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File.5 セシリアーナ

File.5 セシリアーナ

 ※あさづき ゆう様 作:「聖女の祈り ~あなたとわたしを繋ぐもの」の主人公。

 (https://ncode.syosetu.com/n4541er/)


挿絵(By みてみん)


 22歳、女神さまに祈りを捧げ続ける聖女。

 「平凡な濃い茶色の髪に平凡な茶の瞳」「さほど目立つ容姿はしていない」とは本人の弁。

 うーん、でも私のイメージでは、普段は親しみやすい笑みを浮かべた愛嬌のある女の子(22歳ですがきっと童顔気味のような気がする)。それが「聖女」になるとガラッと雰囲気が変わり、それこそ祈っている時のオーラはハンパないんだろうなー、と思います。

 ……ということで、祈っている姿のイラストにしてみました。

 手を組んだ時、右手の親指が下。なぜなら、彼女は右右脳タイプだと思うから……。(←謎のこだわり)


   * * *


 セシリアーナの望みは非常にシンプルで、

「素敵な男性を掴まえて幸せな結婚をしたい」

というものでした。そのために情報収集も欠かさず、自分の売り込みも忘れず、そしてついに女神さまへの願掛けまで行った。

 その「願望の強さ」が災い……じゃなかった、功を奏し、15歳のときに女神に祈りを捧げる「聖女」に抜擢されます。当然、聖女を務める間は婚活はできません。


 いや、早く結婚したいという祈りが逆に結婚を遠ざける結果になるって……ぷぷぷ、いや笑ってはいけないのだが、富山弁でいう所の「ああ、気の毒な」という感じです。(※訳:労力をかけたのに、お疲れ様です……みたいな)


 それもこれも、セシリアーナの「願望の強さ」が招いた結果。

 その後、彼女は女神に「貴女の願いをかなえるために、人々の幸せを祈ってね」と言われ、それを実行し続けます。幸せな結婚をするために、ただひたすら……何と、7年もの間。


「このままじゃ、マジで行き遅れるんで! 誰か代わってよ!」

とさすがに思ったんでしょうね、ある日の祈りの最後に「次の聖女」を望んだところ、あっさり女神さまは言いました。


 ――ようやく次代を望んでくれたのね。


 どうやらセシリアーナが望めば済む話だったらしい。


「そこかーい!」

と私が思わずツッコんだのは言うまでもない……。

 あんた7年間、何してたのよ?

 いや分かるよ、祈れって言われたから一生懸命に祈ってたんだよね。ただひたすら。それはよく頑張ったと思う。

 だけどね、その間に

「何かおかしいなあ?」

とか

「もっと良い方法はないかなあ?」

とか考えなかったのかな? ん? ん?

 まぁ、本人も

「マジか……」

とは言わなかったものの、自分の壮大な遠回りに気づいて愕然とはしていました。うん。


 第1話はこんな感じなのですが、これだけでもセシリアーナの純粋さ、素直さ、そそっかしさがよくわかる。

 想いは強いのだが思慮は深くない。素直過ぎるところがあるが、決しておバカではない。何だ、この絶妙なバランス!

 私はツッコミ体質だったのだな、と気づかせてくれた、愛すべきキャラクターです。とにかく可愛い。


 あと、やっぱり「ブレない」! ここがいい!

 次代の聖女が決まると聞いて

「よーし、さっそく婚活の準備よー!」

ですからね。


 そうでしたね、それが最初から望みだったし……そうか、7年間「聖女」で祈っていた間もひたすら「幸せな結婚」だった訳だし、そうか……。

 すごいな。「聖女」から解放されたらあんなことしたい、こういうこともしたい、とか思考が散ったりしないんスね。結婚1本。

 さすがだ。さすがだよ、セシリアーナ……。


 さて、「祈りの強さ」=「願望の強さ」=「思い込みの強さ」でもあります。

 これは感想欄にも書いたのですが、彼女はこの「思い込みの強さ」のあまり、大事なことを聞き忘れていたり、暴走したりと本当に「片手落ち」が多い。

 でもって、あまり我慢がきかない。気持ちが強いから。

 作中、

「待て、落ち着けー!」

と何回ツッコんだかわからない。


 そんな彼女に夢中になりました。次に何をするのかなあ、とワクワクするといいますか。

 鉄拳制裁のための練習をするところなんかツボでしたね。

 だいたい、ちょっと斜め上の決断をする傾向が……ツッコミの腕が鳴るぜ!


 えー、こほん。ちょっと方向が逸れましたね。

 そんな訳で、私の読み方は少々おかしいかもしれませんが、作中の彼女の思考回路、その行動はとにかく真っすぐで明るく、本当に応援したくなるものでした。

 そしてその最後も、非常に「彼女らしい」と言えるもので……そんな彼女に対する私の最後のツッコミは

「……でしょうね」

かな。

 何しろセシリアーナは「祈り」にかけて他の追随を許さないですから。

 そりゃそうだ。「聖女」としては超一流。歴史に名を残すのですから。


 まぁ、最後に新たに判明した事実(セシリアーナが知らなかっただけなんだけど)もあり、

「ちょっとは調べなかったんかい」

とか

「7年、マジで祈ってただけか!」

などのツッコミもあるんですけど、でもぜーんぶひっくるめて

「しょうがない子だね、本当にー」

とグリグリしたくなりました。うーん、可愛らしい。


 何か元気が出るというか、胸が温かくなるというか、とても励まされますね。

 そんなキャラクターです。

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