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目覚めた世界で生きてゆく 僕と愛犬と仲間たちと共に —新大陸編—  作者: SUGISHITA Shinya


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731 甜菜糖、上白糖、グラニュー糖が出来た

 世界樹に挨拶して、翌日は神国でのんびりだ。

 田畑を見て、メーメー、モーモー、コッコ、ピョンたちに挨拶して、バトルホースに乗って、ベーベーに乗って、ミツバチの女王様に会った。湖のお魚さん達にも挨拶した。お花畑のベンチでミツバチとか小鳥とかがやって来て挨拶されてうつらうつら。


 アカは膝の上。ドラちゃんとドラニちゃんは小さくなって抱きついてくる。ブランコは足元。アーダは頭の上でお昼寝。ジェナとチルドレンは熱帯号と雪原号に乗って走り回っている。


 うつらうつらしながら考える。

 僕らの星の谷にいた星外飛来生物は退治した。

 僕らの星にも異形が送られてくると困るから観察ちゃんに僕らの星を観察していてもらおう。


 世界樹の大陸と新大陸には観察ちゃんがいるから、他に大陸があったら観察ちゃんに行ってもらおうかな。まずはドラちゃんに乗ってぐるっとこの星を回ってみるのもいいな。でもまだ世界樹の大陸も周りきっていない。悩むな。


 この星は世界樹の星だからね。世界樹が何も言ってないから他の大陸には星外飛来生物や異形はいないだろう。うん。そうに違いない。やっぱり回るのはこの世界樹の大陸だね。そういうことにしておこう。


 何か忘れている気がする。あ、宗形マネージャー、ホーク龍、ホーク愛を世界樹眷族仕様にしたけど元に戻すのを忘れた。


『龍愛。宗形マネージャー、ホーク龍、ホーク愛の体の組成を元に戻すのを忘れたけど』

『そのままでいいよー。なんだか強くなったよ』

『そうか。特に問題はないと思うけど、医者にかかることもないからまあいいか』

『いいよ。何かあったら誤魔化すから』


 宗形マネージャーは人間の痕跡が無くなった。本当に半神になってしまった。地球と世界樹の星のハイブリッド半神か。龍愛が良いというからいいか。

 アカがいいんじゃない。それよりお昼よと言っている。


 お昼のようだからアカと一緒にブランコに乗ってゆっくり自宅スパ棟に戻る。元々スパだったものをだんだん拡張、充実して自宅になったけど、名前はスパ棟。


 途中、食堂に向かう二百人衆と会う。みんな元気で楽しそうだよ。


「シン様、遅くなりましたが甜菜糖が出来ました。それと白いものも出来ました。しっとりしているものとさらさらしているものです」

「そうかい。それは良かった。あとで見せてもらおう」

「はい」


 甜菜糖と上白糖、グラニュー糖だな。どうするかな。僕らは関係ないけど、虫歯になるだろうな。虫歯はフッ素入り口洗液をエスポーサに作ってもらうか。


 ジェナ達も甘いものに慣れると外に出て物足りないだろう。ううん、困ったな。


「甘いもの、甘いもの、たい焼きあんこに、たい焼きクリーム。甜菜糖、上白糖、グラニュー糖、あっまーいもの」


 やれやれジェナとチルドレンはすっかり地球で覚えてしまったらしい。歌を歌っている。


「シンが口に出すからです」

 アカに言われてしまった。


 この世界に砂糖がないわけではない。コーレスで甜菜を売っていて、僕が買って神国に持ち込んで砂糖を作ってもらったんだけど、甜菜を売っていたおじさんは砂糖を知っていた。砂糖と言っていたけど甜菜糖だろうね。お狐さんも知っていた。大量にないだけか。


「シン様、シン様。砂糖は甜菜糖の薄い茶色の砂糖しかないよ。白い砂糖はない」

 足元の観察ちゃんが教えてくれます。


「地球に角砂糖があったわね。あれを作ってコーヒーと一緒に売ったらどうでしょうか」

 商売人のエリザベスさんの意見だ。


 エスポーサが参入して来た。

「ジュビアとジュビアの熱帯に行ってみたけどコーヒーの木は大量にある。グラニュー糖があるから角砂糖は簡単に作れる。コーヒーミルも簡単に作れる」

「じゃあその線で行こうか」

「儲かるわね」

 エリザベスさんとエスポーサで儲けそうだ。


「おとたん。おやつにたい焼き」

「あんこがないよ。小豆は栽培してなかったな。イヅル国にあるから貰ってこよう。あんこを作って、明日は餅つき大会。大福やあんころ餅も作ろう。小豆は神国でも栽培しようかな」


 自宅スパ棟に着いた。

 今日はみんな揃った。

 僕とアカ、ジェナ、お狐さん、アーダ、マリアさん、ステファニーさん、オリメさん、アヤメさん、ローコーさん、エリザベスさん、ブランコ、エスポーサ、ドラちゃん、ドラニちゃん、ティランママ、ティランサン、アイスマン、ジュビア、リン。賑やかだ。


「みんな、ごめんね。しばらく地球に行っていて揃って食事もできなかった」


 二百人衆が食事を配膳してくれる。小皿に甜菜糖、上白糖、グラニュー糖を出してくれた。


「三種類の砂糖だよ。薄茶色のが甜菜糖、白くてしっとりしているのが上白糖、さらさらしているのがグラニュー糖だ。二百人衆が上手に作ってくれた。明日お昼に餅つき大会をしよう。小豆をお狐さんに貰って、甘いあんこを作って、あんころ餅、大福も作ろう」


「あんことは何でしょう」

 二百人衆に聞かれた。


「小豆という小粒の豆を煮て、一回お湯を捨てて、もう一度柔らかくなるまで煮て、砂糖を加えてさらに焦げないように煮て最後に少し塩を入れて出来上がりみたいだよ。小豆はお昼が終わったらお狐さんとイヅル国でもらってくる。神国でも栽培しよう」

「承知しました」


 お昼は賑やかだ。地球の龍愛や眷属の話で盛り上がった。


 お昼の後はジェナとチルドレンはお昼寝。


 僕とアカ、アーダ、マリアさん、ブランコ、ドラちゃん、ドラニちゃんでお狐さんとイヅル国に出かける。


 イヅル国のトウケイのお狐さんの社に転移、境内を掃除している神職さんに挨拶してタロー大君の屋敷へ。


 タロー大君、コトヒメさん夫妻、コマチさん、コジローちゃんが歓迎してくれる。


「今日はいただきたいものがありまして」

「なんなりと、コマチですか」

 コマチさんにタロー大君がはたかれている。


「いやそうではなくて、小豆です」

「小豆ですか」

 みんながっかりしたような顔をしている。なんでだ。


「砂糖を作りましてね。これです」

 甜菜糖、上白糖、グラニュー糖を大袋で進呈した。


「こんなに大量に。これは白い。今まで見たことがない」

「少し黄色いのが今までの甜菜糖、それから作った白いものは、しっとりしているのが上白糖、サラサラしているのがグラニュー糖です。まあ、白いけど色々体に役に立つものが入っていないから、甜菜糖の方が体にはいいと思います。使い方によりけりでしょうが」


「なるほど、砂糖ができたから小豆で餡子を作りたいと言うことでしょうか」

「そうなんです。小豆を頂いたら神国でも栽培しようと思っています。いいでしょうか」

「もちろん。いくらでもお持ちください」


 花見がすごかったとか話題に出て、しばらく話した。

 家宰が大袋で小豆を持ってきてくれたので頂いて、大君の屋敷を出た。


 お狐さんの社でお狐さんとしばらく遊んでから神国に戻った。


 二百人衆に小豆を渡して、あんこの分を少し残して後は栽培してくれるように頼んだ。まずは小豆を増やそう。


 ジェナは黙って出たのでぷんぷんしていたが、あんこの材料をもらいに行ったと話したら、あんこ、あんこ、甘いものとチルドレンと踊り出した。


 おやつにあんこの試作品が出てきた。よくできていた。これで明日餅つき大会だ。


 ジェナとチルドレンは、「あんこ、あんこ、大福、あんころ餅、ぺったん、ぺったん、ぺったんこ」と言って踊っている。


 二百人衆に明日のお昼に神国の中の人で餅つき大会をしようと話しておいた。


 あんこを餅で包んだ大福、餅に塗ったあんころ餅も作ろうと思うのであんこもよろしくと頼んでおいた。

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