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ネフロレビス国に到着

いやぁ~熱いですねぇ~まだカラっとしてるから良いですが…お体ご自愛くださいませ。(どうせよと!というのは無しで)

 昼にはネフロレビス国の玄関口の交易都市、デュフィに到着。別段変わった様子はない…本当に砂漠あるのか?

 「もっとアラビア~んってな雰囲気期待していたけど…アヌヴィアトと変わらんな…」

  「あらびあ~んってのは何だか知らないけど、こんなもんだぞ。旦那。」

  「ここも少々物価が上がっているな…」

 「そう?安いと思うけど。」

  「まぁ、旦那は仕方なしか。お大尽だからなぁ。聖王国や帝都のある北に行くほど、ディフェンに近い程、値が上がる…まぁ、もっとも今はディフェンの方はダメだがなぁ。」

 「なるほど。その国々が中心地って訳ね。そこから離れればお安くなると。」

  「そんな感じだなぁ。あ、森林国は決まったヤツしか入れねぇぞ。」

 「へぇ。ところで、知り合いの宿とかあるのかい?」

  「いや、ここは2~3回しか来た事ねぇし、俺らじゃ冒険者御用達のあばら屋だ。旦那連れていけねぇって。」

 「そうか…んじゃ、商業ギルド行ってみるか…」

  「旦那達は商会の方が良いんじゃないですかい?」

  「うんうん。俺もそう思うが?」

 「いやな、行けば世話になるだろう?なるべくそういうのはな。」

 「まぁ、今更だけどな。相手は商人だ。あまり甘えるのもな。」

  「ふ~ん。」

  「まぁ、お前さんじゃ、尻の毛まで抜かれちまうだろうがな。」

  「…ドネリー…おま、俺に厳しすぎねぇ?っと、じゃぁ、俺達は冒険者ギルドの方覗いて来ますわ。広場で待ち合わせで良いですかい?」

 「ああ。そうしようか。ヴァンそっち頼む。」


 ”がららんからんか”

 「いらっしゃいませ。本日はどのような御用でしょうか…」

 何時も通り証を提示して近況の情報を仕入れる。特に盗賊や、魔物の情報は無し。平和なもんだ。

 ただ、隣国セネシオラからの難民の流入が止まらないという。どうなってるのだか…おすすめのお宿を聞き、掲示板を見ていく。

 輸送の護衛、この国でも不足しているようだ。「獣人隊募集」ってのも今更、むなしく見えるな。

 麦価が高い…輸送の問題か、農産国のセネシオラ、シペラの内政の影響か…

 っと、考察はここまで。今日はゆっくり風呂入って休もう。


 「よその国に来た感じがしねぇな…」

  「植生もあまり変わらないようですな」

 「まぁ、隣国だし?最初の国境の町だ。王都に期待しましょ。」

 広場って、ここで良いんだよな…っと。広場に広げられた露店の品を見ていく…

  「旦那!こいつ見て行ってよ!星の石だ!」

  「そこのは偽物さ!うちこそ本物!土産にどうだい!」「なにぉ!」 

  「うちの見て行ってよぉ!」

 ああ。さっきから見てるさ。どれもこれも鉄の精製の時に出る精製屑だな…どれも偽物ってわけだ。まぁ、お値段も良心的?だがねぇ。

 しかし隕石かぁ…隕鉄になるんだよなぁ…浪漫じゃん!かの斬鉄剣も確か隕鉄だったな?

 メテオ!なんてな…本当に降ったらヤバいもんな…うちの神様は面白半分でやりかねん…砂漠で探すか。

  

 「おう!旦那ぁ!こっちだぁ!」

 「おう!ご苦労さん。何か有意義な情報はあったかい?」

  「いんや、特にないなぁ。」

  「はい。此処も護衛の手が足りてないようでしたね。王都までの情報を聞いていたら、一緒に行ってくれと何人かの荷主に声を掛けられましたよ。」

  「掲示板からは”使徒”様の言う、猪…ここも被害が大きいようですねぇ。田畑もだいぶ荒らされてるようです。依頼が多く出ていました。」

 「ふ~ん。ゴブリンとの生存競争前に猪とか?」

  「いや、猪を食料とし、ゴブリン、そのほかの魔物が溢れることも考えられるのでは?」

  「…カイエン様…あり得ますな…」

 「どのみちおいら達は手は出せないからな。精々お国に頑張ってもらいましょ。」

 「だな。オッサンの言う通り。生態系を狂わせたんだ。落ち着くまで放置だな。弱い者は滅びる。」

  「トワ様…」

  「当たり前だろう?何も人族が特別じゃない。」

 「そうそう。エレンの言う通りだ。獣人達を排斥、追い込んだ力を使って魔物に対すればいいさ。滅亡一歩手前でなら自分たちのやってきた愚かさに気づくんじゃね?」

 「トワ君、期待しすぎ。気づけば大した者さ。おそらくゼクスの教義と一緒に消えるだろうさ。」

  「…。」

  「パテンスよ。お前、勇者様が助けてくれると勝手夢見てるのか?これだからガキは。」

  「ドネリー…そんな都合の良い事は…いや、心の奥底で頼ってるんだろうなぁ。絵本の中の英雄を…」

 「ふん。そんなのは知らん。アルスやらカイエンやら。もっと身近に英雄はいくらでも居ただろうに。」

 「そういう事。さてと、確か大広場に面した…あったあった。【川のせせらぎ亭】?川ないぞ?」

 「昔、あったんじゃね?美味いもんあるといいな!おっさん!」

 まぁ、パテンスの気持ちもわかるけど、自分たちで蒔いた種だものな。王だっているんだ。頑張ってもらいましょ。

 

 「ふぅいいいいぃいいぃぃぃ…良い風呂だなぁ。疲れがお湯に溶け出ていくようだ…」

 「おっさん汁か?出汁?…なんか嫌だな…」

 「ふん!心して味わうがいい!」

  「しかし、ミッツ様、このような高級宿…」

 「かまわんて。その分働いてもらうから。ほれ、パテンスしゃんとしろ、しゃんと!そんなんじゃダンジョンで死んじまうぞ?」

  「はぁ。」

  「それでミッツ様。明日の御予定は?」

 「う~ん。この町でも特に見るべきものもないな…朝飯食ったら出よう。」

  「わかりました。」

  「そういや、旦那、”死のオアシス”ってのがいるらしい。」

 「なんだ?その物騒なオアシスは?」

  「何でも、オアシスに近づくと喰われるそうだ。」

 「ふ~ん。まぁ、おいら達は水の魔道具もあるし…オアシスに駆け寄る事もなかろう?」

  「だと良いのですが…何分、ガキの…」

  「っとによ、ガキじゃねぇぞ!」

 斥候隊も接触してこないな。王都までは無事だろう。んじゃ、飯食って寝るか。

 

 「裏飯屋?おじ様ぁ~」

 と可愛いお嬢さんの登場。うん。ジャパニーズスタイルだな。

 「っと。ルカちゃん?どないした?」

  「さっぱり召喚んでくれないんですもの。」

 「悪い悪い、あんまり面白いところないし。ムサイおっさんばかりだぞ?」

  「…そういわれればそうねぇ…王都に着いたらヴァン様とだらだらするから良いわ。」

 「うん。楽しんでおくれ。」

  「うん。外国の、地方のお酒なんかもあるかもしれないから買っておいてねぇ~」

 お手てフリフリ消える少女。…う~ん。今更ながら、常に見られてるようで、エッチなこともできんな…

 「了解。と。んじゃ、寝るか…」


 …。


 「ん?おっさん、なにかいるものあるのか?」

 「ん?ああ。酒類を見ようと思ってね。ま、帰りでも良いんだけどさ。」

 ルカちゃんのリクエスト。地の酒というのも乙なものだ。

  「特に特産…というものは見られませぬな。」

 「まぁ、そればかりはな。朝市覗いて、野菜類も仕入れるぞ。」

  {応!}

 

 まぁ、ごく普通の朝市。そう、こんなもんだって!今までがイベント多すぎたんだよ!町に入るだけで絡まれたりな!今はカイエンどん筆頭に、エレン、ドネリー達がわきを固める。強面の冒険者さえ目を逸らすだろう。

 以前は冴えないおっさん(おいらだよ!)と、美形の若造青年(トワ君)。それと獣人族のお子ちゃまだもんなぁ。ある意味仕方ないわな…納得は出来ないけどねぇ。

 カイエンどん加入後は向こうから絡んでくるチンピラ案件は激減。今は強面冒険者もいるし、皆無だわ。

 ドネリーどんもアルスに負けないくらいの凶面の持ち主だしな。バトルアクスを愛用しているようだな。長柄の大斧でも持たそうか…あれれ?盾職言ってなかったか?

 おっと、お買い物。お買い物。

 

 野菜類を片っ端に購入。もちろん、苗を観るのも忘れない。ここはインゲンに似た豆類が豊富だ。若いうちに収穫した物もある。天ぷらで食いたいところだ。

 酒の卸店で樽を数樽購入。

 それじゃぁ、王都に向けて出立しましょうか。

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