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送還の儀前日。家族のひととき

いらっしゃいませ~

 会談終了後、親分に無理を言って宿を頼む。

 「全然大歓迎だよ。お代も領主に請求するから。ばっちり体を休めてよ。それにしてもとんでもないことだったね。」

 「ええ。もう、何が何やら。この街は事件が多すぎますよ。」

 「こちらも迷惑をかけた手前何もいえないよ。ここまでだったとは…俺たちの裏社会の上いってたからなぁ」

 「長年にわたって領主主導で色々悪さしてたんだ。しょうがないって。あ、そぉだ!親分、この子の通行書発行してよ?」

 「あん?どうしたぁ?」

 条件反射かい!

 「養子にしました。」

 「…波乱万丈だねぇ。了解。喜んで書かせてもらおう。嬢ちゃんも美味しものだすから、沢山たべるんだぞ~」

 頭を撫でられ…た?おいら達以外に?

  「…うん。おじちゃん。ありがと」

 「お嬢はなにがぁ、好きだぁ?」

  「トワ兄とぉ、おにくとぉ、お父ちゃんとぉ、雹兄とぉ、ライ兄とぉ、カイ兄ぃ?」

 …トワ君はしょうがない。まぁいいだろう!しかし!しかしだ!お肉に負けるとは!父ちゃん悲しい!トワ君!以心伝心か!なにその目!

 「よし!よぉ~し」

 「それと、明後日の式の間、親分に子供たちを預かってもらいたいんだけど…雹も残す。この街で信じられるの親分しかいないから。力もあるでしょ?」

 「…ああ。任せろ!指一本、触れさせねぇ。安心して頼ってくんな。」

 これで安心だ。たぶん騎士団より強い。

 「さぁ!お風呂入って美味しいものたんと食べて寝よう!」

  「「「「おー」」」

 可愛いなワンコsは。何より風呂好きなのがプラスだ!

 

 夜、食後くらいからか…狐っ子が泣きながら引っ付いて離れない。トイレも一緒だ。ふと、この子の今までの事を想像してしまう…いかん。おちつけ。

 「大丈夫だよ~一緒に寝よう。」

  「うん。」

 「いっぱい兄ちゃんもいるから安心してね。怖い人が来てもトワ兄が追っ払ってくれるよ。とっても強いんだ!雹兄だって強いぞぉ~」

  「ライ兄とカイ兄は?」

 「…う~ん…」

  「「父ちゃん!」」

 「はははは~まだ弱っちいけど、どんどん強くなるぞ~それに、弱くても妹を守るお兄ちゃんだ!」

  「「そうだぞ!」」

  「うん!」

 「じゃ、寝るぞー」

 明かりを消す…おやすみ。できればいい夢を…

 

 

 今朝はゆっくり。昨日の件で結構つかれた。体が睡眠を欲していたようだ。

 ファムも安心したのか、夜、起きることも無くぐっすりと寝ている。良かった…。

 朝食を頂き、食休み…今日の予定を決めようか。

 「よし!今日はやることがない!ファムの服を買って、市場めぐりをする!他にやりたいことがある人!」

  「はい!」

 元気良いな!

 「はい、カイ君!」

  「魔物狩りがいい!」ふむ。 

  「はい!」

 「はい!ライ君」

  「猪狩りがいい!」狩りかい!

  「「で、丸焼き食いたい!」」

  「わたちも!丸焼き」

 おふう。肉食軍団。

 「雹も丸焼き?」

  「うん。いいね!猪食い放題!父さんは?」

 「う~ん。いくかぁ。トワ君オーケイ?」

 「おうけ~」

 「じゃ!狩り行って、帰りに服屋、おっけ?」

  「「「おおー」」」

 


 「うぉおおおおーーーーーーーーーーーーーー!」

 何時以来かぁ~なんか懐かしいなぁ~絶賛猪氏?に追っかけられてる…なぜにいつも…おいらなんだ?目印の前で大跳躍!

 ”どっごぉおお”

 ミッションコンプリート!落とし穴にはまる猪!

  「ぷぢいいぃいいいいーーー」

 猪大暴れ!

  「おりゃ!」

 お!わんこ1ライ!双剣をもって近づくも

  「きゃん!」

 …玉砕。怪我は…なさげだな。

  「うぉおおおお!」

 ワンコ2カイ発進!”びし””ど!”

 飛び掛かるような上段からの叩き割り。が、

  「きゃん!」

 …おしい!全然効いてないな。

 トワ君が狐っ子の首根っこ?ややこしいわ!を引っ張ってる…3号機発進したのか?得物も無しにどうするつもりなん?ファムよ…。ないすセービング!

  「「お兄ぃ」」

 ”しゅぅっ”雹の連撃が、喉を抉る。

  「ぷぎぃいいぃ…ぃ」

 猪の断末魔!首から大量の血を噴出させながら、

 ”びくびく”

 最後の痙攣。雹強くなったなぁ。涙腺が…さぁ、3号機を回収に行くか…。

 

 「で、どうだった?一号…ライ君!」

  「いちごう?猪速い…暴れるとスキがない。力が強かった。」

 「ふむ、カイ君は?」

  「一発決まったと思ったけど…傷もつかない…力が足りない…」

 「まぁ、普通のなら切れたよ。こいつは魔物に近いからより硬いんだよ。魔力もあるから速いし、硬いし、強い。」

  「なんで雹兄は斬れるの?」

 「装備も良いけど一番は急所に当ててるからかな?急所でもさらに薄いとこ狙ってる。」

  「「すごい…」」

 「だね~父ちゃんも無理。だけどライたちは獣人だから力もつくし、目もいい。ちゃんと練習すればずっと強くなるよ。帰ったら訓練だよ。父ちゃんの友達が教えてくれる。」

  「わたちも?」

 「3号機は待機。」

  「わたちもつよくなる!」

 「おっさぁ~ん!準備できたぞぉ~」

  「父さ~ん」

 「お!呼んでるぞ!肉だ!」

  「「「わーーーーい」」」

 

 …流石の大物なので…丸焼きは無理。20時間くらいかかるんじゃね?人気のリブの所を豪快に焼き、塩をかけて出来上がり。

 解体?それが、雹とワンコツィンズが熟す。おいらは肩と腿で済まそうと思ってたんよ。が、彼らの目的はアバラだ…バラ肉脂のって美味しいものなぁ。

 で、おいらが魔法で穴掘って内臓ドバドバ…父ちゃんグロ耐性低いんだけどぉ。ライ、カイ達はこき使われていたときにやらされていたとかでかなり上手だ。おいらは知らん顔するわけにもいかず、近くで”水道係”してたよ…いい加減慣れないと、とは…と思ってるがね。

 しかし欲求に忠実というか…逞しいのぉ。

 

 …静かな食卓だ…カニ食ってる感じだ。咀嚼音はするよ?半生だからね。

 野生だ。骨も重要な食材のようだ。聞く所によると犬歯の研ぎになるとか?ほんまかいな?まぁ美味そうに”ごりごり”やってるからいいか。

 それを見ながら一杯。ビールをチョット。幸せ。それにしてもよく食うな…半身はあっただろ?アバラ…あ、保存用に焼いている腿肉の塊にも目をつけてら…食う気か?ありゃ。

 

 食休みして、子供同士で取っ組み合い…じゃれあいだな。

 食って、運動となれば、おねむさ。寒くなる前に帰ろうか。

 雹に斥候をしてもらい、おいらが二人。トワ君が狐っ子を装備して帰路につく。もちろんおねむだ。途中、服屋に寄り、ファムの服を購入。

 起きなかったのでトワ君の腕の中で、白目むいて、でろんとしてたよ…服屋さんも笑いながら寸法を合わせてくれた。適当に購入して宿へ。

 今日は楽しかったなぁ。が、明日は”葬送の儀”かぁ。…憂鬱。でもしっかりと送らないとね。

本日もお付き合いいただきありがとうございました。またのご来店をお待ちしております。

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