第2話 川ボチャ
HRが終わり、俺は友達(この時はまだたくさんのお友達に囲まれていた。ホントデスヨ。)と話していた。やはり話題は転入生だった。その転入生というといまだに「ワタシハ、ウチュウジンダ。」とか言っている。まあ皆転入生がかわいいから許しているようだ。
惜しくも美少女転入生の隣の席にはならなかったもののそこそこ近いので、知り合いぐらいにはなれるかな~と思っていた。
今日の授業はすぐに終わった。授業の内容が楽だった、という理由もあると思うがやはり転入生が来たからだろう。さすが転入生。
俺は帰宅部なので授業が終わってからすぐ帰れる。これぞ帰宅部の特権。とか思いながら帰り道の短い橋を渡っていた。その時である。後から何かがぶつかってきた。そして橋の下の川まで落っこちた。ヤバイヤバイと思いながら必死にばしゃばしゃもがく。この川は深くはないのだが勢いはあるのでけっこうやばかった。ずっともがいていたら、近くからもばしゃばしゃ音が聞こえた。見てみるとあの美少女転入生、常川漱歌が自分と同じようにもがいていたのだった。
俺達は何とか河川敷まで辿り着くことができた。
「大丈夫?常川さん。」
俺は彼女の呼吸が落ち着いたのを見計らってそういった。
「ええ、大丈夫。ありがとう。」
俺はその返事を聞いて安心した。
ん?
何か違和感を感じた様な?
「ああ!カタコトじゃない!?」
思わず叫んでしまった。
よくみると頭に生えていたはずのアンテナも外れている。
「あ...」
今頃気づいたのか、彼女はやっちまった。と言わんばかりの顔をしていた。
もうちょっと長い予定だったのですが、1話との文字数が違いすぎるので分けました。おかげでなんとなく中途半端な感じに、まあ「コマカイコトハキニスンナ」です