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ハイパーデコピン!

いらっしゃいませ~

 …森の中を駆け抜ける…怖ええええ~。まじで…死んじゃうかも…おじさん…木に激突して…

  「父さん離さないでね!」

 「お、おう」

 雹が手を引いてくれている…介助じゃないよ…いや、介助か。時々、慣性で吹っ飛ばされそうになるが…怖いよぉ~!

 …国境?までに3グループに遭遇。話ができたので、マーレンさんに合流するように言う。

 「追っ手はどのあたりに?」

  「深部の手前に検問を敷いていました。」

 このグループの代表、うさ耳オヤジの話だ。それから暫し…


 「こいつらが追っ手か?あの紋章…国軍か?」

 森の中に多くのテントがまとまって並ぶ。襲撃を恐れているのか?

 「そうみたいだね…結界石、設置しすぎだろ…」

 「ふん。ビビりの屑が…ま、後で頂戴しよう!」こら。

  「父さん!あれ!」

 半裸の獣人の女性が引き摺られていく…

 「ちょい、行ってくるわ、雹いくぞ。」

 「殺しちゃだめよ。二人とも。」

 雹…すごいな…もう、背後に…。きゅっと首絞めて、落として終了~。アサシンだな!ロマンだ!

 

 「大丈夫かい?」

 うさ耳女性に”収納”から出した服を掛けてやる。

  「わ、私…」

 「しっ!…もう大丈夫だよ。落ち着いて。大丈夫だよ」

 背中を撫でてあげる。

 「他にもいるのかな?」

  「女性が数人…後方に檻があります…」

 「解った。おい!」

 ”ごっす”

 落とされ、手足を拘束された兵を蹴りで起こす

 「うぐぅ…きさ”ぴしゅ”ぎやーーー」

 耳が落ちる…

 「これでわかったろ?ここは結界内だ。大声出しても無駄。質問に答えてくれる?痛い目に合わせちゃうよ?」

  「は、はい…」

 「獣人たちをどうすんの?」

  「分りません本当です。」

 「で、この子には?」

  「…」

 「屑だなぁ~で、ここで集めた後は、何処に運ぶの?」

  「お、おっさんも人族”ピュン”痛てぇ、痛てえよぉ!何で、なんでだよぉ!」

 もう片方ももらった。

 「ほら?返答は?次は鼻?」

  「…ここから、パキュラへ…そこからセロぺギアへ輸送されます!です!こ、殺さないで…お願いします…」

 耳に”回復”をかけてやる。

 「おっさん?」

 「情報料?さて、制圧しますか…抵抗する者は”殺”で。ご安全に!」

 「「おう!」」…。

 

 制圧時間5分。捕虜16人、死者6人、隊長格は捕虜にした。情報源だもんね。

  「貴様!俺はディフェンの… ”びしり!” ぐぅう…」

 おお!なかなかの威力!秘技!”魔纏デコピン”ヒットと同時に跳ね上がる頭部!…癖になりそう。

 「そういうの良いから。さて…ここには何しに?」

  「俺は貴族 ”びっし!” いぐぅ… ”びし!” グ…」デコデコぴんぴん!

 「ほら、何しに?」デコぴん!

  「うぐ…”びっしき!”うぐぅう…」ぴん!?

 やっべ、変な音した?爪割れたか?うん。大丈夫だな?

 「ほら、何しに?」

  「うぐう…ぐぅ、うぐぅ」

 「おっさん駄目っぽいな…デコピン、恐るべし!頭蓋割れたか?」

 マジですか!額の骨は厚いと聞くが…

 「じゃぁ、副官殿に聞こうかな。で、何しに?」

  「…こ、ここで、に、逃げてくる獣人を待ち伏せていた…そ、それだけだ!」

 「じゃぁ、セロぺギアで何を?」

  「…」

 「さぁ?」ピンよ?

  「しゅ、収容されている…まだ…」

 「で生贄に?」

  「…いや」

 「場所は?」

  「せ、セロぺギアに教会が会場を設置する予定になっている…」

 「物資の搬入は?」

  「ま、まだだ…だが、”本体”と呼ばれてるものはある…」

 「でっかいクリスタル?」

  「な、なぜそれを…」

 「まぁいいや。さて、トワ君。どうしよう?」

 「ここに放置だな。生きて帰れることを祈るよ。」

  「そ、そんな、武器…防具は!」

 「しらん。物資は全て接収させてもらう。結界石もな。」

  「そ、そんな…」

  「おっさん!同じ人族同士だろ!」

  「獣人の味方?ハン!不信心者か!」{わいわいがやがや}

 「うっさいな!騒いでると魔獣が来るぞ?」

  {…}

  

 「父さん、檻の中にいた人たち。」

 今度は犬耳お父さん。獣人の女性の遭遇率低すぎね?ディフェンのせいか!滅する!

  「あなたが私たちを…ありがとうございます。」

 「ミッツと申します。この後ですが…どうします?」

  「私は、ジョーン。もう後はありません。…国境を越えます…」

 「そうですか…守れるような方はいますか?」

  「こう見えて、私も元冒険者。我々獣人、森の中ならオークくらいならどうにでもしますよ。」

 「なるほど…この先にマーレンさんという熊獣人が拠点を張ってます。急げば1~2日くらいでしょうか。そこに合流してみては?」

  「助言ありがとうございます。とりあえず進んでみます。」

 「この女性たちも…そうだ、食事とります?ここの物資ですが…」

 麻袋に入った穀物と干し肉を渡す。

  「ええ。急ぎますので道中にいただきます。それでは失礼します。」

 

 …出発を見送り、人族の兵を解放する。もちろん全裸だ!精兵たちよ生還を祈る!なんてな!

 「さぁ、進もう!」

 後方でぎゃあぎゃあ騒いでいるが…さっさと逃げろよ…

 「あいつらバカか?近くに魔猪いるのに…吹っ飛ばされるだけだから…いいか。」

 「死ぬから…バラバラだよ…それだけで…」

 「まぁ、いいべ。行こう!」…南無…

 

 その後、更に2つの集団、50人に遭遇。マーレンさんの事を説明し、半裸の人族の事も一応報告。こりゃ、すべての獣人が逃げ出してんじゃね?開拓どうすんだ?

 途中、獣人の痕跡を追う斥候らしい人族を何組かと遭遇それらを倒しながら東進した。


 「あれがパキュラか…」

 交易都市らしく城壁に囲まれた街だ。

 「さて、どうするかね?」

 「もちろん寄って行こう。捕虜の確認。あとなんか旨いものがあるといいなぁ。」

 「赤装束で行くか…多少問題回避できるだろう。」…


 「次…ヴァ―トリー?…獣人?」

  「身分証は…」…

  「通っていいぞ。」

 門を潜り、街中へ。大きな街なのに寂しい印象…閑散とした街を進む…本当に人が少ない…

 「店も開いていないな…」

 「食い物屋も無いな!」

 「ぐるっと回ってみるか。収容所みたいのがあれば…」…


 「そういった施設はみあたらないね。雹どう?」

  「うん。無いと思う…臭いもしないし。」

 「それじゃ、西か北門からでてセロぺギアの近くまで行こう。そのあたりで野営だな。」

 …何も収穫の無いまま、西門から出て、セロぺギアに向かう。食後、焚火の火を見ながらお茶にする。

  「父さん、間に合ってるのかな?俺たち。」

 「そうだね…明日次第だね。」

 「おっさん、何人いるかなぁ。」

 「ああ。沢山いそうだな…いや居て欲しい…子供ばかりだったら…」

 「ああ。」

 「どんな惨状があるか…覚悟だけしておこう。」

「そうだな、今日はゆっくり休もう。」

  「うん。」

 …予想以上…だな。

 

 「おはよう。」

 「「おはよう」」

 「さぁ。いこうか…。」

 重々しい雰囲気の中、出立の準備をする。街内まで赤で行くつもりだ。

  「間に合うといいね。父さん。」

 「もちろん。」

 …門も問題なく通ることができた。建物の陰で赤装束を仕舞う。さぁ、探索を行おう。

 「トワ君はクリスタルなどの媒体、雹は収容所を重点に頼む。いくよ!”充填”!」

  「「応!」」…


 「おっさん!北東に反応!」

  「父さん…こっちは…無い…」

 「まだ諦めるな。先に媒体にいく!」

 「「応!」」…

 

 この建屋か…

 「一周してみるか…」

 「ああ。」

  「裏口?兵士二人…」…

 

 「おい!そこの。ここは立ち入り禁止だ!」

 「へい。今日ここに着いたばかりの商人でして…前来た時は店も多くあったのですが…」

  「そうか…危険だから立ち去るがいい。」

 「何か物騒なことでも?」

  「さぁな。お偉いさんの考えは判らん。」

 「失礼しますね」……

 

 「ふぅ。あぶね。」

 「よくもまぁすらすらと…さすが、おっさん。」

 「まぁね。伊達に営業マンじゃないし?さて、真正面から行くか…手加減無用だろ…ここは。」

 「そうだな。行くか…俺右。」

  「じゃぁ左」

 「おいらは?」なにを?

 「「魔力!」」…

 

 「りちうむぅううう!ぱうわぁ!ゴー!」

 「なん”ぴゅん、ごく”ぷう」

 ”ごきぎき”「かほ」…双方とも首がぁ…うひ。

 「し、死体はそこの陰に、いくぞ!」…


 建屋に入る。人はいない…

 「トワ君どっち?」

 「右方向!」

 …階段を降りる。部屋の前に衛兵2人

 「瞬殺!」

 「「応!」」

 一人の首が落ち、もう一人の首は真後ろに。


 「開けるぞ!」

 さて…何が出るか。


本日もお付き合いいただきありがとうございました。またのご来店をお待ちしております。

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