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第8話

 ボロボ傭兵隊の頭数は200人を超え、陣容は戻ったのであるが、

ここで一つ問題が発生した。


ルナナは22歳、美人で茶髪に茶色の目。男を手玉にとる贅沢好きの女。

頭は良いようであるが性格は最悪な女である。

二人が同時に入れ込んでいた娼婦ルナナであるが、

 恋で負けていたボロボが、ルナナが娼婦宿の女将に持っていた

金貨200枚の借金を一括で返し、ルナナを見受けしてしまったのだ。

これで形勢逆転し、ギニーンは結局振られてしまった。


 ギニーンは39歳のしぶいイケメン。身長180センチ以上で筋肉隆々の

ベテラン戦士でタフでボロボよりずっと強い戦士である。

傭兵仲間から人望もありそこそこのプレイボーイでもある。

 だが指揮力や、傭兵隊の経営手腕や財力やお偉いさんへの人脈、

付き合いはボロボの方が上である。


 ボロボは42歳の独身、太っていて顔は鼻がでかく、

目が小さく不細工で背も低く似合わない髭をはやしている。

身長165センチくらい、腹も出ている。

戦士としてそこそこは強いが、ギニーンにはかなわない。

ボロボの姉妹がギニーンの妻だったが今は

ハルナを残し亡くなっているようだ。


ボロボは、ルナナを見受けした。そして、自分の愛人として、

家を与えずに傭兵隊に同行させると言い出した。

それはルナナがそう望んだからである。

しかもルナナはボロボに自分にも傭兵たちに対する指揮権を与えて、

傭兵を自分の下僕にしろとなどと無茶苦茶言いだした。

ギニーンとボロボはそのことで大喧嘩になった。

ハルナも父親と叔父のボロボに二股かけていた娼婦ルナナのことをよく思っていない。

あとギニーンは今回の戦闘でハルナをかばって負傷してしまった。

ハルナのヒーリングで直せないレベルの重い怪我である。

なので暫く、ギニーンはハルナが育った聖チア修道院に

身を置いて負傷を治すことにした。

むろんハルナも一緒である。

エレオノーラは


「どうしようか」と考えたが、

彼女も


ーールナナはヤバい女だなと感じていた。

娼婦をしていた母親の元で赤ん坊の頃から娼婦宿で大勢の娼婦に

可愛がられて育ったエレオノーラはヤバい女は直観で見抜いた。

 

エレオノーラもギニーンの負傷が治るまで暫くボロボ傭兵隊を離れると言うことにした。

 そう意思表示するとハルナは喜んだ。

ボロボは渋ったが、エレオノーラがそう決めたら彼にはどうにもできない。

そのまま、エレオノーラは聖チア修道院に行くハルナに付き合った





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