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悪魔の日誌  作者: raitorion
1/3

平和な1日

処女作ですので至らぬ点がたくさんあると思いますがご了承ください。

 「とうとうここまで来たか。」


 俺は声を上げる。


 「ああここまで来るのにとても長かった。たくさん仲間も失ってしまった。」


 俺の隣にいたティトラが少し嘆くように言う。


 ティトラは魔法戦士。雷を使った高速機動によって相手を翻弄する。


 「いやだからこそ、俺たちはその仲間の分まで大魔王サタンを倒さなくちゃならねえだろ、ティトラ。」


 そういったのはシャフレ。この中ではゆういつの武道専門である。


 「大丈夫。たとえ何があっても絶対に私が助けてあげるから。」


 夕陽、このパーティーの中でゆういつの回復要員かつ紅一点白魔道士であり俺のイトコでもある。


 「そろそろ大魔王城が見えてくるんじゃないのか?」


 ティトラがいうのを聞いて少し見てみると、


 「なんて禍々しい城なんだ。」


 そこには人間では考えられないような形状の城が立っていた。


 「みんな、一回聞いてくれ。」


 俺がそう言うとみんながこちらを向く。


 「今まで俺たちは数々の苦難を乗り越えてきた。トラップに巻き込まれそうななったり、トラップを踏みそうになったり、トラップの解除に失敗したりだ。」


 みんなが息を呑む。今までの冒険を振り返っているのだろう。


 「最初は10人いたメンバーももう今では4人になってしまっている。」


 落とし穴のトラップに3人、石が転がってくるトラップに3人。


 「でもここからは、今までと段違いの難易度になることが予想される。」


 俺は一回そこで話を切った。


 「もしここでこのパーティーからおりたい人は言ってくれ。大丈夫だ。たとえ今降りたとしてももし大魔王を倒した日には、パーティー全員で倒したことにする。」


 俺はそう言った。と同時に3人が笑い出す。


 「ど、どうしたんだ。なんか変なことでもあったか?」


 その俺の様子により一層笑い出す3人。今の魔王城の禍々しさにまったくあっていない朗らかな笑い声が響き渡る。


 そしてやっと笑いが収まってきたティトラが話し始める。


 「はっ、はは、いや、だってさ、なんか真面目な声で話し始めたかと思ったら、俺たちがパーティーから抜けるとか言い始めたからさ。」


 「まさか抜けるわけがないだろう。俺たちを試しているのか?もうそんな関係じゃないと思っていたんだがな。」


 「そうよ。もうあなたと私たちは一心同体みたいなもん。離れたくても離れられないわ。」


 「みんな・・・・・」


 俺はみんなの言葉に泣きそうになる。こんなに俺のことを思ってくれてたなんて・・・


 「ほら行くぞ勇者。」


 ティトラが手を出してくれる。そうだこんなところで止まっててはならない。なにせ俺は、


 運命の神様に選ばれたスーパーアルティメットダイナマイトウルトラ究極最強めっちゃものすごいありえない信じられない神様レベルの勇者なんだから


 なんだから



なんだから









 「おい・・・・・」


 「・・・・起きろ」


 何を言ってるんだ?


 「・・授業は終わった」


 ええい俺の安眠を邪魔するんじゃない、この運命の神様に選ばれたスーパーアルティメットダイナマイトウルトラ究極最強めっちゃものすごいありえない信じられない神様レベルの勇者である俺を愚弄する気か・・むにゃむにゃ


 「もう昼休みだ、起きろ。」


 「はっ!!!!」


 俺は急速に目が覚めた。


 「おいおい寝すぎだろ。まさか朝から昼休みまでずっと寝るとは思ってなかったぞ。」


 俺の前にいるティトラがそう言う。ちょっと待てマジで昼休みなのか!


 「なあシャフレ、マジでいま昼休み?」


 俺は横の席にいるシャフレに話しかける。


 「ああ今回はティトラは嘘ついてない。もう昼休み。これから実習授業。」


 「そんな馬鹿な・・・・・。」


 俺は机に突っ伏した。何が勇者だ・・・


 「確かに水野は無駄に頑張るもんな。」


 「ほんと無駄にな。」


 「おいティトラ聞こえてるぞ。」


 俺はガバっと机から起き上がった。


 「お前ら・・・特にティトラ!お前みたいに俺は頭良くないんだよ!」


 俺がそういうのを聞いて、ティトラはとても奇妙そうな顔をする。


 「うーん・・頭がいいというか普通にやってるだけなんだけど?」


 「それが頭いいって言うんだよ・・・・これだから天才は・・・」


 ティトラ。頭脳明晰、容姿端麗、成績優秀、才気煥発、etc、など本当に神に愛されたとしか考えられない能力を持っているやつだ。


 「ほんと、シャフレもそう思うよな?ってしまった・・・・そういやお前もめっちゃできたんだったぁ・・・・・・」


 それを聞いて横のシャフレが否定する。


 「いやいやティトラと一緒にしてもらったら困るんだが、僕はちゃんと努力してやっとこれがあっちは・・なぁ。」


 「努力してちゃんと結果が出てる時点でお前は勝ち組なんだよぉぉぉ」


 「確かに水野努力してる割には伸びてないもんな。」


 ティトラがとどめの一撃を放ってきた。


 「言わないで・・・わかってるけど言わないで・・・・・」


 俺は5000のダメージを受けた。力尽きた。


 「そうそう、水野、お前先生に呼ばれてたよ。」


 シャフレが突然俺にそう言ってくる。


 「えっ・・・それまじ?」


 「ああ。ずっと爆睡してたからな。授業終わったら先生のところに呼べって言ってた。」


 「・・・・・・。」


 そこでティトラが立ち上がる。


 「ほら行くぞ水野。」


 そして手を出してくれる。あれ?何このデジャブ?まるで夢の中の時と一緒・・・


 「何してんだ?昼休み終わるぞ。」


 まさかこれを暗示していたのか。こんな夢の当たり方は嫌だ・・・・。


 俺はそのまま無理矢理立たされて連れて行かれる。


 「いってらっしゃーい。」


 そのシャフレの言い方はどこか哀れみが入っていた。

最初らへんはほんとうに人物紹介みたいなもんなので、あまり面白くないかもしれません。

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