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第31枚 レッドエーテルで作るレジェンドカードを選んでみよう

 ここは、いつもの住宅街とは一山越えた場所にある、地蔵以外は取り立てて何もない、山の中に一段落としてあるような、平地な場所である。

 そこに、薄らとした影の妖怪と、靄を纏った妖怪、そしてその主である凡庸な風体の、地蔵の上に座った妖怪がいる。

 その座った妖怪が、未来見の水晶を持ち、それを眺めながら口を開く。

「ふむ。これか」

「間違いは」

 靄の妖怪の問いに、座る妖怪は答える。

「ふむ。間違いない。よくやった」

「ははっ」

 恐縮する薄ら影の妖怪と靄の妖怪。それを特に興味もない様子で睥睨する座り様の妖怪は、つまらなそうに言う。

「これで予定の目算は立った」

「とうとう、ですか!」

 盛り上がりを見せる靄の妖怪に対して、その主はやはりつまらなそうに言う。

「だが、だ」

「……だが?」

「どうやら、これだけでは念願は達成できないようだな」

「何故!?」

「分かりにくいが封がある。それを解かねば、この水晶は使えぬ」

「ぬぅ! その封は」

「落ち着け」

 座る妖怪はいきり立つ靄の妖怪をたしなめる。

「目算は立ったと言った。この程度なら時間があれば解ける。解けるが」

「何か問題が?」

「その時間のうちに、ここを特定される可能性がある。もう一つの仕掛けだな。特定が間に合うか、こちらが間に合うか。そういう勝負になっているな」

「……!」

「こういう勝負を仕掛ける辺りが、お嬢様達らしい。となると」

 座る妖怪は一息吐き、腹を決めた。

「受けて立つしかないな」


「受けて立ってくれるといいんだけど」

 そういうのは、黒髪に黄色のジャージのサティスファクション都である。暗躍する妖怪たちのいる場所から離れた、いつもの住宅街の外れに、白ずくめで白貌の妖怪、パッション郷と共にいる。

 泰然としているサティスファクション都に、これまた泰然としているパッション郷は問いかける。

「間に合いますか?」

「まあ、そこはそれ。頼みにしているわ」

「そういうのを丸投げするのがあなたの良くないところですよ、サティスファクション」

「そう言って、きっちりやってくれるやつでしょ、パッションは」

 はあー。溜息を吐くパッション郷。

「そりゃあ、これは私の懸案でもありますからね。ここらで決着、つけるつもりですよ」

「やる気のあるあなたは、やっぱり信用出来るわねえ」

「あなたも、もうちょっとやる気を出してくださいよ」

「そこはそれ、あたしのするのは荒事だからね。その時になったらお見せするわよ。で、と」

 サティスファクション都はそこで初めて床に倒れている妖怪二体を見る。男型の妖怪スルマと、女型の妖怪ドドメである。

 その内の、ドドメの方に問いかける。

「首尾は?」

「そりゃあ、上々ですよ」

 サティスファクション都はにたりと笑った。


 広い和室で、パッション郷の僕、シシデバルが言う。

「という事でー、ここはシャドバ講習ですよー」

「何だ、シャドバ講習って」

「シャドバのー、講習ー! ですよー」

「まんま過ぎてよく分からないんだよ!」

 いきり立つポニーテールっ娘、城茂美を、犬耳のような癖っ毛の犬飼美咲が、どうどう、と落ち着かせる。

「あれだよ、シャドバの講習なんだよ」

「そうですよー。シャドバの講習ですよー」

「がー!」

 いきり立つ茂美に、銀髪の妖怪、ニシワタリが、やかましそうに言う。

「うるさいデスネエ。シャドバの講習デショウ? つまりシャドバの講習で」

「がああああああああ!」

 ひとしきり叫ぶと、茂美は落ち着いた。

「そうか。シャドバの講習なのか」

「そうだよ」

「そうデスネ」

「そうですよー」

 三者に丸め込まれた茂美を少し哀れに思いながら、ニシワタリはシシデバルに問いかける。

「で、シャドバの何の講習デスカ? わりと今更な感じが臭いマスガ」

「勘がいいですねー、ニシワタリー。わりと今更な話ですがー、どういうレジェンドを生成すればいいかー。そういう話ですねー」

 そう言うと、シシデバルはホワイトボードを召喚し、そこにカカカッと認めた。

<レジェンド生成の基礎知識>

「基本的な話を講習していきますよー」

 そう、シシデバルは宣言した。


「確かに基本的な話だな」

 そう言うのは茂美である。さきのことで正気を失っているのでは、というくらいに素直な発言をしている。

「赤液、レッドエーテルを使ってカードを生成出来るが、しかしレジェンドは3500個必要。中々もりもりとは刷れないから、そこを考えるのは基本ではあるか」

「ですねー。レジェンドの数はアンリミテッドで行くと約230枚。ローテーションでも120枚ほどはありますー。これらを全部3枚刷るとなるとアンリミ換算で240万個のレッドエーテルが必要ですー。余剰カードを赤液に還元出来るとはいえー、これは気が遠くなる数値ですー」

「ブロンズを分解しても赤液10個だしな」

「全くその通りー。重課金しているとかでない限り、そうそう全部揃える形には出来ないですねー

「だからこそ、刷るカードは厳選しないとイケナイ。そういう話デスカ」

「そうそうー。ニシっこは聡いですねー」

「ニ、ニシっこ!?」

 ということで、とシシデバルはニシワタリを無視して、ホワイトボードに更に書き連ねる。

<レジェンド生成時の選択基準とは?>

「これは、中々難題だぞ?」

 シシデバルはほほ笑んで言った。


 シシデバルは続ける。

「この辺はー、結構趣味の範囲なのもあるのですがー。それでも、通底する基準があるー。ワチキはそう考えていますー」

「どういうのなの?」

 美咲の問いに、シシデバルはまたほほ笑みながら答える。

「実に簡単だよ。“強い”。これだね」

「強い、とはまた、デスネ」

「でも確かに趣味の範囲だ」

 ニシワタリと茂美がその発言を評する。美咲も思う。確かに、“強い”は趣味の範囲だ、と。

「そうですよー。強いというのはあまりに漠然としていますー。しかしー、事実強いカードは存在しますー。その間をどう理解するかー。それがこの講習の最終目的地ですー」

 そう言うと、シシデバルは板書する。

<強いカードとは?>

「シャドバで強いカードというと皆さんー、一体何を最初に連想しますかー?」

 シシデバルは、そう言うとまずニシワタリを指さす。

「ワタシデスカ? うーん、<魔将軍・ヘクター>デスカネエ」

「ヘクター将軍ー! 確かにあれは分かりやすく強いカードですー。盤面展開にバフ持ちー、そして自身もそこそこのステータスー。コストも7と高すぎないー。理想のパワーカードですねー」

 では、とシシデバルは茂美を指さす。

「次は僕な訳ね。えーと、<リントヴルム>かな?」

「リントー! スペル&アミュレットを10枚プレイするという条件さえ満たせばー、超優良能力の攻10体10フォロワーに大変身ー! 条件付きながら確かに強いカードですねー」

 では、とシシデバルは美咲を指さす。

「あたし? うーん、<次元の魔女・ドロシー>かなあ」

「ドロシーいー! 最初に手札が消滅と穏やかじゃない感じを見せつつー、引き直された5枚に5回のスペルブーストー! そして生まれるドロシーからドロシーという悪夢ー! 確かに強いカードですー」

 それでシシデバルは満足したのか、さておき、と小休止をする。

「あげていただいたカードにー、共通するものはー? というとどうなると思いますかー?」

 また指で指名するシシデバル。指定先はニシワタリだ。

「えー、城が癖の強いカード選ぶなあ、デスカネ」

「いや、君たちの方が安全策に出過ぎなだけで」

「そういう話いいのでー。ニシっこは分からなかったみたいですねー」

「いや、分かってマスヨ!? それだけでデッキコンセプトを決めるタイプ!」

 それ以前にニシっこってねえ!? と言う口を無視して、シシデバルは続ける。

「ニシっこの言う通りー。挙がったカードはそれ自体がデッキコンセプトを誘発するタイプですねー」

「ヘクター将軍はちょっと違わないか?」

「そうですかー? 7ターン目までに並べておくデッキ、と広義すれば、きっちりデッキコンセプトになると思いますがー」

「……そう、か?」

「さてー、惑乱させたところでー、本題に入りましょうー」

 シシデバルはホワイトボードの文字をいったん消すと、そこに再び記していく。

<強い=デッキコンセプト?>

 美咲が首をひねる。

「はてなは要らないんじゃない?」

「そうだよな。デッキのコンセプトに成る、というのはそれで勝利へと至れる、ということだし」

「そうでしょうかねー?」

「と言うと?」

「デッキを作るタイプは確かに強いですー。がー、その基準以外にも強いカードはあるじゃないですかー」

「あー、言いたいことは分かりマス。例えば<暴竜・伊達政宗>みたいなのデスネ」

「そうそう。ニシっこはよく分かる子ですねー」

「妖怪としての格はあんたとワタシはそんな違わないデショ! ニシっこって言われる筋合いはないデスヨ!」

「変なとこ堅いですねー。それはさておきー」

「さておくな! 結構重要なとこデスヨ!」

 さておきー、とシシデバルは続ける。

「<暴竜・伊達政宗>のようなタイプー、あれは10PP時に出すと配置フォロワーに突進とそのターン被ダメ0をつけるってやつでー、<ポセイドン>と組み合わせるとあまりにも暴力的なやつですがー、つまりとても強力な能力でのサポートが出来るも強いと言えますねー。そう言うタイプのカード、他に言えますかな、美咲さん?」

 美咲はとんちでもひねり出さんばかりに頭の左右にのの字をくるくると。

「難しいなあ……。あ、そうだ、<グレモリ―>! エンハンス7で場のフォロワー全部進化だったよね?」

「それとー、進化したフォロワーがいたらー、そいつにラストワードにカードを一枚引くの追加ー、ですねー。いい選択ですよー。<グレモリー>単体でデッキコンセプトまでは出来ませんがー、下支え能力としては大変有能ですー」

「つまり、そういう強さもある、ということか?」

 そういうこと、とシシデバルは続ける。

「単に強いカードでもー、単体では成り立ちませんー。先に挙げたデッキコンセプトになるカードもー、それを取りまとめる役には立ってもー、他にそれを下支えるカードがないと意味がないのですー」

<どのカードが連携するから強い>

 とシシデバルはホワイトボードに記載する。そして続ける。

「例えばドロシーなら、スペルブーストがあるカードが無いと出した後のブーストが意味を成しませんし、ドロシー自体もブーストしないと上手く使えないですからねー」

「強く動ける条件を満たすような組み合わせが必要、ということデスネ」

「強さは案外ー、他のフォローがあってー、なのですよー」

「だが、そうなるとどのレジェンドを刷ればいいのかが、あいまいでは?」

 茂美の指摘に、シシデバルは表情を真顔に定着させる。

「いやですねー。ちゃんとこれも指針の一つになりますよー、という話ー? そういうのですよー。というかー、単純にそのカードさえ出せば勝てるなんてほんの一握りー。あるいは錯誤って言いたいのですよー」

 真顔のまままくしたてるシシデバルに、茂美はげんなりとする。

「はいはい。単にカードパワーだけじゃなく、サポートで活きるかも、考えるべきである、だな」

「そういうことー。ではー、ここで模擬試験としてー、今の<次元歪曲>までのローテーションルールで使えるレジェンドのどれを刷るかー、というのを考えてみましょうー。全部で10枚ー、当然ー、一つのカードの上限は3枚ですよー」


 宣言の後、場の三者三様にそのことについて考えはじめる。ニシワタリはパソコン上で、茂美と美咲はスマホで、それぞれシャドウバースを起動して<次元歪曲>のレジェンドカードを確認している。

 さてと、と、シシデバルは三者を見る。どれも頭を悩ましている風ではある。ここは割と誰でも納得する安パイ、<氷獄の王・サタン>があるが、それでも3枚。後7枚をどれにするか、というので個人差が出るだろう。あるいは<氷獄の王・サタン>をスルーしてくるかもしれない。どちらにしても、個性がきっちり出るだろう。そう、シシデバルは見ている。

 シンキングタイムから最初に抜け出したのは、ニシワタリである。眼鏡の位置を直す動きをしてから、口火を切る。

「ニュートラルから<氷獄の王・サタン>3枚。ドラゴンから<暴流・伊達政宗>3枚に、<侮蔑の絶傑・ガルミーユ>2枚。<アジ・ダハーカ>2枚。これデスネ」

「妥当な配分ですねー。ニシっこは大体安定志向だから当然でしょうけどー」

「あなたがワタシの何を知ってるってんデスカ! というかいい加減ニシっこは」

「採用理由はー?」

 苦々しいとはまさにこのこと。そういう表情をしながら、ニシワタリは答える。

「……さっきシシデバルが言った以上のものはないデスヨ。まずは安パイな<氷獄の王・サタン>。そこからのデッキ構築を考えるなら、それを活かせるドラゴンで組むのが安定。なので、そこから取っておくべきカードを選択したら、この通りデスヨ」

「成程ー。いい選択だと思いますー。100点満点中の85点はあげられますね。そしてデッキに組み込むという思考ー。これおは重要ですねー。他のふたりもその辺をきっちり考えておくといいでしょうー」

 そう言うと、美咲と茂美は決まった、という顔から一転して迷走の入り口に入る時の顔になってしまった。不要なことを言ったか? と内心で焦るシシデバルだったが、すぐに茂美が決めた、という顔に。

「城さんー、決まったみたいですねー?」

「ああ。ビショップで、<安息の絶傑・マーウィン>2枚、<聖騎士・ヘクター>2枚、<輝く熾天使・ラピス>3枚、<烈風の翼神・ガルラ>2枚、<壊れたる神・チェキババ>1枚だな」

 ふむふむ、とシシデバルは吟味する。

「これはー、ラピスの特殊勝利アミュレット設置能力を狙ってー、それを進めるのを狙う感じのデッキを意識した形ですかー?」

「だね。マーウィンはラピス召喚ターンを早める、あるいはカウントダウンを進める役。これはガルラもだね。サブプランとしてフォロワー配置系アミュレットを入れてガルラで一気に、あるいはチェキババで一気に展開というのも入れていく、そしてそっちはヘクターでフィニッシュ! という感じだ」

「二兎追うのが上手くいくかですがー、悪くない案でしょうねー。これも100点満点中85点はあげられますねー」

「どういう基準で得点出してるのか分からないけど、高評価はありがたいね」

「さておきー、最後、美咲さんはどうですか?」

 話を振られた美咲は、迷いは残るが、決意はある顔でシシデバルを見る。これは脈あり。とシシデバルはほくそ笑む。

「なかなかー、からかい甲斐がある選定だと嬉しいんですがねー?」

「か、からかわないでね? えーと」

 美咲は指折りながら発言を始める。

「えーと、エルフから<絢爛の紡ぎ手・コルワ>1枚と<翠嵐の斧遣い>1枚」

「ふむふむー……、うん?」

「ロイヤルは<白翼の戦神・アイテール>1枚。ウィッチが<オリハルコンゴーレム>1枚。ドラゴンが<暴竜・伊達政宗>1枚。ネクロマンサーが<最果ての骸>1枚。ヴァンパイアが<姦淫の絶傑・ヴァーナレク>1枚」

 美咲の意図に気づいたシシデバルが、一本取られたと言わんばかりの表情になる。そして言う。

「まさか、美咲さん」

「うん、そのまさか。で、ビショップが<聖騎士・ヘクター>1枚で、ネメシスが<断罪者・シルヴィア>1枚。最後にニュートラルが<氷獄の王・サタン>1枚。これだね、あたしが<今、欲しいカード>は」

 そう言い終わるや否や、シシデバルは大笑する。

「カンラカラカラ! まさかまさか!」

「今まで散々っぱら強いカードとか言ってたのに、そこを無視しマスカ、美咲さん」

「でもそういうものかもな、レジェンドを手に入れるって。好きなカードがあれば、それでいいのかも」

 などと言う茂美に対して、シシデバルは、その肩をバスンバスン叩く。

「分かりますか、城さん。その通りです。結局、赤液を使うに足ると思えば、どれを選んでも問題ないのですよ。結局、自分の納得以上に強い理由はない!」

「痛い痛い! なんかいつもと口調が違うんだけど!」

「おおっとー、いけねーいけねー。キャラがぶれてはいけませんねー?」

「知らんがな」

「さておき、美咲さんの選び方は100点満点中で95点ですねー。もうちょっとお題を気にしろー、ですー」

「なんとなく点数について文句は言いたいデスガ、確かに欲しいカードを取る、という気持ちは忘れがちデスネ。素直に負けを認めましょう」

「そもそも勝利とかないー、無手勝流の得点ですけどねー」

「話の腰を折るな、デスヨ」

 その言葉がツボに入ったのか、シシデバルはカンラカラカラであった。


「うるさいですね、シシデバル。その笑い方はしないようにと言っているはずです」

 その中にやってきたのが、シシデバルの主、パッション郷だ。少しご立腹の模様である。

「申し訳ありませんー、おひいさまー」

「あなたはそういう時、まず口だけの謝罪なのもなんとかしなさい」

「郷さん、何かありました?」

 雰囲気が悪いのを察し、そう問いかける美咲に、パッション郷は顔をぐにゃぐにゃと異形なまでに歪めてから、すぐに先ほどと変わらぬ平素の顔になる。

「いけませんね。いらつきが顔に出ていました」

「でていませんでしたがー」

「いらつきが顔に出ていました」

「はいー」

「で、何が?」

 美咲の再度の問いに、パッション郷は溜息を吐きながら答える。

「何、面倒なことがあるだけです。サティスファクションと関わると大体こうだからいやなんですよ」

「ということはー、件の話に進展がー?」

「件? あの水晶の話か?」

 茂美がシシデバルに聞くが、シシデバルは無視して、パッション郷に聞く。

「それはー、この身がお役に立てる時ー。そういうことでしょうかー?」

「あなたの番はまだですよ、シシデバル。弁えなさい」

「ははーあー」

 従う言葉に見えて、密かに溜息も吐くシシデバル。その従者の行動に表情一つ変えず、しかし苦笑の雰囲気を出しながら、パッション郷は言った。

「今回、出番があるのは」

 言って指さすパッション郷。指されたのは。

「ニシワタ。あなたです」

「……」

 ニシワタリは曰く難しい顔をした。

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