表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/8

6 都会っこと田舎っこ!!!

「んん〜?もう一回言ってごらん?」


悪意の笑みを浮かべていう七宮。いいこと聞いたと調子に乗っている。


「だから、ここで待ってろって!」


(このどS野郎…!!)


それでもちゃんと言う真面目な七條。


「じゃあ、スルメくれたら待ってていよう!」


「はあ!?そんなもんねえよ!」


「入っちゃおっかな〜?うひひ」


(こいつ…!!!)


七條は考える。どうにかしてでも入らせたくない。


「なあ、スルメがあればいいんだろ?」


いきなり歩き始めた七條。


「え?どこ行くの?」


驚いている七宮に、七條は振り向いて言った。


「スルメ買いにいくんだよちくしょー」


睨まれた七宮は仕方なく七條についていった。



家からどんどん遠ざかっていく。


「なんかザ☆地元って感じだね!」


住宅街をぬけると、大きな道路に車が通っていた。梨原学園のある地域のように、高いビルや高層マンションはなく、古い建物やアパートが並んでいる。


「田舎だよどうせ」


「そうかな、私都会っこだからちょっと憧れるよ〜」


大きな道路の横断歩道を歩く2人。


「結構不便だぞ?デパートなんて車で行った方が近いし」


「その一手間がいいんだよ!やっと着いた〜って!」


「…一回住んでみろ。そんな快感味わったことねえよ」


横断歩道を渡ると、左に曲がる。

また先に車がよく走る道路がある。


「で、どこに向かってるの?おばあちゃんがおやつ売ってる所?」


キラキラした目で尋ねる七宮。


「んな所行かねえよ!コンビニだよコンビニ」


「そんな便利なとこに行くの〜?ちっ」


「舌打ちすんな!!!」


そして、2人は横断歩道をまた渡り、この町の便利屋、コンビニに着いた。

入ると、涼しい風が2人を包みこんだ。


「ほい、スルメ」


お菓子コーナーにて、慣れた手つきで七條はスルメを七宮に手渡す。

だが七宮は受け取らない。そのかわり笑顔でこう言った。


「おごりに決まってるじゃん!七條くん」


「はあ!?そんなの聞いてねえし!!」


「…家、入っちゃおっかなあ」


「あああ!もう買うから!」


どうしても入らせたくない七條は、渋々スルメを買って、コンビニを出た。


「わーい!もっと高いのにすれば良かった〜!!」


七宮にスルメを渡す七條。


「あれ、今何時だ?」


「むふふ、5時だよ旦那!」


「食べるの早えな!って5時!?」


(ここから家に戻って、それから駅へ電車にのっても40分はかかる…!ヤバイ!)


「おい七宮!!走るぞ!」


七條は走り始めた。


「えー!あ!走ったら家に入っちゃおっかな!!!」


七條は止まった。


(こいつ…!!!マジで人の嫌がることしかしねえよ!)


振り返って七宮に言った。


「俺はな、提出物を取りに帰って学校に戻らないといけないんだよ!お前と遊んでる暇なんてないから帰れ!」


真面目に七條は言った。

すると、七宮は笑った。


「七條くん、まだ気づかないんだね!提出物忘れた奴は4時までに出してねって、青山先生言ってたじゃん!」


「え」


七條は今日のおおざっぱなHRを思い出す。

確かにそんなような事を言われた。


「だから遊ぼうって誘ったのに〜」


「…」


七條は絶望した。

スルメおいしいよね…!!!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ