15.水鏡夕月
朝日がカーテンの隙間から差し込み私は目が覚めた。
横で可愛い寝息を立てている奈々。そして、曜子ちゃん・・・
あれ?曜子ちゃんがいない・・・・・
「奈々起きて」
私は奈々を起こした。
「おはよう、奈々。曜子ちゃんは?」
「ん〜、おはよ。夕月」
寝ぼけた声を出す奈々。とっても可愛らしいけどね。
「リビングにでもいるじゃない?」
奈々は特に曜子ちゃんのことが気にならないらしい。でも、普通に朝ご飯を食べる時間だから私は奈々を起こして食事の支度をするために台所に向かうことにした。
「あれ、曜子ちゃんいないね」
居間に来たが曜子ちゃんもリオくんもいなかった。リオくんはまだ寝てるとしても曜子ちゃんは家に帰ったとは思えない。
「まさか、リオくんの部屋じゃないよね・・・」
「まさか、そんなことないよ」
とお互いに言ってみるものの少しだけ不安になる。
「まさかね・・・・」
一応心配になってリオくんの部屋を開いてみた。
スヤスヤと寝息を立てて眠るリオくん。普段はツンツンしてるようなリオくんだけど寝顔は可愛いと思う。そして可愛い寝顔の横に長い黒髪が見えた。
「リオくんなにしてるの!!??」
リオくんの腕の中で眠る少女は間違いなく曜子ちゃんだった。曜子ちゃんもスヤスヤと可愛い寝息を立てて眠っていた。
「なんだよ、五月蠅いなぁ・・・・」
どう猛な肉食獣の様な目つきなリオくん。普段は猫をかぶってるくせに寝起きの時だけは猫から虎になる。
「なんで、理央さんが曜子ちゃんと一緒に寝てるの?」
思わず声をあげる私と奈々。眠そうな目を擦って起きてきたのはリオくんだけじゃなく、曜子ちゃんも布団を押しのけるように起きてきた。
今まで子供としか見ていなかった曜子ちゃんだったけど、脱げかけてるクマさんのパジャマからのぞく白い肌が彼女を大人びた女性に見せている。
「おはようございます」
乱れたパジャマを整える仕草もなく曜子ちゃんは自然にリオくんの腕から飛び出した。
「何で2人が一緒に寝てるのよ?」
リオくんに問い詰める。
ようやくリオくんも曜子ちゃんが一緒に寝ていたことに気づいたようだ。
「知らない」
それでも彼の口から出る言葉はたった一言。でも、それが真実なことは私は知っている。
「ヨウコはなんでここにいるんだろ・・・・」
「どうせ、夜中に目が覚めて間違ってここに入ってきたんでしょ?」
寝起きなのにこの人は頭の回転が早い。
「眠いからもう少し寝させてくれ」
リオくんはそう言って枕の上の頭を落とした。
「ヨウコも眠いからまだねる〜」
曜子ちゃんはそのままリオくんの腕の上に頭をのせる。
「曜子ちゃんはダメ。寝るなら自分の布団に戻りなさい」
誤解や事故なんだろうけど、なんだかモヤモヤする朝になった。