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第二話  ・・・死ぬ、いやマジで


















カタカタカタカタカタカタカタカタ


(あっれ~おっかしいな~春なのに震えが止まんね~や)


歯がカタカタと音を立てて震えている。全身鳥肌でもはや足も手も感覚がない。どこの氷原地帯だと思われている皆さん。ここは東京です。別に隕石がぶつかったり氷河期に入ったりだとかファンタジーな世界に突入していたりすることもしていません。東京は今日も平年並みの気温です。そして空はついに高校の敷地内に足を踏み入れていた。


(なのに!そうであるはずなのに!)


篠神空は天に向かって嘆いた。


(どうしてこんなに怖いんだ!)


周囲の少年少女が放つ威圧感によって空の身体と意識レベルはもはや限界へと達しようとしていた。












国立王星高校。


生徒数、募集人数は一切不明。募集は行われていないのではないかと云う噂もあるが四月に近隣住民が生徒が多数高校に入っていく姿を目視しているのでその線は薄いと考えられている。いつできたかすらも不明な高校。しかし東京の中心にあるというのにもかかわらず、国会議事堂をはるかに凌ぐ敷地面積はまさに極広といっても良いほどだ。全寮制の学校であるがその内部では何がおこなわているのかすら明らかにならず、色々な怪しい噂が耐えない高校である。















その学校に何故か通うことになった空。理由は


『篠ちゃんや、婆が良いことを教えてやるとするさかねぇ』


の空の婆ちゃんの一言から始まったのだ。なんでも東京には婆ちゃんが通っていた所があるという。


すると口々に村の爺や婆が『私達も通っていたよ』と口々に話すわ、褒めるわで


『分かったよ!俺その学校に入る!』


今まで爺や婆に愛情込めて育てられてきた空は全く疑うこともせず試験も受けていないのに来た合格届けすら疑わないで東京へ旅立ったのだ。






(後校門まで約五百メートル!任務完了まで後五百メートルだ!行け!ス〇ーーーク!)


もはや威圧感で壊れてしまった空のココロが訳の分からない台詞を呟きながら威圧感の収束点――――即ち校門に向かって歩みを進める。


ガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタ・・・・・


(やっべ死にそう)


そして空は命の瀬戸際(いや、マジで危ないんだけど)の状態で校舎の中に足を踏み入れたのだが・・


――――ゾワッ!

ガクガクガクガクガクガクガクガクガクガクガクガクガクガク―――――


「さ、さ、さ、3.14159265358979323846264338327950288・・・」


空の口は無意識に円周率を唱え始める。空の目に映るのは今黒く霞みがかった景色だった。

校舎内に入った瞬間の威圧感の爆発的な上昇にて空の威圧感ゲージはさらに振り切れる。

それでもどうにか意識を保とうとした空だったが不運なことに、


「きゃっ」


背後からのあまりにも軽い衝突、だが空の意識が離れるトリガーとしては十分だった。


プッツン


「ちょ・・・も・・・・・マ・・・・」


向こう側で誰かが空を呼んでいる気がしたがそんな事は今の空には届く余地もない。

テレビの電源が切れるような音を脳で反芻しながら空の意識は沈んだ。
















篠神空の精神力ゲージ


現在0/20


一般の平均5000


空「俺って一体・・・」


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