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目覚めた世界で生きてゆく 僕と愛犬と仲間たちと共に —新大陸編—  作者: SUGISHITA Shinya


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574 モンターナを出てクエンヴェル王国に入る

 モンターナの城門を出て少し先に進んでから道端にシートを出しておやつにした。

 少し休んでから、主義に反してドラちゃんで行こう。飽きてしまうからね。

 みんな笑っている。飽きているんだろう。


 ドラちゃんに乗って出発。ゆっくり飛んで行く。

 一国一都市地帯を過ぎて行く。都市と都市の間は不毛の地だな。頑張って土地を開墾し土を作り街を作ったんだろう。不毛の地だから攻めても来なかったのだろう。かえって良かったのかもしれない。何が幸いかわからないな。満足していればそれでいいのだろう。都市を5つ過ぎたら前方に山だ。山の麓に降りた。モンターナの都市からだいたい80キロくらいか。


 ここで一泊しよう。

 細い道があるが今は夕方だから誰も通っていない。

 スパ棟を出した。

 お狐さんがやってきた。

 みんなでお風呂に入って夕食だ。

 のんびりするね。自宅にいるのとおなじだからね。お狐さんはジェナとチルドレンと遊んでいる。


 眠る前にお狐さんが横になった僕の胸の上で丸くなって話してくれる。

 イヅル国は火球について、お狐さんがついてタロー大君が行商人に説明をして、行商人に村々を回って行商のついでに話をしてもらうように頼んだ。タロー大君はサイトにも行って説明してくれたそうだ。

 いずれもお狐さんがついていたから説明通り受けとってくれたそうだよ。ありがたいね。


 翌朝、朝食後お狐さんは戻っていった。

 山道だから、エスポーサを除いて人化を解いて出発。

 僕とアカ、マリアさんはリンに、エスポーサはブランコに乗った。ジェナとチルドレンは熱帯号と雪原号に分乗、ドラちゃんとドラニちゃんが周りを飛んでいる。


 山道を登ろう。

 観察ちゃんが、荷車の通れる道と人が歩く道があると教えてくれる。人の歩く道の方が近いが険しいらしい。もちろん人の歩く方に行く。


 山道に入る。細い道だけど誰か通っているね。人一人の歩く幅で草が生えていない。人が行き来しているのだろう。僕らは足と足の間が広いからはみ出ているけど。


 道はかなり急だ。葛折だ。葛折はどこかにあった。エレーネさんの王都に行く山道だ。そんなことを考えながら登る。


 峠まで半日かかった。峠で昼食。峠から見ると谷まで降ってまた登りだ。これは大変だな。

 エレーネさんのところは登って降りれば良かったが、こちらは降りてまた登るようだ。しかも谷は深い。登ったくらい降りてまたそのくらい登る。きついね。誰が歩いているんだろう。


 谷に向かって降りて行く。下から登ってくる人がいる。背中に山のように品物を担いで歩いてくる。僕らは避けて待つ。


「これはすみません」

 荷物を担いだ男二人がすれ違う。

 ひたすら下を見て歩いていたから何かに跨った人の足が見えただけだろう。驚かせては悪いからね。「どうも」と言っておしまい。


 谷についた。谷川は急流だ。岩がゴロゴロしている。人は上流にも下流にも行けないな。ロープが張ってある。それを掴んで急流に流されないように谷川を渡るらしい。僕らは岩の上をポンポン飛んで対岸へ。


 おやつの時間だ。ちょっとこの川は危ないな。上流で雨が降ると一気に増水しそうだ。少し増水しても水が来ないだろう所まで山道を登って広くなっていたところで休憩だ。多分さっきの人たちが利用する休憩場所だろう。


 まだ山道は続くがどうするかな。夕方は近い。ここで休むか、一気に上まで登るか。

 上まで登ろう。

 ドラちゃんに先行してもらって人がいないことを確認。よーいどんで登った。

 たちまち上まで登り切った。一着はブランコなのだけど、途中で譲ってやって熱帯号、雪原号、ブランコ、リンだ。リンは競争する気は、はなからない。みんなの後をついて来た。


 登った峠から先を見る。半分ほど降ってから低い山や丘がある高原になっている。ずっと先まで続いている。街も見える。こちらは一国一都市と違って見えるところでもいくつか街がある。


 登ってきた側に少し降りてテントを張って野宿だ。

 ドラちゃんとドラニちゃんと観察ちゃんで周りを見に行った。魔物はほとんどいない。獣がいるだけだそうだ。


 お狐さんがやってきて「高い山」と言っている。すぐみんなと遊び出した。

 今日は風呂はないけどいいか。汚れ飛んでけだ。


 翌日、今日は山を降りて街まで行こう。

 リン、ブランコ、熱帯号、雪原号に乗って山を駆け下る。

 すぐ麓に着いた。荷車で山越えする道に合流した。ここからは道幅は荷車用の道幅だ。最初の街が見えるところまで駆け足。山に来る人は誰もいなかった。街が見えたところで、リン、ブランコ、熱帯号、雪原号に小さくなってもらう。


 最初の街に着いた。門番はいたが特に何も言われなかった。街が小さいので通過した。途中駆け足をして、いくつか小さい街を通り越した。次はやや大きい街だ。地方の中心都市かもしれない。


ここは門番に止められた。

「どこからきた」

「テッサニア王国から来ました」

 マリアさんが答えてくれた。


「身分を証明するものはあるか」

 テッサニア王国名誉国民証を出す。

「遠いところから来たな。どこへいく」

「この先に行ってみようと思っています」

「何しにいく」

「この先がどうなっているのか国では誰も知りませんので行ってみたいと思います」


「その小さいのはなんだ」

「従魔です」

「従魔か。久しぶりに見る。通って良い」

 従魔もいることはいるんだね。


 それじゃ特に変わったところはないので次に行く。と思ったら中央広場の屋台で足止めをくらった。

 相変わらず串焼きだ。獣肉のようだよ。まずまずの味らしい。


 ジェナとチルドレンが食べている間に情報収集した。なお、支払いは今日もブランコが掘ったサルメウムの塩だ。


 この国の名は、クエンヴェル王国、王都の名はプールクアだ。

 とりあえず王都に行ってみますかね。歩いて一日あれば着くらしい。僕らは駆け足して行くから障害がなければ半日で十分だけど、街道に人がいたりすると困るから一日を見ておこう。

 結局一日かけて首都が見えるところまで到達した。

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