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青春空手道部物語 ~悠久の拳~ 第1部  作者: 糸東 甚九郎 (しとう じんくろう)
第2章 激闘!春季大会!
17/80

17、大会閉幕

   ≪平成二十二年度 栃木県高校総体 春季空手道競技  大会結果≫


◆男子団体組手

優 勝 日新学院

準優勝 県立鶉山

三 位 県立明日市

四 位 県立宇河商業

敢闘賞 県立柏沼  市立麻岡  足園大附属  桜清祥


◆女子団体組手

優 勝 等星女子

準優勝 国学園栃木

三 位 県立宇河商業

四 位 桜清祥

敢闘賞 県立白磯南  青藤大足園せいとうだいあしぞの  大山東桜おおやまとうおう  県立鶉山女子


◆男子団体形

優 勝 日新学院

準優勝 県立宇河商業

三 位 県立明日市工業

四 位 青藤大足園

敢闘賞 県立柏沼農商かしぬまのうしょう  宇河学園  足園大附属  市立麻岡


◆女子団体形

優 勝 等星女子

準優勝 国学園栃木

三 位 県立宇河中央女子

四 位 県立宇河商業

敢闘賞 県立宇河北うかわきた  弓板中央ゆみいたちゅうおう  桜清祥  青原海東せいげんかいとう


◆男子個人組手

優 勝 二斗龍矢(日新)

準優勝 畝松虎次郎(日新)

三 位 伊藤径翔(宇商)

四 位 癸生川良人(国学)

敢闘賞 尾崎信士(右日)  堀庭誠(鶉山)  森戸友也(学友)  吉田翔斗(桜)


◆女子個人組手

優 勝 朝香朋子(等星)

準優勝 崎岡有華(等星)

三 位 諸岡里央(等星)

四 位 大澤美月(等星)

敢闘賞 鏑木真央(美布) 山根有貴(足園)  笹崎瑞樹(日新) 木村夕陽(清原)


◆男子個人形

優 勝 畝松虎次郎(日新)

準優勝 八代流星(鶉山)

三 位 沼尾一志(明日)

四 位 和田君宣(日新)

敢闘賞 日下海斗(東照)  星崎邦明(宇商)  長岡怜和(日新)  小竹誠一(桜)


◆女子個人形

優 勝 諸岡里央(等星)

準優勝 朝香朋子(等星)

三 位 里月梨奈(等星)

四 位 矢萩和光(等星)

敢闘賞 二宮和歌(望木) 笹崎瑞樹(日新)  大田美都(日新) 生井咲(右日)


 今大会ベスト8以上入賞の、県の精鋭たち。

 このランキングの中、ベスト8にでも入ることが出来たことに、今はみな満足してもいいだろう。

 「次の大会こそは!」と、三年生メンバーはみな、心の中で静かに闘志をまた燃やしていた。

 柏沼高校は次の大会、台風の目になるのだろうか。

 

   ~~~ ・・・・・・以上で、閉会式を終わります! ~~~


 閉会式では、男子団体組手ベスト8入賞の、小さめの表彰状をもらった。

 三つの「K」が合わさったような、高校生大会共通のマークが赤々と目立つ賞状だ。

 表彰式では、田村が代表して授与。審判長の大会講評のあと、部旗をバックにみんなで記念撮影をした。

 激闘を朝から夕方まで戦い抜いた仲間達との、思い出の一枚だ。


   ~~~ パシャッ・・・・・・ ~~~



     * * * * *



「いやー、みんな、ほんとにお疲れ様でした。ほんとならさ、いつもこの後は反省会でみんなを連れて、いつもの『モモミヤン』でめいっぱい食べたいとこなんだけど、今日は川田さんもケガしてるし、疲労もすごいだろうから、後日でいいかな?」


 早川先生を中心に、会場の外で円形に立っている柏沼メンバー達。

 空はもう、夕暮れからやや夜空に移行するグラデーション。明るい星がいくつか瞬いている。


「無理しないでいいですよ先生。いつでも大丈夫ですから。モモミヤン、楽しみにしてます!」

「ほんと、うちの子がいつもお世話になっております。今回、膝、すみませんです。病院で診てもらってから、先生に連絡入れますので。部活の方は、しばらく休むかと思いますけど・・・・・・」


 川田の母が会場まで迎えに来ており、早川先生や部員達に深々と頭を下げた。とても雰囲気のいい、優しそうな母親だ。


「ゴメンっ! みんな、アタシちゃんと膝治してから、また稽古するよ。今月は県指定の強化も行けないからさぁ、部活は仮に行けたとしても見学だけかなー」

「だいじだ。無理しなくて。ちゃんと治せよ。そしたらまた、好きなだけ出来るからねぇー」

「真波、おだいじにね。また、学校でね!」

「先輩、ほんと、無理しないで下さいね?」

「ありがとー。早く治さなくっちゃね。お母さん、そろそろ7時になるよ?」

「それではみなさん、お世話かけました。みなさんも、よく休んで下さいね」

「「「「「 はーい。ありがとうございます! 」」」」

「では、お先に失礼します。ほら、いくわよ、真波」


   ブィーン ブオオオオオー


「みんなぁー、お疲れ様ねー! アタシ、ぜぇったい次の大会こそ、勝つからぁー・・・・・・」


 川田は、車の窓から大きく手を振った。今にも外に落ちそうな勢いで身を乗り出していたが、その後すぐ、慌てて中に引っ込んだ。きっと車内で母親に怒られたに違いない。


「さてみんな、今日まで一生懸命指導してくれた新井さんと松島さんだが、強い要望で、この先もまた指導に来てくれることになった! 先生も含めてまたお世話になるが、次の大会もがんばろう」

「やった。先輩、また稽古来て下さい! いろいろ教えて下さい!」

「ありがたいです。うむ! まだまだおれたちも強くなれそうだ!」

「お、俺、組手でびびんないようになりたいっすよ! お願いします。鍛えてくだせぇー」

「お願いします、先輩方。主将の俺からも、ぜひ、今後ともお願いしたいと思ってましたんでー」

「いいよいいよー。いつでも来るよ。インターハイも国体も、行けるといいねいいねー」

「俺達もいい経験をみんなからさせてもらってるからね。また、今後もよろしくね」

「「「「「 こちらこそ、よろしくお願いしまーす! 」」」」」


 新井、松島の両コーチも継続となり、これからも益々鍛えてもらえることになった部員達。

 それにしてもたった一日だが、ものすごい激闘とドラマがあり、部員達には汗と涙と笑顔の溢れた密度濃い時間だったことだろう。

 女子も男子も、試合に出たメンバーはアドレナリンが切れたせいか、筋肉痛や関節痛であちこちガタガタになっており、どう考えても、明日の日曜日を休んだだけでは疲れが抜けないことが予想される。

 前原は、あちこち痛む身体をおさえながら「さて、明日は何をしようか」なんてことを考えていた。


「そうそう。みんな、空手で頭がいっぱいだったろうけど、ひとつ重大なことを忘れてるゾ!」


 突如、早川先生がにこっと笑って、話を切り出した。


「え??? 何ですか、先生? 連休なら部活やるし、各々で稽古もしますけどねぇー?」

「予習とか、ですか? それなら頭を切り替えて、おれたちは勉強モードになりますよ」

「そうじゃないんだなぁ。実はな、このあとのゴールデンウィーク明けからはすぐ・・・・・・中間テスト前の、部活休止期間なのだぁ!」

「「「「「 ああぁーーーーー・・・・・・。そうだったぁぁぁぁ! 」」」」」


 誰かがポツリと「ふざけんなよ」と小さく声を漏らした。

 大会が終われば、一転しての勉強モード。県立の伝統進学校だから、仕方のないことだ。

 こうして、春季大会は幕を閉じたのだった。

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