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目覚めた世界で生きてゆく 僕と愛犬と仲間たちと共に —新大陸編—  作者: SUGISHITA Shinya


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532 王妃の離宮へ

 さて、クロエ侍女長。

 とんだ役目を仰せつかった。馬車の後を荷車を引いて走って来るという人たちだ。食事会で王妃様が恥をかかなければいいがと思ってしまうのであった。自分が10日間マナーなどを教えなければならないと気が重いのであった。


 馬車に乗るのは、シン様とアカ様という子供と、マリア様、リン様と言う大人の女性であった。子供を荷車に乗せて男の人が引いてあとの人はその周りだ。


 馬車が動き出すとついてくる。速度を上げても平然とついてくる。なんだこの人たちは。

 離宮まで馬車で30分。荷車を引いて走り切った。息も切らしていない。子供達も平然としている。わからない人たちだと思う。


 離宮の門を入って車寄せで降りてもらう。

「魔物が出るようですね」

「はい。少し出ます。ですから周りは囲ってあります」


 玄関には離宮を守っている人たちが勢揃いしていた。

 クロエ侍女長が前に出る。

「王妃様のお客様です。10日後に王宮で食事会がありますがそれまでご滞在となります」

「よろしくお願います」

 お互いに挨拶して中に入る。豪華なのだがシン様一行は驚かない。


 お妃様が嫁入りして来た時に、塩の財で作った豪華なお妃様の持ち物の館である。お嫁入りについて来たクロエ侍女長はちょっとがっかりである。


「なかなかよく出来ていますね。見えないところまで丁寧な仕事がなされています。良い建物です」

 シン様に褒めてもらって少し気分が良くなるクロエであった。


「お部屋にご案内します」

 クロエが客用の部屋に案内した。広い部屋一部屋に寝室が二つついている。

「こちらでいかがでしょうか」

「結構です。ありがとうございます」

「食事は夕方お呼びします。それまでごゆるりとお過ごしください」


 さてオリメさんとアヤメさんを呼ぼう。正装を作ってもらおう。

 すぐオリメさんとアヤメさんを観察ちゃんが転移させて来た。ついでにステファニーさん、ティランママ、ティランサンを呼んだ。説明は一度が楽だからね。


 みんなにこれまでの出来事を話して10日後に名誉国民の授与式と、食事会、ダンスパーティーがあるので出席してねと頼んだ。


 オリメさんとアヤメさんには、リン、アイスマン、ジュビア、プリメーロ、プリメーラ、フロランスちゃん、リオンちゃんの正装を頼んだ。子供の正装を作るのも楽しいそうだ。


 ステファニーさん、オリメさん、アヤメさんには前々日あたりに馬車で来てもらうことにした。馬車2台だ。御者は二百人衆が1台につき2人。服もそれらしいものを作ってもらう。ティランママとティランサンには騎乗用のバトルホースを連れて来てもらおう。


 僕とアカの乗る馬車には、紋章があったほうがいいだろうね。

 世界樹とその下にクラウンとティアラ二つをあしらった紋章を作った。それらしい。馬車の扉に書き込む。もう一台の扉には巨樹をあしらう。

 一応普段使いの馬車も二台作っておこう。こちらは巨木マークだな。なかなかいいぞ。


 一台目に乗るのは、僕、アカ、マリアさん、ステファニーさん、ドラちゃん、ドラニちゃん、リン。

 二台目は、ジェナ、オリメさん、アヤメさん、プリメーロ、プリメーラ、フロランスちゃん、リオンちゃんでいいか。


 バトルホースには、ブランコ、エスポーサ、アイスマン、ジュビア、ティランママ、ティランサンに乗ってもらおう。屈強な護衛に見えるだろう。もちろん式には正装で参加するのだけど。


「じゃあみんな頼んだよ」

「承知しました。楽しそうです」

 ステファニーさんが代表して返事をしてくれた。


 ドラちゃんとドラニちゃんが人化を解いて高空に転移。大きくなる。ティランママ、ティランサンがステファニーさん、オリメさんとアヤメさんと一緒にドラちゃんの背中に転移、空を飛んでコースを確認して帰ってもらった。


 馬車は作って、ステファニーさんの収納にプッシュした。


 それからしばらくしてクロエさんが昼食と呼びに来た。ちょっと前にドラちゃんたちは戻って来ていたのセーフだ。


 昼食は食堂でパンとスープのあっさり食事だ。

 いいけど。

 食事のあとはお昼寝。


 午後は何をしようか。

 結局しばらくずっと落ち着かなかったので部屋でごろごろしていただけだった。

 クロエさんが夕食と呼びにきた。


 夕食はお昼と違って、きちんとカトラリーなどが並べてある。様子を見たいのだろうね。気持ちはわかる。使用人たちが給仕してくれる。


 僕たちは美味しくいただきました。アイスマン、ジュビアも慣れたのでマナーはそつがない。

 クロエさんはびっくりしている。


 クロエ侍女長は、大人はもとより子供まで食事のマナーに隙がない。王宮の貴族や貴族の家族でもこうはいかない。今晩手紙を書いて、明日の朝王妃様に届けてもらおうと思うのであった。


 部屋に戻ると、お湯の桶と拭き布が届けてあった。いつも通り、ドラちゃんとドラニちゃんが小さくなって桶で遊ぶ。他の桶は使いたい人が使った。一応全部使った。


 頃合いを見計らって、侍女さんが取りにくる。


 夜は侍女さんも来ないだろうから、留守番を観察ちゃんに頼んで神国の自宅スパ棟に転移。

 お狐さんに今日のことは話しておいた。オリメさんとアヤメさんはもう服は大体作ったのだそうだ。早い。リンとジュビアのアクセサリーは作って渡しておいた。

 みんなでお風呂に入って就寝。


 朝はすぐ離宮に転移。程なくして侍女さんがお湯の入った桶と拭き布を持ってくる。使ったフリをする。寝室も使ったようにしておいた。

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