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目覚めた世界で生きてゆく 僕と愛犬と仲間たちと共に —新大陸編—  作者: SUGISHITA Shinya


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717 エルフと宴会をする エチゼンヤで働きたい人を募集する

 誰かやってきた。

《シルヴァーラ様、宴の準備が出来ました》


《シン様、アカ様、アーダ様、御眷属様、ささやかですが、宴の準備が出来ました。どうぞ広場まで》


《宴会、宴会》

 ジェナたちが起きてきた。おじさんかお前たち。


《ではこちらへ》

 広場では宴会の用意がすっかり出来ていて、エルフの皆さんが集まっていた。ほぼ全員だろう。大宴会だ。


《みんな集まったわね。すでに聞いておろうが、我が国に来ていただいたシン様、アカ様によって、魔力がないとされ、肩身の狭い思いをしていた5人の娘たちの魔力が発現した。魔力が無いのではなく滞っていたとの事である。いうまでもなく、エルフをエルフたらしめている魔力が無いという事はエルフにとって致命的である。本人たちもさぞ辛い思いをしていたろう。今日からは胸を張って生きていける。シン様、アカ様には感謝しきれない。我々は生涯感謝の気持ちを持って生きていこう。それでは紹介する。まず、シン様、アカ様である》


 あ、アーダが僕の服から出てきた。

《おとたん、おかたんだよ》

《妖精様の。という事は妖精王様、妖精女王様》

 あわてて平伏するエルフたち。


《知らなかった》

 シルヴァーラは仰天した。エルフにとって至高の存在、妖精王と妖精女王である。

 後ろへ飛びジャンピング土下座を決めたのであった。


 困ったね。

《どうぞみなさん、お立ちください》

 アーダが続ける。

《立って、立って。食事、食事》


《アーダもそう言っていますので、宴会の続きをしましょう》

 おずおずとシルヴァーラさんが立ち上がる。他の人も続く。


《僕たちは旅の途中でたまたまシルヴァさんと知り合い、ユリアーナさんのところと同じように魔力が滞っている人たちがいると聞き、訪ねました。みなさん治って良かったです》


《ユリアーナさんとお知り合いですか》

《はい。旅の途中で捕えられていた娘さんを助け出し、ユリアーナさんと知り合いになりました。いまはユリアーナさん、娘さんのローザリンデさん、ヴィーラントさん、他50名がエチゼンヤで働いてもらっています。50名は交代ですが》


《私たちも働くことは可能でしょうか》

 これはある程度説明して欲しいということだな。


《はい。担当はこちらのエリザベスです》

《私どものエチゼンヤで働く条件は、エチゼンヤの従業員として働くことを厭わないこと、エルフであることは言わない、態度に出さない。エルフのプライドがあると難しいでしょう。もしそういう条件で良ければ面接します。合格者は交代勤務となります》


《エルフが人の世で働いて大丈夫なのでしょうか》

《私どものエチゼンヤがある国は、シン様の国の隣で、シン様の関係者が多く、長寿の人が多いです。耳の形は隠してもらいますが、長寿でも問題ありません》


《おとたん。食事》

《おおそうですね。では乾杯しましょう》

 シルヴァさんの音頭で乾杯して宴になった。


 しばらくすると若い人が集まってきた。

《あのう。さっきの話ですけど、働くとしたら場所はどこでしょうか》

《隣の大陸となります》


《どうやっていくのでしょうか》

《もちろん、送り迎えします》


《海には魔物がいると聞いていますが》

《ドラゴンに乗る、または転移です》


《仕事はどんな仕事でしょうか》

《商会の仕事ですよ。旅に出て行商や仕入れ、店の仕事、事務仕事などですね。そうそう、銭湯や旅館、岩塩採掘、輸送などもありますよ》

 エリザベスさんが説明してくれた。


《私たちにでも出来るのでしょうか》

《研修しますから。それとこちらの大陸と違って魔物が強いです。魔物、盗賊対策の訓練も事前に行います。安全に仕事をして欲しいので》


《泊まるところなどは自分で探すのでしょうか》

《シン様がお作りになった宿舎があります。無料です。好評ですよ》


《食事は》

《まかないになっています。3食無料です》

 エルフさんは給料には関心がないみたいだ。

 入れ替わり立ち替わりエルフさんがやってきた。みなエチゼンヤで働きたいようだ。


 ジェナとチルドレンがやってきた。

《おとたん、眠い》

 お腹がいっぱいになったようだね。

《スパ棟に行っていてね》

 アイスマンとジュビアがジェナたちと一緒にスパ棟に向かった。

 しばらくして宴会はお開きになった。


 ステファニーさん、オリメさん、アヤメさん、ティランママ、ティランサンは帰って行った。


 翌日シルヴァーラさんが隣の大陸のエチゼンヤで働く人をエチゼンヤさんが募集していると発表した。面接は3日後とあった。


 宴会でおおよそのことがわかっていたのであろう。面接で落ちる人はいなかった。結果、50名採用となった。ユリアーナさんのところと同じ人数になった。


 シルヴァさんとシルヴァーナさんには僕らの仲間の印、線指輪は魔力と相容れないので渡せないことを説明して、水は飲んでもらった。体が光った。シルヴァーラさんには収納袋を進呈。シルヴァさんに渡したものと同じだ。竹水筒、ショートソード、ナイフもシルヴァさんとシルヴァーラさんに進呈した。


 エルフの50人の訓練は、エリザベスさんとエスポーサに一任した。訓練にはシルヴァさんとシルヴァーナさん、その他主だった人も参加するようだ。


 エチゼンヤで働く50人と訓練に参加する主だった人には馬車1台ほどの収納袋に数打ちのショートソードとナイフ、竹水筒を進呈した。

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