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月と太陽  作者: 小田桐
17/20

17.月島奈々


 長い午前中の授業が終わってやっとお昼休み。いつものように5人でお昼ご飯を食べている。

 いつの間にか夕月と2人で食べるお昼ご飯に曜子ちゃん、日向くん、光輝くんが参加するようになっていた。最初は緊張していたけど今はもう慣れたよ。

 周りの視線にね・・・・・・。


「今日は学校終わったらみんなでどこかいかない?」

 上品にお弁当を食べながら日向くんが提案した。

「なら、ダーツにしない?最近はまってるんだ」

 光輝くんならダーツとかが似合いそう。

「ヨウコはカラオケがいいな」

 話の流れから行くとすでに決定していそう。拒否権はないらしい。

 そう思っていると、珍しく夕月が誘いを断った。

「ごめん、今日は大切なお客さんが来るからまっすぐ家に帰らないと行けないの」

「その客ってそんなに早く来るの?」

「ううん、夕方ごろになるんだけど。ご馳走とか作っておかないと」

 夕月がそんなに歓迎する人が来る。どんな人か気になった。

「大切なお客さんって?」

「リオくんの弟さんだよ」

 そう言えば理央さんに弟がいるってお花見の時に聞いた。

「夕月って理央さんの弟さんを知ってるの?」

「うん、何度も会ったことあるよ。かっこよくて頭も良くて優しいの、女の子なら一目で惚れちゃう人だね」

 ちょっと、いやかなり興味を持った。

 根掘り葉掘り聞いてみたいけど、このメンバーでは聞きにくい。

 だけど、代弁してくれるように光輝くんが口を開いた。

「それって俺よりもかっこいいの?」

「ん〜どうだろ。人の好みにも寄るけどね。真央さんは男らしいってよりも中性的な顔立ちをしてるかな」

 うわっ、逢ってみたい。それが理央さんの弟さんならなおさら逢ったみたい。



 昼休みが終わって教室に戻るとあたしは早速、理央さんの弟さんについて聞くことにした。

「真央さんはね、私が通っていた中学校の先輩なんだよ。だけど、高校には受験で編入したんだけどね」

 夕月が通っていた学校って確か偏差値がとても高い有名校だったはず。

「今は大学の薬学部に通っているんだって」

「とっても、頭のいい人なんだね」

「うん、もしかしたらリオくん以上に頭がいいかも」

 理央さんに以上に頭が良いんだ?

 理央さんが通ってる大学は実はあたしも狙っている、だけど理央さんの頭の回転の速さは勉強が出来る事とはちょっと違うような気がしていた。

「それからさっきも言ったけどすごくかっこいいのよ。まるで女の人みたいに綺麗なんだけど雰囲気や表情で美形の男の人って感じがするのよね。リオくんのお母さんも綺麗な人なんだけどその血を濃く受け継いでいるのね、きっと」

 いま、理央さんのお母さんを知ってるって言わなかった?

 なんで、夕月が理央さんのお母さんを知ってるのよ?

「ここからは内緒の話なんだけどね、私の母とリオくんたちのお母さんって親友だったんだって。最近になってお父さんから教えて貰ったの。もしかしたらリオくんは知らないかもしれないから絶対に言わないでね」



 授業中に色々考えることがあったけど、無事に一日が終わった。

 支度を終えて帰ろうとする夕月を捕まえる。

 あたしも真央さんの為に料理を作るの手伝うと伝えるために。

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