第962次戦争 I
初めての投稿っす。
よろしくお願いします。
戦乱の中で踊る。
そこかしこで銃口が火を吹き、乾いたような小銃の発砲音と腹にズシンとくる大砲の重低音がハーモニーを奏でる。
血の紅をバックにサブマシンガンの弾をばらまいていく。
隣の兵士がたった今死んだ。 一人、狂ったように笑っている奴がいる。
この光景を狂っていると私は感じる。
しかし、この世界では平和の方が狂っているのだ。
生きるためには喰わねばならぬ。
喰らうためには狩らねばならぬ。
生きるためには戦わねばならぬ。
私だけが唯一、この光景を狂っていると感じるのだ。
……世界からすれば狂っているのは私なのに。
まぁ、狂っていると感じつつ、その戦乱に身を委ねているあたり、実際私も狂っているのだろう。
と、そんなことを考えている間に弾切れだ。
即座にサブマシンガンを捨て、懐からナイフを取り出す。
身を屈め、相対している敵の手首を狙って切りつける。
敵の落とした武器を拾い上げ、まず先程切りつけた敵にヘッドショット。
そのままの流れで横に来ていた別の敵の顎を銃身で殴りつけ、体制を崩した隙に心臓へ一発。
しかし最期の悪足掻きなのか、敵が死ぬ瞬間に撃った弾が一発頬を掠める。
滲み出た血を手で拭いながら、思わず悪態をつく。
その隙に接近してきた左の敵をよけ、ナイフで切り返す。
しかしコイツはデコイ。
後ろから来た本命に返す刃で一撃。
そのまま撃って仕留めようとするが、残念弾切れだ。
仕方なく先程倒した敵の銃を奪い取り発砲。
そのまま私のいる敵陣右翼後方から右翼中央方向へ向って走り出す。
しかし、この動きで完全に脅威と判断された様だ。
敵兵がぞろぞろ向かってくる。
そこで私はあれを使うことにした。
目をつむり、耳をふさぐ。
―スタングレネード。
激しい音と光で敵の動きを一時的に麻痺させる、手榴弾のような武器だ。
そのまま、ダメージの少ない者から仕留めていく。
あの予備動作で即座に反応した敵は、後々脅威となりうるからだ。
こうして粗方仕留めた頃にはもう此処右翼は壊滅だ。
次回、第962次戦争 II 終わらぬ理由
この次も、サービス、サービス!