17、大会閉幕
≪平成二十二年度 栃木県高校総体 春季空手道競技 大会結果≫
◆男子団体組手
優 勝 日新学院
準優勝 県立鶉山
三 位 県立明日市
四 位 県立宇河商業
敢闘賞 県立柏沼 市立麻岡 足園大附属 桜清祥
◆女子団体組手
優 勝 等星女子
準優勝 国学園栃木
三 位 県立宇河商業
四 位 桜清祥
敢闘賞 県立白磯南 青藤大足園 大山東桜 県立鶉山女子
◆男子団体形
優 勝 日新学院
準優勝 県立宇河商業
三 位 県立明日市工業
四 位 青藤大足園
敢闘賞 県立柏沼農商 宇河学園 足園大附属 市立麻岡
◆女子団体形
優 勝 等星女子
準優勝 国学園栃木
三 位 県立宇河中央女子
四 位 県立宇河商業
敢闘賞 県立宇河北 弓板中央 桜清祥 青原海東
◆男子個人組手
優 勝 二斗龍矢(日新)
準優勝 畝松虎次郎(日新)
三 位 伊藤径翔(宇商)
四 位 癸生川良人(国学)
敢闘賞 尾崎信士(右日) 堀庭誠(鶉山) 森戸友也(学友) 吉田翔斗(桜)
◆女子個人組手
優 勝 朝香朋子(等星)
準優勝 崎岡有華(等星)
三 位 諸岡里央(等星)
四 位 大澤美月(等星)
敢闘賞 鏑木真央(美布) 山根有貴(足園) 笹崎瑞樹(日新) 木村夕陽(清原)
◆男子個人形
優 勝 畝松虎次郎(日新)
準優勝 八代流星(鶉山)
三 位 沼尾一志(明日)
四 位 和田君宣(日新)
敢闘賞 日下海斗(東照) 星崎邦明(宇商) 長岡怜和(日新) 小竹誠一(桜)
◆女子個人形
優 勝 諸岡里央(等星)
準優勝 朝香朋子(等星)
三 位 里月梨奈(等星)
四 位 矢萩和光(等星)
敢闘賞 二宮和歌(望木) 笹崎瑞樹(日新) 大田美都(日新) 生井咲(右日)
今大会ベスト8以上入賞の、県の精鋭たち。
このランキングの中、ベスト8にでも入ることが出来たことに、今はみな満足してもいいだろう。
「次の大会こそは!」と、三年生メンバーはみな、心の中で静かに闘志をまた燃やしていた。
柏沼高校は次の大会、台風の目になるのだろうか。
~~~ ・・・・・・以上で、閉会式を終わります! ~~~
閉会式では、男子団体組手ベスト8入賞の、小さめの表彰状をもらった。
三つの「K」が合わさったような、高校生大会共通のマークが赤々と目立つ賞状だ。
表彰式では、田村が代表して授与。審判長の大会講評のあと、部旗をバックにみんなで記念撮影をした。
激闘を朝から夕方まで戦い抜いた仲間達との、思い出の一枚だ。
~~~ パシャッ・・・・・・ ~~~
* * * * *
「いやー、みんな、ほんとにお疲れ様でした。ほんとならさ、いつもこの後は反省会でみんなを連れて、いつもの『モモミヤン』でめいっぱい食べたいとこなんだけど、今日は川田さんもケガしてるし、疲労もすごいだろうから、後日でいいかな?」
早川先生を中心に、会場の外で円形に立っている柏沼メンバー達。
空はもう、夕暮れからやや夜空に移行するグラデーション。明るい星がいくつか瞬いている。
「無理しないでいいですよ先生。いつでも大丈夫ですから。モモミヤン、楽しみにしてます!」
「ほんと、うちの子がいつもお世話になっております。今回、膝、すみませんです。病院で診てもらってから、先生に連絡入れますので。部活の方は、しばらく休むかと思いますけど・・・・・・」
川田の母が会場まで迎えに来ており、早川先生や部員達に深々と頭を下げた。とても雰囲気のいい、優しそうな母親だ。
「ゴメンっ! みんな、アタシちゃんと膝治してから、また稽古するよ。今月は県指定の強化も行けないからさぁ、部活は仮に行けたとしても見学だけかなー」
「だいじだ。無理しなくて。ちゃんと治せよ。そしたらまた、好きなだけ出来るからねぇー」
「真波、おだいじにね。また、学校でね!」
「先輩、ほんと、無理しないで下さいね?」
「ありがとー。早く治さなくっちゃね。お母さん、そろそろ7時になるよ?」
「それではみなさん、お世話かけました。みなさんも、よく休んで下さいね」
「「「「「 はーい。ありがとうございます! 」」」」
「では、お先に失礼します。ほら、いくわよ、真波」
ブィーン ブオオオオオー
「みんなぁー、お疲れ様ねー! アタシ、ぜぇったい次の大会こそ、勝つからぁー・・・・・・」
川田は、車の窓から大きく手を振った。今にも外に落ちそうな勢いで身を乗り出していたが、その後すぐ、慌てて中に引っ込んだ。きっと車内で母親に怒られたに違いない。
「さてみんな、今日まで一生懸命指導してくれた新井さんと松島さんだが、強い要望で、この先もまた指導に来てくれることになった! 先生も含めてまたお世話になるが、次の大会もがんばろう」
「やった。先輩、また稽古来て下さい! いろいろ教えて下さい!」
「ありがたいです。うむ! まだまだおれたちも強くなれそうだ!」
「お、俺、組手でびびんないようになりたいっすよ! お願いします。鍛えてくだせぇー」
「お願いします、先輩方。主将の俺からも、ぜひ、今後ともお願いしたいと思ってましたんでー」
「いいよいいよー。いつでも来るよ。インターハイも国体も、行けるといいねいいねー」
「俺達もいい経験をみんなからさせてもらってるからね。また、今後もよろしくね」
「「「「「 こちらこそ、よろしくお願いしまーす! 」」」」」
新井、松島の両コーチも継続となり、これからも益々鍛えてもらえることになった部員達。
それにしてもたった一日だが、ものすごい激闘とドラマがあり、部員達には汗と涙と笑顔の溢れた密度濃い時間だったことだろう。
女子も男子も、試合に出たメンバーはアドレナリンが切れたせいか、筋肉痛や関節痛であちこちガタガタになっており、どう考えても、明日の日曜日を休んだだけでは疲れが抜けないことが予想される。
前原は、あちこち痛む身体をおさえながら「さて、明日は何をしようか」なんてことを考えていた。
「そうそう。みんな、空手で頭がいっぱいだったろうけど、ひとつ重大なことを忘れてるゾ!」
突如、早川先生がにこっと笑って、話を切り出した。
「え??? 何ですか、先生? 連休なら部活やるし、各々で稽古もしますけどねぇー?」
「予習とか、ですか? それなら頭を切り替えて、おれたちは勉強モードになりますよ」
「そうじゃないんだなぁ。実はな、このあとのゴールデンウィーク明けからはすぐ・・・・・・中間テスト前の、部活休止期間なのだぁ!」
「「「「「 ああぁーーーーー・・・・・・。そうだったぁぁぁぁ! 」」」」」
誰かがポツリと「ふざけんなよ」と小さく声を漏らした。
大会が終われば、一転しての勉強モード。県立の伝統進学校だから、仕方のないことだ。
こうして、春季大会は幕を閉じたのだった。




