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目覚めた世界で生きてゆく 僕と愛犬と仲間たちと共に —新大陸編—  作者: SUGISHITA Shinya


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568 世界樹へヴィオレンシア帝国を滅ぼしたことを報告に行く

 さて、世界樹の元へ行こう。世界樹の台地の崖下まで転移。ティランママとティランサンと合流して崖登り。

 崖上から下界を眺める。いつもの眺めだ。この眺めがいつまでも続くといい。


 急ごう。巨樹の森の手前まで転移。巨樹の森に入る。そこから駆け足だ。今日は一路世界樹の元へ急ぐ。昼頃里芋畑の手前までついた。里芋をかき分け、広場へ。みんな世界樹に抱きつく。


『よくきたわね。愛し子たち』

『ヴィオレンシア帝国を滅ぼしてしまいました』

『当然よ。魔物を改良するなんて許せない。さらに人をいじるのは絶対許せない。天に背く行いよ。つまり私に背く行いだわ。今後もどんどん滅ぼしなさい』


『大勢の人が亡くなった』

『それ相応のことをしたのだから当然の報いよ。それに救える者は救ったんだから私より優しいわ。滅びの草原の時は全部滅ぼしたわ。救おうとして中途半端になるより全部滅ぼした方が綺麗さっぱりよ』

『そうかあ』


『そうよ。気にすることはないわ。この世界に害悪をもたらすものは悪の中心はもちろん、周りの正常な部分もとって、綺麗さっぱりが再発防止にもなって一番いいわ』

『なるほど』


『お狐さんもアーダも心配だったね。大丈夫よ。私とシンとアカは三位一体よ。シンとアカのやることは私がやったと同じことよ。だから安心してね。心配してくれていい子だね。他のみんなもいい子よ』


 お狐さんがアウアウ言っている。

『神様。怖かった』と言っている。

『怖いことがあったらシンのところに行って抱きついていなさい。それか私のやった短い棒を持ってもいいわ。私と繋がっているから安心よ。私のところに来てもいいのよ』

『うん』


『アーダにも棒をあげようね』

 ごく細い短い棒がアーダの手の上に落ちてきた。

 握って振っている。人で言えば3、40センチくらいの棒か。似合っている。

『神様、ありがとう』

 どこにしまうのだろう。見ていたら僕のやったバングルに収納した。あれ、バングルはアクセサリーと思っていた。違うの、へえ。


『そうそう。滅ぼした場所はドームで覆われていたのだったわね。魔物を増やしてあげるわ。もうドームは消しても大丈夫よ。元祖滅びの草原と同じ魔物よ。滅びの草原からは外に出ないわ。人は中に入れない』

『ありがとう。ドームは今消した』

『さ、ゆっくり遊んでいきなさい。ここは愛し子の家よ』


「果樹園などを一周してこようね。そしたらここに戻ってきてお昼だよ」

 ブランコを先頭にドラちゃん、ドラニちゃん、ジェナ、チルドレン、熱帯号、雪原号が里芋畑をかき分けて果樹園に向かう。その後をマリアさん、ステファニーさん、オリメさん、アヤメさん、エスポーサ、ティランママ、ティランサン、僕、アカ、お狐さん、観察ちゃん、リンが続く。アーダは僕とアカの周りを飛んでいる。


泉に寄って僕とアカ、ジェナは水筒を沈めておく。アーダは泉に潜って遊んだ。


 果樹園、野菜畑、穀物畑、岩塩畑を一回りした。観察ちゃんはいつものように木の実、お狐さんは木の実、果樹、山菜だ。


 世界樹の広場に戻って森の恵みでお昼。昼寝してあとは夕方まで自由に遊んだ。僕とアカは世界樹に寄りかかってうとうとだ。

 アーダは飛び回っていたがアカに抱えられて寝てしまった。

 みんなは河原に行って川遊びをしたり、森の中でかくれんぼをしたりして楽しんだらしいよ。


 夕方みんな戻ってきた。世界樹に抱きついてそれから森の恵みで夕食にして横になった。


 今日も星が綺麗だ。観察ちゃんは相変わらず星空を観察している。お狐さんはアーダを抱えて僕の胸の上だ。いつの間にか眠ってしまった。


 冷たい朝霧が顔を滑っていく。目を開けると真っ白だ。アカとマリアさんが両脇からくっついてくる。アーダを抱えたお狐さん、ドラちゃん、ドラニちゃんは僕の上。みんなに囲まれて至福の時間だ。


 しばらくしたらみんな起きたみたいだ。お狐さんも起きた。アーダは里芋の葉っぱに溜まった水を飲みに飛んでいった。僕らも行こう。お狐さんを抱えてお狐さんに十分水を飲んでもらった。僕も飲む。相変わらず冷たくて美味しい。

 森の恵みで朝食。


 ドラちゃんとドラニちゃん、アーダは世界樹を登っていった。

「お昼には戻るんだよ」

 わかったーと返事が聞こえる。


 僕はアカと一緒に里芋をもらう。ブランコも掘り出している。エスポーサ、ステファニーさん、マリアさん、オリメさん、アヤメさんはブランコが掘り出したものをもらっている。ブランコは掘るのが好きだし、いい組み合わせだ。


 ティランママ、ティランサン、熱帯号、雪原号は自分たちで掘っている。ブランコ同様楽しそうだ。


 それから巨樹の森の中をぶらぶら散歩して、お昼には戻った。

 森の恵みで昼食。


 では下界に戻ろうか。もう一度世界樹に抱きついて挨拶して出発。里芋畑にお礼を言って通過。里芋を掘ったところはもう里芋が復活していた。

 振り返って世界樹に手を振って、泉へ。僕とアカとジェナは水筒を引き上げる。アーダは泉に潜って遊んでいる。みんなも泉の水を飲んで果樹園へ。果樹園から岩塩畑まで一周して戻ってきて、河原へ。

 河原でおやつ。竹水筒は作らなくて大丈夫だ。


 それから巨樹の森を出るまで駆け足。

 出たらアリさんがいた。この間と同じと言っている。

 それから崖の端まで。急ぐことはないので、泊まることにした。


 みんなで夕陽を見る。魔の森の梢を夕陽が染めていく。

 マリアさんがテーブルと椅子を出してくれて食事だ。二百人衆の作った食事だよ。夕陽を眺めながら食事。大きなテントを張って就寝。


 朝は朝日の昇るのをみながら朝食。片付けて、恒例の崖からのジャンプ。アーダはお狐さんに掴まっている。みんな無事に着地。魔の森の泉まで走った。


 泉につくと、アーダはすぐ泉に飛び込んだ。泳いだり潜ったりしている。自分が生まれた泉だからね。特別だろう。世界樹さんの話では、一つの泉からは一人の妖精しか生まれないのだそうだ。だからここはアーダの泉だ。

 ゆっくりして昼食にした。


 お昼寝の後、元ヴィオレンシア帝国のコーリス側まで転移。草原には魔物がたくさんいる。すっかり滅びの草原になった。


 僕らは草原を突っ切ろう。草原に踏み入る。

「エスポーサ様だ」、「大変だ。ブランコ様とチルドレンもいる」と言う声が聞こえる。元祖滅びの草原からエスポーサが連れてきた魔物だね。手を振って先に進む。魔物は襲ってこない。この間世界樹が作ったからね。僕たちのことは知っているのかもしれない。


 誰もいないから遠慮なく転移を繰り返して、今は帝都のあったところあたりだ。もちろん何もない。先に行く。川が流れている。帝都のあたりが少し高かったらしい。そこから流れ始めた川だろう。今までは気にも留めていなかったが川は流れていた。そうでないと魔物の水場がないからね。元からあった川なのかもしれないが。


 先へ、先へと滅びの草原を確認しながら少しづつ転移を繰り返す。遠く丘の頂上あたりに国境警備所みたいなものが見える。転移はやめて駆け足で進む。

 警備所についたけど建物は閉鎖されていた。隣の国の警備所らしい。国境のヴィオレンシア側が滅びの草原になってしまったので閉鎖したのだろう。

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