8 提出物はちゃんと提出すること!!!
チャイムが鳴る。
私立梨原学園が午前8時をお知らせした。
それとともに、迷子センターと書かれているプレートを掲げる、何の変哲もない教室のドアが、勢い良く開いた。
「青山先生!!ぜーはー…提出物を提出しにきました…!」
癖っ毛が相変わらずひどい、七條が息を荒げて言った。
「お、やっぱ朝早く来たか。忙しい奴だな〜」
天パな青山先生は、カフェ仕様の丸いイスに座りながら、コーヒーを飲んでいた。
この教室の中身は、カフェのように丸いテーブルやらレジやらメニューやらが置いてあるよくわからない教室であった。
「あの…これです」
そう言って七條は提出物を差し出す。
「おう。ご苦労さんー」
青山先生は受け取った。
(なんとかなった…もう忘れ物なんて絶対しねえ!!)
そして、よくわからない教室から七條は出ようとした。
「あ、そうだ七條。お前、七宮に感謝しろよ〜」
思い出したように青山先生は七條を引き止めた。
「え、なんでですか?」
「あいつから昨日電話かかってきて、『七條くんは4時までに家にすら着けなかったので、点数を下げないで下さい』っつってたよ。しょーがねーから今回は大目に見るよ」
少し驚いた七條。
「あ、ありがとうございます!!」
そう言って、急いで七條は教室を出て行った。
階段を駆け上って、4階の1の3教室のドアを開く。
そこには、もう七宮が席に着いていた。
「あ、おはよー七條くん」
「やっぱ朝早いな、おはよう」
七條は七宮の席の前に立った。
「あのさ、昨日はありがとう!」
頭を下げた。
「え?いきなりどしたの?」
「青山先生から聞いた。点数下げないでって」
「…」
「だから、ありがとうな…」
そこまで言って、七條は照れた。
驚いている七宮も、照れた。
「あ…うん…別に、スルメのお返しだから…うん…」
七宮は顔が真っ赤である。
「な、なんかお前顔真っ赤だぞ?トイレか?」
ここぞとばかりに反撃を始める七條。
「違うよ!!七條くんと違って私は、七條くんを男だって意識してないもん〜!!」
だがしかし、反撃に反撃をされた。
「なっ!!!」
「わかりやすすぎだもん!!どうせ昨日、なんで家までついてくるの?もしかしてこいつ、俺の事好きなのかって考えてたんでしょ!」
その通りである。
七條は顔がみるみるうちに真っ赤に。
「うるせえ!!!お前だって俺に告っただろ!!演技とか言ってよお!!めっちゃびっくりしたじゃんか!!」
「え…告った!?」
ドアの方から、声が聞こえた。
2人は振り返る。
「え?えっ?お前らもしかしてそういう関係になってんの!?」
青山先生であった。
「ちっ!違う!!!そんな関係じゃないよこのくるくるパーマ!!!」と七宮。
「そうだぞ!!あれはただの演技だっただけだこのもじゃもじゃ頭!!!」と七條。
「お前らなあ!全国の天パに謝れこのリア充爆発しろ!!」と青山先生。
「「リア充じゃねええええ!!!!」」
そんなこんなで、1の3教室から騒がしい声が響いたのであった。
ここまで読んでくれた皆様、ありがとうございました!
自分的に、なんだか面白くない気がしましたが、皆様はどうでしょうか?
なんかただの日常を描いた感じになって…え?これもともと日常系?そんなこと〜…
あるかも…!!!