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目覚めた世界で生きてゆく 僕と愛犬と仲間たちと共に —新大陸編—  作者: SUGISHITA Shinya


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669 神国でのんびりした一日を過ごす

 ハビエル神父が貴族屋敷の賭博で稼いだお金はステファニーさんと相談して王妃様に孤児院で使ってくれと届けた。


 オリメさんとアヤメさんは、マノンさん達を連れて、コシに立ち寄りエチゼンヤ支店とコシの街を見て、パレートに戻り派遣していた二百人衆の娘さん達を連れて戻ってくる予定である。一泊してくるだろう。


 ドラちゃんとドラニちゃんは冷線が発射できるようになったと喜んでいた。僕出来ないとブランコが落ち込んでいたが三人で出かけて行った。雪原にでも行ってブランコに教えるのだろう。


 ジェナとチルドレンはどこかに遊びに行った。熱帯号と雪原号を連れて警備員のところに行っているのだろう。


 ステファニーさん、マリアさん、エスポーサ、リンは管理職の仕事。

 いつもの日常が戻った。


 田畑を見て、メーメー、モーモー、コッコ、ピョンたちを撫でて、バトルホースに乗って、ベーベーに乗って、ミツバチの女王様に挨拶して、お花畑のベンチでミツバチとか小鳥とかに挨拶されてうつらうつら。アカは膝の上。

 僕、暇。


 うつらうつらしていると観察ちゃんから連絡があった。

 テラーサス王国の王都ヴィニーコラにいるジゼルさんからお願いがあるとのことであった。なんだろうね。行ってみようか。急ぎではないらしいから明日だな。


 さて、誰を連れていこうかな。

 僕とアカとマリアさん。アーダは自動的についてくる。ブランコ、ドラちゃん、ドラニちゃん、ジェナとチルドレンも黙っていてもついて来そうだ。最初から諦めよう。ジェナが熱帯号と雪原号も連れてくるだろう。あとは必要なら来てもらえればいいね。


 アカが用ができたのでイキイキしていると言っています。はいそうです。

 昼食の時間が近い。自宅スパ棟に戻ろう。


 自宅に戻るとブランコとドラちゃん、ドラニちゃんが戻って来た。

 ブランコは不器用なので超高温の塊と超低温の塊を一緒に打ち出すのだそうだ。一瞬にして凍って一瞬にして粉々になって蒸発するのだそうだ。別々に打ち出せるようになるまで修行が必要みたいだ。午後も行ってくるとドラちゃん。ブランコはしょげている。頑張ってね。


 みんな続々と帰ってくる。ジェナとチルドレンも戻って来た。一緒に昼食だ。オリメさんとアヤメさんは明日パレート支店から帰ってくるだろう。


 昼食の時に、

「テラーサス王国のジゼルさんが頼みがあるそうだから明日行ってくる」

 と言うと、ジェナが

「行く。行く」

 そうだと思った。


「みんなを連れて行っていい?」

「いいよ」


 みんなとは、チルドレンのプリメーロ、プリメーラ、フロランスちゃん、リオンちゃん、熱帯号、雪原号だろう。

「アーダもアーダも」

「はいはい」

「私も行きます」

 マリアさんだ。予想通りだ。


 ブランコ、ドラちゃん、ドラニちゃんは食事が終わったらすぐ転移して行った。ブランコの熱塊、冷塊射出練習だ。熱塊と冷塊が一緒だから別々に打てるようにし、完成させたいみたいだ。そうでないとついていけないと思っているらしいよ。どうでもいいんだけど。一生懸命になっていて可愛いから黙っていよう。


 エスポーサはニコニコしている。出来たに越したことはないそうだ。エスポーサは、熱線、冷線、熱塊、冷塊、自由自在だ。黙っているけど。


 ジェナとチルドレンはお昼寝後、遊びに行った。

 僕とアカは、暇だからブランコの訓練に付き合おう。


 どれどれ、どこかな。雪原だ。アカと転移する。

 まだ、冷熱一緒だな。

「どう?」

 ブランコが尻尾を垂れ下げて情けない顔をしている。

「よしよし。熱いの出ろとやってご覧」

 ブランコの首を撫でてやる。尻尾は少し振れてきた


「熱いの出ろ、熱いの出ろ」と声をかけてやる。

 熱塊が口から飛び出す。

 何回もやって安定して熱塊が射出できるようになった。


「次は、冷たいの出ろ、冷たいの出ろと思ってやってごらん」

 初めはうまくいかなかったが、何回もやるとだんだん上手になった。冷塊だけ射出できるようになった。

「じゃあ、交互にやってみよう。熱いの出ろ、冷たいの出ろ。だよ」

 首筋を撫でてやる。

 出来た。


『僕、出来た。シン様、ドラちゃん、ドラニちゃんありがとう。僕出来た』

 よしよし。図体は大きいけど可愛いね、ブランコは。ドラちゃんもドラニちゃんも喜んでいる。

「それじゃあ明日一緒に行こうね」

 三人に飛びつかれた。デカいんだけど。ヨシヨシしてやる。


 アーダが僕の服の内側の拡張空間アーダの部屋から出て来て小さい羽をパタパタする。

 冷たい風が起こり豪雪、飛雪となった。みんなびっくり。

 次にパタパタすると、超高熱熱波だ。あっという間に雪が溶けていく。だいぶ深く溶けていって地面が見えてきた。1000メートルは軽く超えているぞ。


「アーダ、出来るもん」

「うん、出来る、出来る。よしよし。危ないから他の人がいるところでやらないでね」

「アーダ、上手」

「上手だよ。よしよし」


 アカが手を伸ばして、雪がなくなったところに雪を出した。深さによって雪の状態が違うので、周りと同じ状態にして平らにした。


 アーダは無邪気だからかえって危ない。


 ブランコが熱塊を打ち出した。再びたちまち深く溶けていく雪。地面が出てきた。地面は今日は二度も太陽を拝めた。

 僕もできると言う顔をして尻尾を振っている。


 ドラちゃんが急いで冷線を撃つ。暴雪とでも呼ぶべきか、激しい雪になってたちまち穴が埋まっていく。ドラニちゃんが時々圧をかける。元に戻った。

「よしよし。みんな危ないから気をつけようね。じゃあ帰ろう」


 神国に転移。待ち構えていたエスポーサにブランコがお説教される。

「張り合うんじゃないの」

 そう言われている。時々こっちを潤んだ目で見つめてくる。

 どうしようかな。


 アーダが服の中から顔を出した。

「おにたん、上手になった」


「そうねえ。それは確かだわ」

 お説教はアーダの一言でおしまいになった。


 ジェナ達が戻って来た。ジェナがエスポーサに抱きついた。

「おねたん。おやつ」

「おやつにしましょうね」

 お説教の時間は完全に終わった。ジェナがブランコを見てウインクする。


『みんなありがとう』

 ブランコが小声で言った。

 エスポーサにも聞こえているがそこは知らんふりしてやっている。


 アカと顔を見合わせる。やれやれだよ。


 おやつをして、ブランコ三人組が転移して行った。ジェナ達も続く。助けてもらったからね、熱帯雨林にでも行ってブランコが果物をとってジェナ達に渡すのだろう。


 ブランコとジェナ達は夕方には帰って来た。オリメさんとアヤメさんも戻って来た。二百人衆の手伝いのパレート支店の留守番をしていた二百人衆の娘さんが早く帰りたいというので一緒に帰って来たそうだ。神国に帰りたいと言うのは嬉しいよ。


 それでエスポーサ以下おねたんが全員揃ってブランコとジェナ達は見つめられている。じっと見つめられている。大変だねえ。先にお風呂に入っているよ。


 結局、ブランコ三人組とジェナとチルドレンは、おねたん達に貢物を出したらしいよ。熱帯雨林の果物は豊富だからたまにはいいんじゃないか。

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