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閑話 冒険者ギルド

おまけです。本日二話目

冒険者ギルドサイト


 なにやら面倒なことになってるようだ。カウンターでの揉め事のようだな。副ギルド長が『どうせ、組合員同士の小競り合いでしょう。お任せを…』と出ていき、退屈しのぎに階段の踊り場から階下を見下ろす。

 

 ほう。ギルドの問題を一般人が物申している?貴重な意見だ。

 ふむふむ。この支所はいろいろと噂が絶えない。なぜか非常に評判がよろしくない。で、私と二人の部下が赴任してきたのだが…。そりゃ、もちろん内偵だよ。内偵。本部でも問題になってるからね。

 

 なるほど。なるほど。あの御仁の言う通りだな。刃物が持ち出されなかっただけ良しとするか…いや、その方がいっそのこと…。いかんいかん。

 「…調べて、謝 「結構、私的にはギルドという組織がどういうものか分かっただけでプラスですよ。これ以上関わると刺されかねんし?」」

 「おっさん~煽りすぎだって」

 

 …でも斬れるか?特にあの若いほう。…尋常じゃないな…私にも気づいてるようだ。爆笑してるが…あの自称無力のおっさんも身にまとう風格?強いな…体移動からみて刺突、得物は槍か?面白い御仁だ。

 

 で、何の保証も求めず、颯爽と去っていった。副ギルド長の苦虫を嚙み潰したような表情…いいな。しかし、何しに来たんだか…。

 

 …もしや冒険者登録?身分証目当て?どちらにしろ、強い冒険者を獲得できなかったのはギルドにとって損失だ。彼等ならSランクも狙えたのでは?こうも節穴ばかりとは思わなかったわ!もったいない。

 いや、節穴は私も…か?黒目黒髪…二人連れ…手配書の通り…。であれば…。

 

 などと、考えながら、階段を下りる。いつの間にか二人の部下も背後に控えている。いろいろ参考になっただろう。

 

 「なにごとかね。」

 ジロリとバネッサと副ギルド長を睨む。

 「で、どうなんだ?本当のところは」

  「…う、うるさかったから注意しただけです」

 と太々しい態度。コレが受け付けか。媚びることは無いが。これが日常なのだろう。

 「フム、これだけいて誰も気が付かなかったと?」

 カウンター内にいた者たちを見渡す

  「はい…」「わたしも…」

 白々し…

 実際『鬼の剛腕』のうわさは、恐喝、傷害、強姦、たかり数多だ。所内で共通認識されていたはずだろうに。それでこの職員の対応か。ズブズブってやつだ。

 「このパーティについては私から注意喚起の指示をだしてたろうに。忘れたかな?」

 ついと、呆けている、『鬼の剛腕』の連中を顎をしゃくる。

  「「…」いや、あの…しかし。」

 ふぅ…あの御仁の言う通り犯罪組織だな。実行犯、もみ消し犯、密室。そしてギルドの看板・信用・庇護。完全犯罪だ!ははは!…頭が痛いわ。

 それにしても、懲罰対象で、処分が一足遅れた形となったが…よりによって最後の最後に大騒ぎにするとは、この馬鹿どもが。

 

 「君たち職員も複数の不良パーティについて認識していたと思ったが…」

  「「…」」「…は、はい」

 仲間だもんな。

 「では『鬼の剛腕』はなにか言うことはあるか?」

  「へぇ?」

  「知らねぇよ」

 本当に…バカだな。

 「弁明が無ければ…除名だな。ギルド員の資格停止。」

 「ちょ、それは…ギルド長?」

 焦る副ギルド長。お前の手駒の一つだものな。

  「はぁ?なにいってんだ!!俺らがなにした?」

  「ふざけんな~!」わいのわいの…

 「…お前らの噂を知らないとでも?それに注意、警告も受けていただろう?ギルドを舐めすぎだ。実際、内偵調査は終わっていたんだ。Cランク、この町で有用とされていたパーティなので私の一存では決められない。

 今、中央に話が行っている。沙汰待ちだったのだ。ほかにも数パーティも同様だ。勿論、衛兵立会いの下で”鑑定”も受けてもらう。」

  「へぇ?クビ?」

  「おいおいおい、か、”鑑定”だと!」

 ぽかんと呆けている者もいる。馬鹿どもが。

 「除名とともにギルドの評判を著しく失墜させた賠償金、ギルドの庇護がなくなったことにより、今まで被害にあった人々からも補償を求められよう。今のうちに金策しておくんだな。奴隷になっても少しでも早く自身を買い戻せるようにな。」

  「ぇ…副ギルド長…どうか…」

  「鉱山送り…?」

  「ふ、ふざけんな~俺が何をしたぁ~!」

 オイゲルは叫びながら、出ていった。残った二人も力なさげに後をおった…。ブラックリスト入りした者は街から出られんのに。

 あ!あの御仁に迷惑が掛からないようにしておかないとな。本当は拘束したいのだが…やつらの頭じゃ逆恨みしそうだ。

 

 「安心している職員諸君。君たちにも何らかのペナルティがあると思ってほしい。もちろん、確定するまでこの町からは出られない。では職務に戻るように。」

 ”ざわざわざわ…”

 チラとバネッサを見る…安堵の表情をしているな…。君にも内偵が入っていたのだよ。ピンハネや、ひいきの冒険者への利益供与、『鬼の剛腕』などの不良冒険者の事件もみ消しなどなど…ここの受付達の惨状は悲惨なものだ。

 君は奴隷落ち確定、良くて娼館、悪くて前線送りになるだろうな。

 副ギルド長、いや、前ギルド長、君にも不正の数々が調べがついている。二重帳簿は完全な失策だな。私が本部から来たのだぞ?察して副ギルド長就任と同時に雲隠れくらいしないと…。まぁ逃がさないけどね。

 …ふっ。沙汰を楽しみにしてるといい…。

 

 さて、人員入れ替えかぁ…他の支所からも応援を呼ばねばなぁ。気が重いな…


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