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青春空手道部物語 ~悠久の拳~ 第1部  作者: 糸東 甚九郎 (しとう じんくろう)
第4章 琉球の風 争奪戦! インターハイ予選!
31/80

31、予想外の苦戦

 オーダー表の横に掲げられた勝敗表には、柏沼高校側に先鋒×、次鋒△のマークがついた。

 新井が、それを見て首を傾げる。


「うーん、中村君引き分けかー。ま、だいじょぶだいじょぶ。冷静に冷静にー」

「すみません。最後にうっかりしてしまって。勝ち星奪えず、申し訳ない・・・・・・」

「だいじだよ陽ちゃん、気にするな。負けたわけじゃないんだ! まだまだ!」

「中村君の動きは冴えてたよ。大丈夫だよ! まだまだ僕らが続くからさ!」

「そーゆーことだぁ。まぁ見てろ中村。ここは俺が流れを変えてやっかんねぇー!」


 田村はメンホーをつけ、拳をぎゅうっと何度か握り、手首をプラプラと脱力させてスタンバイする。

 相手の中堅は、身長は小柄だが田村よりも二回りくらい肉厚。顔もふっくらとした、かなり太めの相手だ。牛頭高校もなかなかバリエーションに富んだチームらしい。


   ~~~選手!~~~


「「「「「 ファイトォーッ! 」」」」」

「「「「「 田村せんぱーーーいっ! ファイトでえぇーす! 」」」」」

「「 田村ファイトー! 取り返せー! 」」


 田村はメンバーと後輩、川田に森畑などの声援と期待を背負い、出陣。

 この準決勝戦の勝敗を分ける流れが、この中堅戦にかかっている。前原は、胸のドキドキが激しくなってきていた。


「(ぶふー ぶふー ぶふー)」


 相手も鼻息荒く、開始線まで床を強く踏みならすようにして、威嚇するように入ってきた。


「勝負! 始め!」

「せあああああーっ!」

「うあしゃああ!」


   ドッドドォン!   ザザァッ!


 両者が一斉に構え、コートの床に振動が波紋のように広がる。

 田村に対し、太めの相手は右手が前の左構えだ。その体型に似合わず、小刻みにステップを踏んでいる。お互いがしばらく間合いを牽制し合ってからさらに二十秒後、一気に試合が動く。


「(この丸っこいの、構えがややガラ空きだ! こりゃ、いけるねぇー!)」

「あああああーぃっ!」


   シュバッ   バチィィ・・・・・・


 田村の強烈な中段回し蹴りが炸裂したかに見えた。・・・・・・が、相手は蹴りをそのまま腹で受け止め、その足はガッチリと抱え込まれてしまった。


   ぐいいっ  ぐるんっ


「(うおおおっ?)」


 相手は抱えた足を思い切り振り払い、田村はぐるんと体勢を回されてしまった。

 そして、田村の背中めがけて相手は強力な突きを二発叩き込んだ。


「うしゃあああー! うあああーしっ!」


   ズッドドン! ドドン!


「止め! 青、中段突き、技有り!」

「「「「「 ああーっ・・・・・・ 」」」」」


 中段回し蹴りが見事に直撃したにもかかわらず、相手は全く表情を変えずに鼻息荒いまま。

 きっと、この作戦に慣れているのかもしれない。


「(な、なんだこの肉魔人みたいなプヨプヨ君は? 蹴りが効いてねーんかねぇ!?)」


 メンホーの奥で、田村の表情がやや変わる。


「田村君、落ち着いて! 蹴り入ってるよ! 大丈夫!」

「尚ちゃん、手堅く手堅く! まだ始まったばかりー」

「尚久ぁ! 動きはおまえのが速ぇ! ひっかきまわせ!」


   ワアアアアアアア!  ワアアアアアアア!


「続けて、始め!」


   シュタタタタッ シュタタタッ シュタタタタタタ

   ドッドドドドン! ドドン!


「(な、なんだぁ! こ、このプヨプヨめぇー・・・・・・)」


 相手は左右に素早いフットワークを使いだし、田村を様々な角度から狙うかのような動きで連突きを仕掛けてきた。その見た目からは想像もつかない、素早い連続攻撃で。


「(ふっざけんな、こんな程度でっ!)」


   バッシィィィィンッ!


 田村は相手の上段突きをかいくぐるように腰を落とし、横に体重移動。

 その勢いを利用して右脇腹へ中段回し蹴りを再び叩き込んだ。


   ・・・・・・がしぃ


 やはり、相手のその太く柔らかいハムのような腕で、蹴り足はガッチリと抱えられる。

 ルール上、蹴りを叩き込んでもきちんと引き足までとって残心にまで至らないとポイントにはならない。この相手は、そのルールをうまく利用した作戦を決行しているに違いない。


「(ぶふー ぶふー ぶふー  おめぇの蹴りなんか、効かねえべっ)」

「(・・・・・・やろぅ!!)」


 その時、田村の目つきがさらに鋭くなった。


「あああああーぃっ!」


   ドババババァンッ!


「止め! 赤、上段突き、有効!」

「「「「「 いいぞー! ナイス上段でぇす! 」」」」」


 蹴り足を抱えられたまま、田村は至近距離で思い切り上段突きを片手で三連打。

 さすがに相手はそれを防御できず、そのまま突きはきれいに決まった。


「(どかだ! こーのプヨプヨ君め! こんなとこで体力使ってられねぇんだよねぇ!)」


 田村は、相手の攻略法が何か閃いたようだ。


「田村ーっ! 早く仕留めてくれ! アタシはそのプヨプヨは生理的に苦手だ!」

「バカね真波! 相手に聞こえて気の毒でしょ! ・・・・・・まぁ、否定はしないけど」

「田村せんぱーい! どんどん攻めてー! お肉にしちゃいましょうー!」


 女子メンバーも、田村へどんどん声援を送る。


「(ぶふふー ぶふふー ぶふうー  ま、まぐれ一発取ったからって、なめんなぁ!)」

「(ふざけんな、おデブ! 俺は、そう簡単にはやられないねぇ!)」

「続けて、始め!」


   ダダダァン ダダダァン ダダンダダンダダン


 試合時間、残り三十四秒。

 点差は1対2で相手がまだリードだ。田村はここからどうやって相手を仕留めるのだろうか。


「あああああぁぁぁいーっ!」


   シュタタッ シュタタタッ   ビュウウンッ


 序盤と違い、田村はジグザグにフットワークを使い、相手が一瞬気を散らせたところへ大きく踏み込む。そこから、距離の長い中段回し蹴りを放った。さっきまでとはスピードを一段上げた迅さで。


「(ぶぶうー ぶううー ぶふふー  中段蹴りは、効かねえっての)」


   シュルウンッ クイッ  パッカァァァァーンッ!


「止め! 赤、上段蹴り、一本!」

「(ぶきゃ!?)」

「「「「「 やったぁぁ! ナイス一本 田村せんぱいー! 」」」」」


 田村の中段蹴りは、相手が蹴りをキャッチする寸前に、膝先がくるっと軌道を変えて上段蹴りに変化。そのまま相手の頭部を思い切り捉えたのだった。


「おあああああーいっ!」


   ドドパパパァン!  ババアァァン! ドパァァン!


「止め! 赤、上段突き、有効!」

「止め! 赤、上段突き、有効!」

「止め! 赤、中段突き、有効!」


 田村はその後、ミット打ちでもあるかのような突き技の猛攻を見せ、三十秒以内で一気にポイントを重ねる。

 結果、7対2で勝利。相手は蹴りのキャッチには強いが、連突きにはめっぽう弱かったようだ。


「赤の、勝ち!」


 これで、勝ち星数は一勝一敗一分に。副将の前原と大将の井上ですべてが決まる流れとなった。


「やっべぇ。よく考えたら、これ、絶対に大将の俺まで回ってくるじゃんか! うっそだろうー、おいー!!」

「こうなりゃ、何が何でも勝つしかないよ井上君! 頑張ろうよ!」

「そーだよなぁー・・・・・・。あー! やべぇよー俺! こえぇー!!」


 もう、大将戦まで行うのは確実。メンホーをつける前原は、副将戦を前にして神経を研ぎ澄ませていた。



     * * * * *



「「「「「 前原せんぱぁぁぃーっ! ファイトでーす! 」」」」」

「副将戦で、まだ勝ち星五分か・・・・・・。相手もなかなかだなぁ。アタシらももっと応援しまくって、男子に火をつけよう!」

「そうね! ・・・・・・前原ーっ! しっかりー! ここで流れ変えてーっ!」

「「「「 ファイトォーッ! 」」」」


 大事な大事な副将戦だ。これを勝てば、一気に決勝へ進む可能性が高まる。


「(集中。・・・・・・集中だ!)」


 コートに入った前原は、目を伏せ、集中して呼吸を整えている。

 開始線に並び立つと、相手は前原よりも一回り大きい体格なのがわかる。

 だが、沖縄行きのためにはこんなところでは絶対に負けられないのだ。きっと、それは相手も同じ。頂点はただ一つ。蹴落とし合いの険しい山道を進んでいるのだ。


「勝負! 始め!」

「とああああーっ!」

「おぇあああああっ!」


   ザッ ザザッ ザッ ザッ  ババシュッ!

   ババァン! ダァァン! パァン!


 開始早々に間合いの奪い合いとなった。

 お互いが持つ、技の「制空圏せいくうけん」が触れ合った瞬間、両者の放つ突き技が交互に飛び交う。相打ちが数回、そしてまた離れ、勝負序盤は出方の探り合いとなった。


「(・・・・・・この相手は、突き技主体か!)」

「(柏沼の副将か。スピードは相当なもんだな・・・・・・)」


   ザザッ ダァン!  ダダァン!

   ザッ ザザッ ダァン! ヒュッ! ヒュヒュッ!


 互いに、踏み込みや拳のフェイントで相手の隙を作ろうとするがなかなか駆け引きに乗ってこない。この類のやりとりには、どうやら相手もかなり慣れているようだ。


「試合開始から一分二十秒も経ったぞ。・・・・・・前ちゃん、攻めきれていないな!?」

「悠樹ファイト! 集中! 集中っ!」

「前原。相手ペースに巻き込まれるな。ここは自分ペースをキープするんだ」

「集中! 前原、自信持っていこうかねぇー!!」


   ザッ ザザッ ヒュン! ザザザッ ザッ!

   ヒュン! ザザッ

   パパァン!  パパァン!


「(おおおっと!・・・・・・危ない危ない)」


 時折、相手はフェイントからワンツースリーの連打を放ってくる。

 一発一発に重みがあるので、うかつにカウンターを合わせて失敗したら大変だ。

 副将戦は、集中力勝負の展開となった。


「(ステップのリズムには慣れてきたけど、フェイントが折り込まれるのがやっかいだなぁ)」


 前原は、相手のリズムに翻弄されないように注意している。

 試合時間、残り一分。いまだにポイント入らず、0対0。


   ザザッ  ザザザザッ  ススッ・・・・・・


「おぇあああーぃっしゃ!」

「(しまった!)」


   シュパアァァンッ!


「止め! 青、上段突き、有効!」

「うっっしゃぁぁぁっ! しぇぃ!」

「「「「「 あああーっ・・・・・・ 前原、集中! 集中ーっ! 」」」」」

「「「「 ぎゅう! ぎゅう! ぎゅうー! ナイス上段! 斎藤センパイー 」」」」」

「「「「「 ぎゅうとう! ぎゅうとう! ぎゅう! ぎゅう! ぎゅうー!! 」」」」」


 落胆の声から声援のテンションを上げる柏沼陣営。相対して、ノリノリになる牛頭陣営。

 相手の突きはリズムがやや速くなっており、前原もなんとか腰を落として躱そうとしたが、ギリギリで躱すことが出来ずにもらってしまったのだ。

 上段突き、一発。その一発で大きく試合の雰囲気が変わった。残り時間はあと四十一秒。


「だいじだ前ちゃん! あせるな! まだまだ時間はあるから!」

「牛頭高校、ノーマークだったが、なかなかのチームだ。おれたちがこんなに苦戦するとは思わなかった。個々は地味な選手達のチームだが、団体がこんな戦力だとは・・・・・・」

「なーに。まだまだだいじだ。前原はきっと、なんとかするよぉ」

「尚久ぁ・・・・・・。そーだけどよぉー」


   ワアアアアアアア!  ざわざわざわざわ!


「(まだだ。まだ。焦ったら技が乱れる。ここは、まず、一発を大事にだ!)」

「(危ねぇ。中段返されるかと思ったが、なんとか上段取れてよかったぜ)」


 間合いを奪い合う緊迫の接戦が続く。相手は1ポイントリードしているが、守りに入る様子はまったくない。再び、ステップとフェイントを使いながら、プレッシャーをかけてくる。


「続けて、始め!」


   ザザッ ヒュン!  ザザッ ヒュン! ヒュン! ヒュン!  ザザザッ


「おあああぃあっ!」


   パパパァンッ!  パパァンッ!  パパァン!


「「「「 うあぁー! あぶないーっ! 」」」」

「(うわっ・・・・・・と! ふぅ、危なかったぁ)」

「あとしばらく!」


 試合時間、残り三十秒を切った。相手は、先程よりも突き込んでくる回数が増えてきた。

 おそらく、この攻防であれば次の1ポイントを取った方に流れが向くことは明らかだ。


「ふああぁー! ヒヤヒヤすんね前原の試合。相手のフェイントがけっこう活きたフェイントだから、なおさら厄介だ。自分の試合よりもアタシ、他人の試合見てる方のが疲れるよぉ」

「川田せんぱい。活きたフェイントって、フェイントにも何かいろいろあるんですか?」

「フェイントは、相手に対して『うわっ、まずい!』と思わせたり『本物の技』と思わせたりしなきゃ意味が無いの。ただ床を踏むだけとか、手を振ったりするだけじゃ、フェイントとは言えないの」

「え! そうなんですか!」

「そうだよ。相手が惑わされなきゃ、意味ないよね。なかなか手堅い相手や、カウンターを明らかに狙ってる相手には、隙を作らせるための技術、つまりはフェイントが有効なのよー」

「よく、真波と私が稽古で組手やるとさ、真波はやたらとフェイント入れまくるよね?」

「だって、菜美は明らかに返し技を狙ってくるから! そこを崩さないとなんないでしょ?」

「・・・・・・へぇー。それを今、牛頭のあの相手がやっているんですね?」

「そういうこと。前原は待ち拳型ではないけど、自分の有利な間合いを制するには、相手のあのフェイントを込めたリズムが厄介みたいね」

「前原先輩! 頑張って下さい! 応援してますよー!」


   ザッ ザザッ ザザザッ ザッ ヒュン!  ヒュンッ!  ザッ


「(僕のリズムを崩して、明らかに主導権を握ったな。もう時間もあまりない。迷ってらんない。取り返さなきゃ!)」


 試合時間、残り十七秒。このままじゃ相手の思うつぼだが、前原はどこから攻めるべきか。


   ザザザッ  ザザザッ  ザザッ ザッ ヒュ・・・・・・


「とあああーぃ! ああーぃっ!」


   ダシュッ!  ヒュバァン! ババァン! バババァン!

   ワアアアアア  ワアアアアーッ


「止め! 赤、上段突き、有効!」

「「「「「 いいぞおーっ! 前原せんぱぁい! 」」」」」

「みつる、いま、見た? ロケットスタートみたいなワンツーだったぞ、前原先輩!」

「見た見た! 高速ワンツーだ!」


 相手が前拳を目の高さに振り上げるフェイントに移行する瞬間、前原は何も考えずに思いっきり右、左の逆突きワンツーで相手にぶつかっていった。それは、ほんの一瞬の攻防中での判断だった。


「斎藤! 気ぃ抜くなぁ! まだまだ! いけいけ!」

「「「「「 斎藤センパァイ! 斎藤センパァイ! 」」」」」


 牛頭メンバーも必死だ。

 試合時間は、終了まで間もない残り二秒。点差はイーブンの1対1。

 まだ、気は抜けない。瞬きも出来ない。前原の喉は異様に渇いてくる。


「続けて、始め!」

「おああああっしゃ!」

「とああああーぃっ!」


   ザザザッ ダダァッ  ダシュッ!  ズバババァンッ!


「「「「「 ああっ! 」」」」」

「止め!」


 副審二人、青旗二本。もう一人は相打ちの合図。それに対し、主審は前原の方へ腕を上げている。


「・・・・・・相打ち! とりませんっ!」


   ピーッ! ピピーッ!


「引き分け!」

「「「「「 ううぅわぁーーーっ・・・・・・また引き分けだぁ 」」」」」


   パチパチパチ パチパチパチ


 どこからともなく拍手が両選手へ送られ、互いにメンホーをはずして主審のコールと共に一礼。

 相手と握手を交わし、前原はふうと一息吐きながら仲間の元へ戻った。

 とにかく最後の相打ちは危なかった。咄嗟の判断で、相手の中段突きに対し、前原は無意識に上段逆突きを放ってしまった。

 副審があと一人、相手側に旗を出していたら前原の負け。本当に、ヒヤヒヤした試合だった。


「ごめんー、引き分けになっちゃったよ。くそっ、勝てなかった!」

「いいってことよ、負けなきゃ良いんだ! しかし、相手もなかなかのやつだったなぁ!」

「日新学院以外にこんな伏兵がいたなんて。そう簡単に、甘くはいかないのを思い知ったよ」

「すごく無駄のない、いいタイミングの逆ワンツーだったな前ちゃん! おつかれ!」

「しかし・・・・・・これで一勝一敗二分。完全に、大将戦にもつれ込んだなぁ」

「あとは頼むよ、井上君! だいじだから! 僕たち、猛稽古したんだから!」


 向こう側では、主将の鈴木がメンホーをかぶり、出撃準備が整った兵士のように待っている。


「お、おい! 井上!? どうしたんかねぇー!?」

「え! た、田村君! 井上君が・・・・・・」


 なんと、井上は道ばたの石仏のように固まっていて、放心状態。

 メンバーはみな思った。「さすがにまずい、これは」と。


「ま、まずいぞ。井上、固まってんじゃん! こら、井上! 気合い入れろー!」

「・・・・・・やばいね。よりによって、相手、得体は知れないけど自信が既に溢れ出てるし」

「井上ぇー! おーきーろー! 目ぇさませってのぉー! アタシの声聞こえてるー!?」


 観客席から身を乗り出して、川田も井上に向かって叫び続けていた。

 一進一退の勝負が続く準決勝。決勝へ進むのは柏沼か、牛頭か。

 運命の大将戦が間もなく始まるが、井上は動くことができるのだろうか。


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