第58話 挿絵あり
メドウ将軍は周りに水流を幾つも起こして、デリラやジレッタやメーアが入ってこれない様にした。
「女に勝っても男の名誉にゃならねえが、お前くらいに強けりゃ、良いだろう」と薄ら笑いを浮かべている。
「ふん!」
エレオノーラは、フレデリカの戦いを煽る踊りで攻撃力がUPすると、自分の心を無にした。
メドウ将軍は、豪快に六本の手の武器を振り回し始めた。「いくぞ!」
六本の手の武器をまるで風車の様に振り回す。
近づく隙もない。
メドウはエレオノーラに三又の槍で突きを入れた。エレオノーラは後ろに飛びのいた
メドウは巨大ハンマーで殴り掛かった。エレオノーラはハイジャンプしてメドウの右へに飛んで避けた
メドウは巨大な包丁で切りかかった。エレオノーラは身をとっさにブリッジにしてリンボーダンスを踊るように避けた
メドウは二本の手の二本の剣で切りかかった
エレオノーラはハイジャンプしてメドウの背後に飛んだ
メドゥがからかう
「おじょうちゃん、腰が抜けたか?」
「ムカッ!」
エレオノーラは自分の大剣を両手で持って自分の身体を中心にスピンし始めた。
その回転はだんだん速くなり、水中の竜巻のようになった。
ドウルガの邪神の力を解放し、エレオノーラは無限のタフネスさで、凄まじい力で大剣を握りしめて回転をさらに速く速く速く……回転はすさまじいエネルギーとなり、海面まで届き、深い海底の水底の凄まじい速度で回転しているエレオノーラが見えるほどになった。
エレオノーラはその凄まじい回転でメドウ将軍に激突した。
六本の手で六つの武器を振り回す将軍は、その凄まじい渦に弾き飛ばされた。
自分の起こした渦の上方にメドウ将軍の身体を捕らえると、まるで踊るように
スピンしながら器用に大剣を振り回し、メドウ将軍の武器を狙った
エレオノーラは、その回転のまま狙って将軍の持っている六つの武器を大剣で破壊した。
ガキッ! メドウの左の上手に持っていた三又の槍を破壊した!
グシャ! メドウの左の中手に持っていた巨大ハンマーを破壊した!
ベキッ! メドウの左の下手に持っていた戦斧を破壊した!
ドゴッ! メドウの右の上手の持っていた巨大な包丁を破壊した!
ボゴッ! メドウの右の中手に持っていた剣を破壊した!
バゴッ! メドウの右の下手に持っていた剣を破壊した!
スピンをピタリと止めた
右手で大剣を将軍の左胸に突き付けた。
「これでどう?」
「ま、まいった」とメドウ将軍
「女王様に会わせて」
「実は女王は、もともと、話せばドワーフが相手でも分かり合えるわ、と言って、この戦争には不賛成なのさ。俺が女王を閉じ込めて、さも同意したように見せかけて、ドワーフへの攻撃を決めたのさ」とメドウ将軍。
「じゃあ、つまり不忠者の反逆者じゃない」
「ああ、そうなるな」とメドウ将軍
そこへ、美しい人魚姫がトリトンの都の赤いサンゴの門から現れた。
「ああ、メドウ、あなたはそんな人じゃあないわ」と泣きながらメドウ将軍に抱き着くとキスをした。
「ああ、アンピトリテ……ごめんよ……」
二人はしっかり抱き合って二人の世界に入ってしまった。
周りは「……あのーーもしもしーー?!」
デリラの持っている手鏡の魔法の鏡にマダム・ブラスターからの連絡が入った。
「ドワーフはもう一滴たりとも汚水は海に流さないよ。大丈夫。そっちはどうだい?」と連絡が入った。
「ああ、ばあちゃん、こっちも片付いたよ」
「そうかい、そりゃ良かった」と鏡に笑顔のマダム・ブラスターが映る。
メドウ将軍が、われに返り、デリラの持っている魔法の鏡の向こうのマダム・ブラスターに話しかけた。
「これは、人魚族のためにありがとうございます。しかしどのような理由でドワーフは汚水を海に捨てなくなったのでしょうか?」
「私が錬金術で作った粉をドワーフの海に捨てている汚水に入れると、汚水は固まって、きれいな樹脂になることを実験でして見せたのさ。汚水から作り出せる樹脂は鉱石から採れる魔石や金属と同じくらいに金になる技術だと教えたのさ。もうドワーフは強欲だから頼まれても、金になる汚水を一滴だって海に捨てることはしないよ。あっはははは」とマダム・ブラスター
「錬金術師の力で解決してくださったのですか。ありがとうございます」とメドウ将軍とその横で話を聞いていたアンピトリテ女王はマダム・ブラスターに丁寧にお礼を言った。
トリトンの都の王宮で、10人と一匹に勲章が授与された。
『トリトン英雄勲章』と人魚の文字で書かれた宝石サンゴでできた勲章を贈られた。
そして、そのあと、アンピトリテ女王とメドウ将軍の盛大な結婚式がトリトンの都で行われた。
その結婚式場に、あのエレオノーラが助けた少年が、メドウ将軍と肩を組んで現れた。
「弟が海賊団に攫われて、巨額の身代金を要求されてどうにもできなかったんだが……きみが弟を助けてくれたそうだね。有難う」
「あの、きみは、人魚の言葉が喋れるようになったんだね。嬉しいよ。僕はピノンて言うんだ。友達になってほしいな」とピノンがエレオノーラに言う。
「ああ、喜んで」とエレオノーラは答える。
「ああ、女魔法使いワンダーの持っている魔法のワンピースの情報は、どこかにないかな?」とエレオノーラは花嫁姿の女王アンピトリテに聞いて見た。
「あら、それなら、……あの……その……わたくしが今着ていますわ」
なんと、魔法のワンピースは女王アンピトリテが今、眼の前に着ていた。
「……でもお返しできないんです。実はわたくし、すごいデブでブスなんですの。これをもしお返ししたら……元のデブでブスの人魚に戻ってしまいます。 それだけはご勘弁ください。……しくしくしくしく……」
ーーーーなんと魔法のワンピースは人魚姫がすでに着ていた。そして人魚姫の素顔はデブでブスだったーーーーすごいショック!
「どうする? デリラ……」
「ああ……まさか、こんなことになろうとは。 でもまあいいわ。うちの家系はみんな美女ばかりだから、そんな魔法のワンピース要らないわっ」とデリラが明るく答えた。
エレオノーラたちのワンピースを捜す旅はこれで終わった。
そのあと、魔法の鏡でクリスタルにエレオノーラがそのことを報告すると、
「デリラ王女が承諾したなら、いいよ。それと、おまえのドウルガの魔剣は、海賊がハルモニア王家に売りに来たんだよ。他の錬金術師が創り出した魔障布という布でくるめば、他の人間にでも持ち運び出来るらしい。ガウス王に金貨10万枚で買え!、て言ってきたけれど、俺が力ずくで全員逮捕してやった。海賊は全員、銀の鉱山で一生労働の刑が決まって、そっちに送られたよ。おまえのドウルガの魔剣は、いまハルモニア王宮の武器庫に収納してあるぜ」とクリスタル将軍がにこやかにエレオノーラに話した。
「ああ、そうなの。クリスタルパパ、ありがとう」
エレオノーラはほっとした様子。
これからハルモニアの港まで、モサザウルスと犬を加えてのんびりと魔動帆船で帰りの船旅に着いた三つ編み海賊団だった。




