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月と太陽  作者: 小田桐
3/20

3.月島奈々

「今日はいろんなことあったね」

 やっと学校が終わって帰宅することができたまさか夕月が太陽の王子さま達と幼なじみだったなんて想像もしてなかった。

「そうね、奈々に迷惑かけたみたいでごめんね」

「別にいいよ。たまにはこういう刺激があったほうが楽しいじゃん」

 ホントにそう思う。刺激のない退屈な生活なんてあたしはまっぴらごめん。

「でも、ホントに驚いたんだから。教えてくれてもいいじゃない」

 それでもちょっぴり拗ねてるあたし。でも、これぐらいで許すんだから心は広い方だと思う。

「だって、向こうが私に気づくなんて思わなかったんだもん。卒業するまで知らんぷりするつもりだったんだし」

「そか、色々あるんだね」

「うん、色々あったんだよ」


 話し足りなかったあたし達は夕月の家にいくことになった。

「なにかおみやげ買っていった方が良いかな?」

 夕月は2人暮らし、年上のお兄さんと一緒に暮らしてるってことになってるがあたしは夕月の本当のお兄さんを知ってるから一緒に暮らしてる人が兄じゃないことも知っていた。

「別に気を遣わなくてもいいよ」

「いや、あんたにじゃなくて理央さんにだよ」

「リオくんだって気を遣わないでってきっと言うと思うよ」

 芦屋理央さん、夕月にとって使用人?執事?そういう関係らしい。だから夕月の実家は金持ちだろうと思っていたけどまさか王子さま達と肩を並べるほどとは思わなかった。

「甘い物でも買っていったら喜ぶよ、あの人甘党だから」

 ならケーキかな?理央さんが入れてくれる紅茶は美味しいから。



 イチゴショート、レアチーズ、モンブラン、美味しそうなケーキがショーウィンドーにいっぱい並んでる。ケーキって食べるのも美味しいけど、選んでるときも楽しい。

「こうやって美味しそうに並んでると目移りしちゃうよね」

「うん、全部食べたくなっちゃうわね」

 あたしと夕月は涎を垂らしながらケーキを見てる。嘘、涎は垂らしてないよ。

 夢中になってケーキを選んでると見知った顔が入ってきた。一緒にお昼を食べた都築曜子ちゃん。今は1人で学校帰りらしい。

「曜子ちゃん、こっち」

 目があったのであたしは手招きした、子犬のように曜子ちゃんがあたし達の横に並んだ。

「えーと、夕月さんと奈々さん」

「そうだよ、ちゃんと名前覚えてくれていたんだ」

 偏見かもしれなかったけど、彼女はあたしのことを覚えていないモノだと思っていた。人気者の兄を持つと近寄ってくる女性はたくさんいるだろうと思うし、彼女自身だって美形なのだから言い寄ってくる男の子がたくさんいるかもしれない。

「えーと、夕月さんたちはケーキでも食べていくの?」

「違うよ、奈々がこれから私の家に遊びに来るからそのおみやげかな」

「それなら、私の行っていい?」

 うわっ、この子って人見知りしない子なのね。


 結局、曜子ちゃんも一緒に行くことになった。4人分のケーキ代をあたしが払ったから今月はおこづかいがピンチだよ・・・・・


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