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学校を案内しよう。2

へい!らっしゃい!

 …何時ぞやの光景…ちいちゃいお子がお盆をもって並んでる…

  「”勇者”様だ!」「とわしゃま!」「”使徒”さまぁ!」

 「ああ、しっかり食べて大きくなるんだぞぉ!」

  「はい!」「あい!」

 シスター候補の子が自主的にシスターの元へ。うまくいきそうだな。食事が始まると…

 がるるる…ちいちゃい唸り声が…いつもの事ね…

  

 「いやはや…王城の一皿より美味いじゃないか…」

  「この肉の旨さと来たら…」

  「あんな小さいのに…あんな分厚いの食べるんだね…」

 驚きだよなガット君。

 「ガットも食えれば食っていいんだぞ。明日からお前も通うんだし。」

  「へ?あ、そ、そうですね。」

  「それにしても…美味い…」

 「よく熟成させてるしな。たまに魔獣も取れるから、美味いぞ。野菜なんかも、”農業クラス”の生徒が作ってる。新鮮で生食も可能だ。」

 …仕組みなどを説明してやる。セラミスさん、農業の副大臣?補佐官だったな。関心あるだろう。

 

 ”からんからん”

 ん?授業終わりか…にぎやかくなる”うぉおおお!””飯だぁ~~~”お~ん””うぉ~ん”…遠吠えが連鎖する…最早この学校の名物といっても良いな…

 ”がらり!

  「「いちば~ん」うぉ!父ちゃん?」

 「…お前らなぁ…」

  「ライ、とっとと食って昼寝だ!」

  「おぅ!父ちゃん午後は魔の森に行ってきます。」

 「…ああ気を付けてな。」

  「うん「おっちゃん肉でっかくね!」」

  「おうよ!」…


 「先ほどの…」

  「父ちゃん…?でしょうか?」

 「ええ、私の子ですよ。多くの孤児を引き取っています。…こんなこと言うのも変ですが…孤児…子がどんどん増え、シスターに頼み…ほら、仕事になんないでしょう?不在の時はどうしてもね。そして、獣人族の大人の現状も知り…救出…それがどんどん大ごとになり、”今”があるのですよ。」

  「なるほど…」

 「そうそう、この街の決まり事…”子は宝”を実践してもらいたい。どのように育ってくれるか…大いなる”可能性”と”未来”をもつ”種”…みなで育てて行こうではありませんか。」

  {はっ}

 「おっと、込み合ってきたな。さっさと食べて、場所を 「お父ちゃん!」 「…お父ちゃん発見!」 …おうおう。ここじゃあれだから夜な。何があっても絶対帰るから!」

  「うん。」

  「…待ってる。」

 ニャン娘たちを見送る。マゼラン氏のご子息の頬が紅い?…やらんがな!


 校庭の一角に敷物を敷き、紅茶を戴く。食休みだ。食後校庭で遊ぶ子も多い。遊具は大人気だ。子供たちを眺めながらまったりするのも良いもんだ。

  「すごい身体能力ですな…」

 「のびのび育ってる…というか?まぁそういうことで。」

  「はぁ。」

  「ミッツ様、僕もこの学校に?」

  「ああ。住む場所決まったらな。それからだ。」

  「ミッツのオヤジ…い、いえ、”使徒”様…俺達も?」

 「ああ。基礎のクラス、あったろ。簡単な計算と文字のクラス。皆あそこから始める。スタートは同じな。」

  「文字と計算は…大丈夫だと思う…」

 「次のクラスに進めば難しくなってくよ。そうだなぁ。”友”を作っても良いだろう。そういや神官希望だったな?」

  「はい。」

 「うちじゃ、基準は厳しいぞ。文字計算は当たり前。修行もそうだが、治癒魔法、お祓い、薬、薬草学の知識のどれかが無いと認定しないつもりだ。資格についても神官殿と詰めてくつもりだ」

  「え…」

 「あまりにも無能ばかりだからな。以前、アヌヴィアトの…でかい教会に患者が居たんだがな…誰一人、治癒魔法も、薬すら…な。地位や、女…猿と変わらん。そんなもんは要らん。」

  「耳が痛い…」

 「じゃ、アルミアさんは大丈夫か?いきなり神官になっちまったが?」

 「良いだろう?それこそ御指名だし。」

  「心配ご無用ですよ。彼は腕のいい”退魔師”ですから。薬草学も修めています。」

 「リアル”エクソシスト”!か!すげぇ!」

 「幽霊…悪霊なんかが人に憑りついたりするのですか?」

  「極稀にありますね。聖なるもので消せるから楽ですよ。私が主に祓うのは家屋や、物ですね。由来から探さないといけませんので…古ければ古いほど骨が折れます。」

 「…あ、そか。こっちじゃばっちり”見える”もんな…俺でも聖剣でぶった切れるな…」

  「聖遺物、清められし武具、神より下ろされる神金、武具…そういったものであれば直接攻撃できますからね。ですが、たまに”念”と言うもの…生者のですね。そういったものをむやみに斬ってしまうと、廃人になってしまいます。そういったものを諭し、導くのも仕事のうちになります。」

 「生霊ってやつか…どこの世界にも居るんだなぁ。」

 「むやみに斬っちゃダメなんだな…気を付けよう。」

  「そうしてください。改心すれば普通の生活に戻れるのですから。」

 「するの?」

  「意外に”無意識”なんですよ。大概説明すれば執着はなくなりますね。それでもダメでしたら、衛兵に突き出しますよ。証明書付けて。何かあってかからじゃ遅いですからね。」

 「…なるほど…」

 流石異世界…何もしなくとも獄行か…まぁ、どこぞのぬるっちい法律よりはいいな。

 「じゃ、神官任せられるな。ガットも、神官目指して頑張れよ。」

  「はい、”勇者”様。」

  「それにしても…不思議な体験でした…」

  「そうだな…神は1柱…そう決めつけていたからな…」

  「”原初の神々”…あれだけの神像もおられます。まだまだ…研究が楽しみですよ。」

  「しかし、お声を聴いてしまったからなぁ…宗旨替えをせざるを得ないなぁ。」

  「しかし…本当に”神”なのでしょうか…」

 「まぁそこは、”大いなる力”地面を這っている我々じゃ、手の出しようもない”存在”。それが聖だろうが、邪だろうが、悪だろうが、正義だろうが…関係ない…。ということでしょうか。土台その定義だってみる場所かが違えば変わるモノ。ましてや姿かたちじゃ判断なぞつかんだろう?まぁ、そういうものだ。信じる信じないは、個人の自由。信仰とはそういう事。」

  「”使徒”様の言う通り。なのだろうなぁ。儀式にしたって、今じゃ、信者獲得やお布施の為というのが大きい。」

 「そういった儀式も、人生の区切り区切り、イベント、思い出にもなるだろうから、何も悪い事じゃぁない。神職のモラルの問題になるのかなぁ。まぁ、人のやることだ。多少の…ってか、ここは見られてるかもしれんな…”神罰”覚悟でやるのもいいさ。」

  「そ、それは…」

  「”神”よ…」


 ここで、神官たちと別れ、再び庁舎へ。マゼランさん達の家かぁ…

 「そういや、大きい家って無いな…」

  「必要ないでしょう。ここは良い意味で平等ですから。」

  「ええ、それに、ミッツ様達より大きな家に住めるほど、恥知らずはおりますまい。」

 「いやいや、それは関係ないって。今までの生活ってのもあるでしょうよ?」

  「それこそ、先祖伝来の格式とやらを”維持”するために必要だったというだけで。それにご覧になってるでしょう?我らの家も決して大きなものじゃなかったでしょう。シペラは地方領主の方が裕福なのですよ。」

 「なるほどねぇ。まぁそれでも、こっちで呼んだ手前、少し考えるわ…そういや、ロランさんも」

  「私は母と一緒で…快適に暮らさせていただいていますよ。」

 「そう?まぁ、土地の買収がうまく言ったら考えようか…」

  「拡張…ということでしょうか。」

 「そうそう。このダンジョンの特性。地表部を基準にして下の階層に行くほど…10階刻みね、広くなるんだよ。なので、基準である、地表部を広げれば…ってね。」

  「なるほど…」

 「これからも人口が増えるだろうし、アルス村の拡張もしたいね。まだまだやることは山済みだ。」

  {はい!}

  「早速ですが町の様子や畑の様子を見たいと思います。」

 「ああ、勝手に見てくれ。アヌヴィアトに行きたい場合は、マーレン…いやスぺクにか?」

  「そうですね。町長すぐにアルス村に行っちゃいますから。」

  「お、おい!きょ、教官としてですよ。」

 「仕事しろよ~じゃ、スぺクお前さん、副町長なよろしく。」

  「…今と変わらないでしょうけど…拝命いたします。」

 「あら。なんか特権上げたいけど…なんかある?村に自分の名前つける権利とか?」

  「そ、それはご勘弁を…特にないんですよねぇ…満たされていますし…野菜や果物も。」

 「そか。まぁ、適当に考えとくよ。」

  「はぁ。お気遣いなく。獣人…しかも、力なき羊角。それが行政にかかわれるなんて…それだけで満足ですよ。」

 「遠慮すんなって。じゃぁ、2~3日は現地調査と、そちらさんで擦り合わせ。ってことで良いかな。」

  「はい。」「そうですね。」

 「今夜は、アルス町に居る皆に酒を差し入れようと思う。頭領頼んだ。」

 「おっさん出ないんか?」

 「おいらはお家でまったりしたい。日程も考えたいしなぁ。ビルック修業先ツアーもある。あ、このあと、エルザさんとこに顔だそう。」

 「…まぁいいか。酒の使用量もバカにならないな…マジで酒造場、蒸留所作ろうぜ。」

 「だなぁ。」

 早急に手配せねばなるまい!蒸留酒が熟成する前においらの命が尽きてしまう!

毎度!

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