表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
目覚めた世界で生きてゆく 僕と愛犬と仲間たちと共に —新大陸編—  作者: SUGISHITA Shinya


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

66/343

566 皇帝が後宮から逃れ出て報告を聞く

 こちら皇帝城。夕方やっと皇帝が後宮から逃れ出てきた。

 げっそりとやつれている。


 それでも気力を振り絞って側近に聞いた。

「何かあったか」


「まず、昼火事があり、魔物改造施設、研究者、魔物、改良実験中の人、研究資料が全て燃えました」

「なんだと。全て燃えただと。なぜ早く言わない」

「報告しに後宮に行きましたがーーー」

 いくらなんでも叱ることはできないと気づいた皇帝。


「報告のことは良い。それで詳しい話を聞かせろ」

「ありがとうございます。どうも雷か何か天から打ち込まれたようで、高熱で全て蒸発してしまったようです。燃え滓もありませんでした」


「苦労して何十年もかけて、やっと魔物の目処がつき、今度は人だという矢先に全て失ったか」

「はい。目撃者の話によると天から雷が狙い澄まして落ちたようです。離れたところにいた研究者も研究者たちの自宅もすべてなくなっていました」


「天からか」

 皇帝の心に不安がよぎる。神など信じない皇帝であるが、聞いた話だと、天からの天罰と考えれば辻褄があう。


「それで他にあるか」

「従魔が入場したと門番から報告がありました」

「従魔だと。そんなものは見たことはない」

「それが膝くらいの大きさで特に規則がないので入れたとの事です」


「その従魔はどうした」

「その従魔かどうかわかりませんが、神獣のようなものが人のようにも見えるものを乗せて街を行進したと報告がありました」


「なんだ、その神獣とか、人のようなものとか言うのは」

「何やら神々しく、強そうでとても手が出せなかったそうです」


「それでその神獣とやらはどうした」

「どうも自由に大きさが変えられるらしく、一軒の宿に入っていったと目撃報告があります」


「その宿から報告があったのか」

「ありません」

「引っ張ってこい」

「それがーーー」

「なんだ」

「今日行ってみたら経営者が変わったらしく、精悍な男が出て来てすでに前の経営者と従業員はいないと言っていました」


「中に入って見たか」

「いえ」

「どうした」

「化け物のような馬と背中に瘤のある四つ足がロビーを占拠していて入れませんでした」


「なんだそれは」

「わかりません」

「明日、宿には兵を派遣する」

「わかりました」


「それから他にあるか」

「先ほどいくつか情報が入りました」

「なんだ」


「一つは奴隷商です。一昨日奴隷の売り込みが引きも切らさずあり、また大量に売れたので、昨日も仕入れを続け、午前中全ての奴隷商の金蔵が底をつくほど仕入れたそうです。売れると期待していた午後になると奴隷はさっぱり売れず、奴隷商は破産状態のようです」

「ううむ。上納金がなくなるではないか。他には」


「博打場に詐欺師が現れ、胴元が胴元の全財産と従業員から借りた砂金を注ぎ込んで勝負して負けたそうです。イカサマを仕掛けても負けたそうで、稀代の詐欺師、イカサマ師との評判です。おもな博打場が軒並みやられたそうです」


「取り返したんだろうな」

「それが、全て返り討ちにあったようです。胴元は破産、従業員から金を返せと責められているそうです」

「テラ銭が入らぬではないか」

「はい」


「もうないだろうな」

「遊郭に絶世の美女を連れた女衒が現れ、美女の代金を支払うといつの間にか美女も消えていたそうです。詐欺です」

「これも詐欺か。我が国では詐欺は引っかかる方が悪い。合法だな。見事なものだ。なにか難癖をつけてひっくくれ」


「それが城内どこを探してもいません」

「おかしいではないか。城門は閉鎖しているはずだ」

「それが稀代の詐欺師はなぜか堂々と入城し詐欺を働き、悠々と出ていったと報告がありました」

「どうやって出たのか」

「稀代の詐欺師のやることはわかりません」


「・・・とりあえず明日、宿を調べる。兵を出せ」

「もうひとつあります。噂ですが、空をおおわんばかりのドラゴンが二頭、飛び去ったとの事でした」

 皇帝は何も言わなかった。


 そのころ、闇の市場の会長は皇帝城から手紙を2通受け取った。

 最初の一通は皇后である。

「あれを手に入れなさい」

 簡潔である。

 次の一通は皇帝である。

「あれは当分手に入れるな」

 こちらも簡潔である。


 会長はあれは恐ろしく効くと慄くのであった。すでに全部売ってしまっていた。そんなに効くなら砂金大袋三袋からオークションをはじめれば良かったと思った。欲深会長である。


 宿では昨日が月末なので、昨日のうちに新しいオーナーに来てもらって二百人衆が無事宿を引き継いだ。どうも高級連れ込み宿にするみたいだ。

 二百人衆とベーベー、バトルホースは観察ちゃんが森の中に転移させた。


 全員で外で夕食にした。みんなの武勇伝が楽しい。みんな大笑いだ。

 最後に魔物の改造を行い人間改造に着手したから許さないとシン様から話があってお開きになった。


 翌朝、皇帝の兵が宿を急襲した。宿はオーナーと工事人が相談をしているだけだった。聞けば昨日、前オーナーから引き継いだとのことで、中も改めたが何も出てこなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ