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第40話

グリシュ・ルドはレミルナに言った。

「お前はここに居な」と言うとレミルナに向かって右手の掌を向けて

自分の首から下げている宝石の中にレミルナを封印してしまった。


空中に浮かび、すぐにギニーンの真上に行くと、

「氷の腕よ、生えよ」

ギニーンの両腕をもぎ取られたどくどくと血が流れる傷口が凍り付き、そこから氷でできた腕が生えた。

痛みも流血も無くなった。氷の両腕は自分の腕と同じに使えた。

「誰か知らんが、ありがとよっ!」

ギニーンは氷で新たに生えた左右の腕に大剣を持ち直すと、さらにはげしくゾンビのジャスティス将軍と戦い始めた。



グリシュ・ルドはエレオノーラに向かって叫んだ。

「クリスタル・ブラスターが地面に飲み込まれた場所にやつの剣が落ちている。あれを使えるのは、やつとお前だけだ」

エレオノーラは驚いたが、急いで群がる何百体というゾンビを切り捨てながら、クリスタルが地面に飲み込まれた場所へ行くと、そこには微光を放つ呪いの妖剣 戦慄ダイモスが転がっていた。

エレオノーラは、その大剣を両手に持った。

それはずっしりと重かった。しかし持ち前の怪力で、高々と天に向かって掲げると

「これいいね♪」と嬉しそうに叫んだ。

グリシュ・ルドはエレオノーラに向かってさらに言った

「お前はギニーンと一緒に、ジャスティス将軍を片しときな!」



アイロスとルツ皇太后を守り、数百体の群がるおぞましいゾンビと激闘中のヘラクレスとハルナに

「お前らは自分の身だけ守れ」と叫ぶ。

右手の掌を向けて

アイロスとルツ皇太后を胸から下げたレミルナを封印した宝石の中に同じように封印してしまった。

「この特等席で観戦しときな。ばあちゃんたちっ」



そのまま、上に浮かんでいるジーナと同じ高さまで空中に上がると

ジーナに向かって言った

「お前、ババニア教の教祖だな。 ふん、さっさと正体を見せろよ」


グリシュ・ルドはジーナに向かって、右手の掌を向けた。


数秒後に、グリシュ・ルドの右腕に仮死状態のジーナの身体が抱えられていた。

「ばあちゃんたち、ジーナをたのむ」と言うと、グリシュはジーナの身体も自分の胸から下げている宝石の中に封印してしまった。


グリシュ・ルドの前の空中に、ジーナの姿をしていた者が浮かんでいた。


古びた骸骨がボロボロの魔導士の衣をまとっていた


「リッチか!」と空中のその姿を見てギニーンが叫んだ




グリシュ・ルドは自分の髪の毛を束ねていた黄金の百合の魔具を髪から抜いて手にとった。


グリシュ・ルドの背丈よりも長い銀色の髪がはらりとほどかれて ザンバラになって風になびいている。



グリシュ・ルドの眼が獣の眼に変わった。




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