表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

481/2127

閑話 妖精至高超絶美少女女王アナスの優雅?な日常 ある日

いらっしゃいませ。飲食中注意。フンコロガシ探しです。

 <アナス。ちょっといらしゃい。>

 …嫌な予感しかしないのですけど…

 「はいぃ?何でしょう?精霊様…?」

  <そんなに離れていないでもっとこっちにいらっしゃいな。クス>

 「…はい。それで何の御用でしょうか?父様にワインたかってきます?」

  <…たかるって…まぁ、それも魅力ですけど、最近は住人の皆さんがお供えしてくれるの。…ワインの話じゃないのよ。土精霊に言わせると”分解者”が足りないっていうのよ。共有階層に。>

 はぁ?”分解者”ぁ?何よそれ!物騒な…

 「…あたいの知り合いにはいませんが?そんな人。」

  <スカラベっていう虫さんが効果あるようなのよ。Gの何倍も。>

 「はぁ?どんな虫です?」

  <…知らないわよ。適当に捕まえてきて。”使徒”様なら知ってるでしょう?じゃ、よろしくね>

 「ちょ!…行っちゃった…もう!」

 またえらいこと頼まれたな…スカラベ?何じゃそりゃ。しょうがない…父様に聞いてみるか…あ!マンクット!干しブドウ食べてないで付き合いなさいよ!


 「で、何者よ?そのスカラベって?あ!パパヤ!貴女も来なさいよ!」 

 「良くわかんないけど、父様なら知ってるって。」

  「なになに?アナス?マンクット?」

 「精霊様から”命令”があったの。虫捕まえに行くわよ。適当に集めておいて。」

  「…そりゃ、遂行しないとだわね。追い出されちゃうわね…わかった!適当に集めておくよ。」


 「…という訳よ。父様。力貸してよ。」

  「ふ~ん。スカラベ…かぁ。魔の森のと平地の方どっちが良いかな…魔の森にいるだろうし…デカそうだな…」

 「やっぱり知ってるのねぇ~さすが父様!」

  「で、おじさん。スカラベって何者?」

 「うん?分解者…だな。」

  「だからぁ。何よその物騒な虫は。」

  「牛やら、馬のウンコを食べる虫だ。フンコロガシともいうな。」

 「「げ!」本当?」

 …そういや…前にも話は聞いた…な?すぐ忘れちゃうから…あたいら…

  「ああ。牧場エリアにもいるぞ?前に捕まえてきたからなぁ。じゃ、早速行くかぁ。」

  「アナスぅ。留守番いい?」

 「…つき合いなさいよ…」

 

 「おお?結構集めたなぁ。これだけ妖精族がそろうと…」

 「すごいでしょう!女王の号令よ!精霊様の命令でもあるけど…」

  「…めっちゃ、うるさいな!」

 {失礼ね!}父様!」

  「アナスはいいけど~皆、そんな恰好で行くの?相手は手ごわいわよ?」

 「バッショ?貴女知ってるの?」

 顔に布を巻き、長い棒を持っている…武装?バッショの周辺の連中は皆同じ格好だ。

  「私ら、前回参加したしぃ。相手はウンコ丸めて転がしてるのよ?臭いわよ?」

  「はぁ?ウンコ転がしてるの?何よそれ!」「本当!」

 「…父様本当?」

  「ああ。ウンコを幼虫の餌にするのに巣まで運ぶんだよ。ある場所じゃ”太陽”を転がす聖なる虫って言われてるんだぞ?転がさない別の種類も居るからそういうのも捕まえよう」

 「なんでうんこ玉が太陽なのよ…意味が解らないわ…」

  「おじさん?転がさない奴って…まさか…」

 「ほじくりゃ出てくるべ。」

  {やっぱり!}

 いやぁーーーーー!

 「で、バッショ、なんで私は良いのよ?」

  「私らじゃ捕まえられないしぃ。見つけて、足止めするだけだよ。アナスが大きくなって捕ま 「いやぁーーーーーー!」 …しょうがないじゃん?虫、すげぇ~力だしぃ。」

 なんてこった!

  「ははは。挟む道具もあるから。終わったらちゃんと”洗浄”掛けてやるぞ?」

 「父様…慰めにならないんだけどぉ!」

  

 「新鮮なうんこを探すんだぞぉ~」

  {…おぅ…}

 父様と、でっかいおじさん(カイエンさん)が手伝ってくれるのだが…”勇者”様は…逃げた…。新鮮…って…もう!

 とりあえず、地上、人族の管理する、馬の牧場に来ている。

  「アナスぅーーーいたわよぉ!」「こっちも!」「おじさん~!」「臭!くっさ!」「うげぇ!」

 「…今…行くわよ…」

 父様から大きな挟む道具を借りたのだが…なるほど小さいくせに力が強い…そりゃ、自分よりでっかいウンコ玉転がしていくのだもの…ね。

 仲間の連中は新鮮なウンコ、それに群がる虫。または、移動中の者の発見。木の棒で逃亡を阻止し、あたいと父様が回収するって寸法だ。でっかいおじさんは父様から離れられないから収穫は少なめね…

 あ…マントック…器用に糸を巻きつけ、運んでくる。本当に力はあるわね…

 ”ぽとり”?ん?

  「あ?…!ごめん。虫落したわ…ははは」

 「ん?なぁあああ!人の頭に墜とさないでよぉおお!父様!父様ぁ!!”洗浄””洗浄!”」…。

 …そんな、こんなで捕獲作業は進んだ…のか?ぅえぇ~~~ん!


 <これは使徒様、御助力感謝いたしますわ。>

  「いやいや、精霊さんにはお世話になってますから。お安い御用ですよ。」

 「精霊様…これだけ居れば…良いでしょうか?」

  <…どう?>

 ぼこぼこと地面の表面に顔?目と口だけど?無数の顔が現れる。土の精霊様だ。

  <…どどぉどどどぉ!><…どぉど!>

 …しゃべるんだ…土の精霊様…

  「喋るんだねぇ…」

 父様…

  <うんうん…足りるって。適当に放していてくださいな。これで馬達が来ても大丈夫でしょう。>

 そう言い残すと、領域にお帰りになってしまった…ふう。

 チラと袋を…蠢いているのですけど…ああ…。袋の紐を解く…あわわわわ…わらわらと…うじゃうじゃと…ひぃ!

  「気持ち悪いわね…」

  「これで、ここの馬のウンコも無くなるでしょう…虫、増えたらどうすんの?アナス?」

 「知らないわよ…精霊様がどうにかするんでしょ?」

  「そうだなぁ。その時は他の階に連れていくよ。」

 「父様に任せた!じゃ!”洗浄”お願いしまぁ~~~~す!」

  {おねがいしま~す}

 依頼達成で良いわね?…報酬…無し?いいわ!父様から干し果物とナッツをもらうから!   <完>

 

本編もヨロシク!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ