『鎧・盾・剣・武器・その他』について
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魔法の武器や防具の類は切れ味、軽さ、動きやすさなどを総合的に判断し+1とか+2とか査定される。これは300年以上前の帝国時代から行われているランク付けを継承して行われている。帝国時代の大体の区分は+1は軍隊の100人長クラスに装備させる大量生産品で、+2は千人長クラス、+3は軍団長クラス、+4や+5は英雄クラスが持つものとされていたようである。+3以上だとそれ以外の特典が付くものも多い。例えば剣であれば炎を出したり、雷を纏ったり、光ったり、中には知能が宿っているものなど様々なものがあった。
そして体に装着する『魔法古物』のいくつかには面白い機能が付いている。それがサイズ調整機能である。鎧やガントレット、ブーツなどで装着者のサイズに鎧などが伸縮し丁度良いサイズになる。通常は鎧の内側のどこかに魔方陣が掛かれており、そこに魔力を通すと鎧が最大サイズまで大きくなる。その状態で鎧を装着し再度、魔力を流せば装着者のサイズになるのである。
ただし一度サイズを合わせたら、アーミング・ダブレット(鎧下着)に合うように固定用の皮ベルトやバックルを特注して付けなければならず、そうそうサイズを変更することは出来ない。
また、脱ぐときに最大サイズにすれば脱ぎやすくなるかというと、アーミング・ダブレット(鎧下着)に留めている皮ベルトやバックルすべてを壊してというなら可能である。装着も脱着も基本的には順番通りパーツを固定もしくは外していかなければプレートメールの装脱着はできない。
脱着だけなら裏技もあるが‥‥
古代の神話級の鎧には箱の中に納まっている鎧のパーツが使用者の命令で飛んできて各部位に装着されるような魔法の鎧があったそうだが、神話の中の話である。
そして収縮するのは最大サイズから8割位のまでであまりにも小さい者には合わない。
身長180㎝の人間用のプレートメールは身長1mのノームのグレイサンドには合わない訳である。
ただしブーツは案外小さいサイズまで対応するので今回の『スピードブーツ』はグレイサンドも履くことができる。
今回見つかった鎧の中でまずドワーフ用のスケイルメールは身長的にグレイサンドは着られるが胴回りなどのサイズが合わないし、基本的にスカウトのグレイサンドは重たいスケイルメールなどは装備しないので『シールド+1』と共に売却となる。
後はそれぞれ持っていなかったものが希望を出しているが、鎧関係で今回の当りは『オグルパワーガントレット』と『シールド+3』である。
『オグルパワーガントレット』は装着者の筋力を倍増させる効果があり、人間が出しうる最大パワーを得ることができる。
『シールド+3』も一般的に中堅冒険者が持ちうる最大の性能の物であり、+4以上の物は上級パーティでも持っているものは少ない。しかも今回の物はチャドが普段使用している大盾タイプだったので掘り出し物だった。
武器はというと『ソード+3』がノーマルソードをメイン武器として使用している者が居ないので売却しようかという話もあったが、過去の文献等に寄ると魔法生物やアンデッドの中には+3以上の武器でないと傷つけられない者がいるという事もありチャドの予備武器となった。
ダブスは今までの物より良い性能の『バスタードソード+2』が手に入ってご満悦だ。
グレイサンドが希望した『ダガー リターニング+2』はダガーとしての性能も高いが、投擲し目標に刺さらなかった場合に投擲者の手元まで戻ってくる優れものだ。
この『リターニング』の効果については王都への帰りの道中に皆で何度か検証を行った結果、戻ってきたダガーをキャッチできたのはグレイサンドとウェンディと私だけだった。
戦士の二人はダガーを装備してはいるがほぼほぼ生活用品としてだし、カレンとジョナサンも小型のナイフ位しか使わない。ノームやエルフは野外生活の相棒のような物なので使い方が慣れている。
私がなぜキャッチできるか? クロスボウの矢に比べたら簡単なものです。
まぁ、こういう者は向き不向きがあるという事だ。
で、三人で更に詳しく検証したところ目標に当たらず戻ってくる軌道の規則性を発見することが出来た。これを使うと最初から目標に当てずに戻る軌道で目標の背後を狙う事が出来ることが確認できた。
今、グレイサンドはその精度を上げるため特訓中のはずである。
グレイサンドが落ち着いたら、私とウェンディも練習させてもらう予定である。
私もこういう人の裏をかいた様な攻撃は好きであるが、ウェンディは単純に投擲武器として好きなようだ。
今回、その他の物に『ファイヤーボール(魔力補充タイプ)』があった。真新しいローブの新人魔法使いの青年を思い起こしてつい希望を出してしまった。
いい仲間に出会っていい冒険をしているだろうか?
後でエリカに聞いてみよう。
『防御のメダル:ディフェンスメダル』これもレアな『魔法古物』である。この手の平大の『メダル』は魔力を通すと思い描いた形、大きさの『シールド+1』になるのである。
普段の冒険ではチャドは戦槌に大盾というスタイルだが、屋内やダンジョンの中でも狭い場所では大盾を持ち歩くのも大変である。この『メダル』であればそういう狭い所や街中なのでも持ち歩けるのでチャドのような盾使いに重宝されるものである。
『駿足の靴:スピードブーツ』を履いたものは駿馬の如き速さで半日も走り続けることができる。ただしそのあと一日は行動不能になる。無茶をしなければ疲れ知らずに草原や林の中を駈け続けることができる事から郵便員に望まれている『魔法古物』である。
『馴致の口輪:トレーニングマズル』は今回でブレスを吐く魔物への有効性が検証されたのでグレイサンドが持つことで満場一致した。よほどブレスで苦労したのだろう。合流した時の皆から匂った焦げ臭さが思い出される。
『耐火:ファイヤーレジストリング』は一番炎のブレスの前面に立つ可能性の高いチャドの物とし、『防護:プロテクションリング』はウェンディが『透明:インビジビリティリング』はカレンが持つことになった。
書籍20冊は一度、私が引き取り読ませてもらった後、随時王立図書館に卸すことにした。
ミノタウロスの両刃の戦斧は使ってみたいシチュエーションのイメージがなんとなくあるので貰ってからゆっくり考えてみることにした。
さて、今回買取金額の査定をしてもらったが、案外売却するものが少ない。これは『幻燐竜ダンジョン』の最下層で見つけたお宝、すなわち以前に幻燐竜に挑んだ冒険者たちの持ち物が大きい割合を占めていたからである。『幻燐竜ダンジョン』最下層まで行くことができるのは中堅でも上級に近いか上級のパーティである。
冒険者ギルドの記録を調べたところあのダンジョンで全滅したパーティは上級に近い中堅パーティが一つ、それ以外は一人二人の犠牲を出して何とか『幻燐竜の鱗』を取って帰ってきたようである。
まぁ、記録にない石化したパーティは一つあるようだが。
という事でこう言っては何だが幻燐竜があのダンジョンに居を構えてからの300年間で挑んだ者たちの残した装備品(遺品?)などが溜まっていたのを全て攫ってきたことになる。
なので装備として使えるものが多く、売却は少なくなった。
次回は明日、18:00頃に更新いたします。




