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月と太陽  作者: 小田桐
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8.水鏡夕月

 お昼休みは奈々と一緒にご飯を食べる方が気を遣わないし、楽しい。

「すごいね。橘さん、すごい人気」

 窓の外を見ると橘さんにいろんな男の人が食事に誘っていた。もちろん、断れてる。

「あそこ、光輝くんもいるよ」

 その断られたメンバーの1人の光輝くんもいた。

「夕月って一緒にご飯を食べたい男の人っているの?」

 何となく話の流れからそう言う方向に進んでる。

「ん〜、どうだろ」

 正直、困る質問。クラスの誰かと恋人になりたいとは今は思わないし、日向くんや光輝くんもかっこいいけどタイプかと聞かれると迷ってしまう。

 私は男の人が少し怖いけど、好きな人だっている。リオくんかその弟さんの真央さんとなら一緒に遊びたいし恋人になっても良いとかもしれない。

「奈々こそ、そう言う人いないの?」

「あたしはいないかな」

「日向くんや光輝くんと仲良くなったしお近づきになればいいでしょ?」

 ちょっと奈々をからかってみる。普通の女の子は2人に惹かれると思うし。

「無理よ。きっと話とかあわないもん」

「そんなことないよ。結構お似合いかもね」



「夕月さん、奈々さん」

 ご飯が食べ終わって2人で図書室でも行こうと思ってたら曜子ちゃんが手を振って私たちの前に走り込んできた。

「こんにちわ、曜子ちゃん」

 私たちはすっかりこの子に懐かれたらしい。

 曜子ちゃんに犬のしっぽがあればはち切れるほどに振っているのかなと思ってしまう。

「曜子ちゃんはご飯は食べたの?」

 奈々が曜子ちゃんの頭を撫でながら聞いている。

「うん、お姉ちゃんたちも?」


「また、お姉ちゃんのところに遊びに行って良い?」

 結局図書室に行くのはやめてジュースを買って食堂に戻った。

「いいよ」

 と、言ったもののリオくんがどういう反応するかが怖かった。「色目を使わないでください」と言われたときにあのリオくんが唖然としていたんだから。

「そうだ、公園の桜の花ってもう咲いてるよね?」

 奈々が言った、公園とは私が住んでるマンションの近くにある自然公園だ。

「うん。見事に咲き乱れてたよ」

「なら、週末でもお花見にいかない?」

「っあ。それいいかも」

 私は花を見るのがとっても大好き。将来はお花屋さんになりたいと思うぐらい。

「私もお花見したい」

「うん、曜子ちゃんも好きな飲み物とかいっぱい持ってきてね」

「料理は夕月に任せるね」

「わかった、でも手伝ってね」

「もちろん」


 次の土曜日が楽しみになった。料理は何を作ろうかな?




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