなりそうだけど、学校が始まったら、ノルマやれなさそう。授業中にモンスター出現とか、討伐出来ずにタイムアウトしてしまう。
[ランクアップ上限は300です、ランク300になると異世界へ転生する事が出来ます]
異世界、ねえ、どんな異世界?
それは一先ず、置いておくとして、300まで上げれば生き残れる?って事か。
よし、討伐報酬を確認しますか!
[URアイテム・第三の目
装備アイテム
※一度装備すると体の一部となり取り外し不可]
額に目が付くの?
良いねえ、良いねえ、それはイイ。
[第三の目]を装備。
[本当に装備しますか?]
YES!!!!
[第三の目の装備が完了しました]
ん????
おでこ撫でても、額に無い???
第三の目、目だから開けば見える?
ぱちり。
あーー、そこかぁ、そこかぁ!!!
髪が邪魔だけど、隙間から後ろが見える。
背後から敵が来ても視認出来る、慣れればバトルには便利かもしれない。
おっ、持ち金が増えて、る、魔女討伐報酬、一千万、だと?
この年齢で学生が、一千万円の現金を持ってたら、怪しまれること間違い無し。
宝の持ち腐れ感、ある。