第十一話 洞窟探索
アークアを出て彷徨う事数時間。
もう空は暗くなってきた頃に、俺達は目的の洞窟を見つけた。
「ここだな!」
歩き続けているにも関わらず、元気一杯のミア。
「む、立て札があるぞ?」
確かに。
マッスルさんが指差す先・・・洞窟の入り口に、何か立て札が。
結構ボロボロだな。どれどれ・・・?
『おいでませ魔石の洞窟』
怪しい匂いがプンプンするぜ!
「間違いない・・・」
ゴクリと唾を飲み込み、額の汗を拭うミア。
何をそんなに緊張する事があるのだろうか。
「強い魔物の気配がするな・・・」
ゴゴゴゴゴ・・・。
え? 何このSE。
「油断せずに行こう・・・あ痛っ」
ゆっくりと洞窟に入ろうとしてるのに、何で小石に躓くのか。
いくら何でも摩訶不思議アドベンチャー過ぎる。
「流石は魔石の洞窟・・・。早速罠が仕掛けられてあるとは・・・」
何それ怖い。
何が怖いってマッスルさんの発想が怖い。
「この先、どんな罠があるか分からんな・・・。ぶるぶる」
その震えは武者震いだと言って欲しい。
「少年! 殿は我に任せよ!」
完全にビビってるよ。
腰が引けたまま後ろに下がるマッスルさん。
「私はバランスタイプだからな。真ん中だ」
どこをどう見てバランスタイプなのか。
ん? 待てよ?
「俺が一番前?」
「うん」
「うむ」
魔法使いを前衛にする勇者パーティー。
鬼畜過ぎる。
「よし、行こうイズミ!」
ちょ、押すなし!
外は夜に差し掛かってる訳だ。
つまり、洞窟の中って言うのは真っ暗な訳で。
「明るいな」
「便利な物だな少年」
流石に暗闇の中で洞窟を探索する勇気は無い。
俺はパーティーの周りに火の玉を5~6個出し、十分な明るさを確保。
変わりに俺の魔力はゴリゴリ減っている。
・・・何か前にも同じ事があった気がする。
「いいか? どこに魔物がいるか分からないから。静かに行こう」
「分かった!!」
静かにしろっつったろ!
「ぐるるるる!」
ミアの大声に誘われて、奥から魔物の唸り声が聞こえる。
人の身体に魚の頭。
所謂半漁人だ。
「何だあれ!?」
「ふははは! あれは半漁人と言ってだな! 水辺に棲む魔物だ!」
だから五月蝿いよ。
「ぐるるるる」
「イズミ!」
「少年!」
え?
俺がやるの?
「ぐるあああ!!」
爪を振り上げて襲い掛かってくる半漁人。
この距離だと、魔法は間に合わない。
「ええい、ままよ!」
後ろに手を伸ばし、掴む!
「え?」
「勇者シールド!」
「ええええ!?」
ミアを盾にした。
ガキィンッ!
「危ないじゃないか!」
半漁人を押し返しながら怒るミア。
「何を言う! 日頃の恨み・・・ゲブンゲブン。これは修行だ!」
「修行?」
そうだ。
修行以外の何物でもないじゃないか。
「この中で一番レベルが低いんだ。ここはレベル上げに最適じゃないか」
「おお! そういう事か少年! 我はてっきり、勇者を盾にしているのかと!」
ははは。何を言っておるのやら。
「そうか! ありがとうイズミ! うおおおぉっ!!」
半漁人に躍り掛かるミア。
バカで良かった。
「倒したぞ!」
剣を掲げて喜ぶミア。
てれてれってってって~♪
おや? どこからかファンファーレが。
よし、どんどん行こう。ふははは!
「どこまで続くんだこの洞窟・・・」
あれから結構な数の魔物を倒している。
どれ位かって言うと、レベル15のミアがレベル34に上がる位。
幾らなんでも出て来すぎだろう。
「右か、左か・・・」
分かれ道。
「折角だから、我は左を選ぼう」
何が折角なんだろう。
キングクリ○ゾン的なアレか?
左を選んでしばらく歩く。
「右か、左か・・・」
また分かれ道。
「折角だから、私は左を選ぶぞ」
こいつ等、どんだけ左が好きなんだ。
・・・。
・・・・・・。
・・・・・・・・・。
「・・・右だったな」
行き止まりだった。
今度は右を選んで進む。
「何か、段々寒くなってきてないか?」
ゆっくりと歩きながら、ミアが呟く。
「む? 言われてみればそうだな」
同意するマッスルさん。
確かに、言われてみればそんな気がする。
「とりあえず進もう」
ヒンヤリとしてきた洞窟内を歩く。歩く。歩く。・・・おっ?
「イズミ! 向こうが明るいぞ!?」
歩く先。洞窟の奥が仄かに明るくなっている。
「行ってみよう!」
走り出すミア。
「む? 競争か?」
何でそうなるの。
ミアに続いて奥に向かう。
・・・そこには、大きな湖があった。
光は壁から。青白く輝いている。
「洞窟の中に湖か~」
いいね、RPGっぽいね。
ミアは湖に手を入れて、パシャパシャと遊んでいた。
『誰だ!? 我の眠りを邪魔するのは!!』
「うわぁっ!!」
驚いて湖から離れるミア。
盛り上がる水。
「む? むむむ? おおおお!!!」
盛り上がるマッスルさん。
『貴様等か? 人間よ』
湖から出てきたのは、半透明の球体。
「うわ、何だあれ・・・」
『何だとは心外だな人間よ。我は精霊だ』
ユラユラと揺れながら喋る球体。
精霊だって? 精霊っつたらアレか?
もしかして、よくテイ○ズとかに出てくるウンディーネって奴か!?
やっべ、テンション上がってきたー!!
気付けばPV9000超え。
ビックリです。
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