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グループ作成

 合流したので、僕らは鳥居をくぐった。

 さっきとは違った角度で、更なる絶景が見え、胸が高鳴る。

 僕は思わず写真を撮ってしまう。だが、他の四人は全くヤッターを切らない。

 なんでだろう、と思いつつ、僕はシャッターを切った。すると後ろにいた七瀬さんが「どんなの撮れた?」と興味津々な様子で訊いてくる。

 いつもなら、まぁまぁです、と言うと思うが、高揚感が僕にそうさせない。

「こんな感じです!」

 僕は七瀬さんの隣に行き、今撮った写真を見せた。

「おー、綺麗じゃん! 撮るの上手いね」

 写真は撮るのが趣味だっただけで、撮り方は素人だ。それにカメラではなくスマホで撮ることなんて滅多になかったから、上手なわけがない。きっとお世辞だ。

 お世辞と分かっている。イコール嬉しく無いわけではない。普通に喜びの感情はある。

「ありがとうございます」

 僕がそう言い終えると、すぐに七瀬さんが口を開く。

「その写真もらってもいい?」

 まぁ、こんな素人の写真でよければ……。と思い返事をした。

「いいですよ。じゃあ、DMで送りますね」

 僕らが知り合ったSNSアプリのダイレクトメッセージを開こうとする。だが、止められる。

「いや、DMじゃなくて、こっちでしない?」

 そう言って、七瀬さんは自分のスマホを見せてくる。画面に映っているのは、親しい人同士が使っているイメージのあるメッセージ専用の緑色のアイコンアプリ。

 そのアプリは入っているけど、家族や昔の友達しか繋がってない。もちろん、会って二日の僕らは誰とも繋がってないと思う。いや、もしかしたら他の四人はもう繋がってるのかもしれない。

「はい。じゃあ、QRコードいいですか?」

「うん。ちょっと待ってね。……はい!」

 七瀬さんのスマホに映るQRコードを読み取り、アカウントが出てきたので、友達になる、と書いてあるボタンを押し、トークができるようになった。

 アイコンと名前は特に癖があるわけではなく、アイコンは犬の写真で、名前は本名になっている。

 見た感じだと、多分仕事にも使っているような気がする。

 そんな大事な連絡先を僕に教えていいのだろうか。

 僕が今撮った鳥居の画像を送ろうすると、七瀬さんに止められる。

「ちょっと待って。どうせならグループトークの方で送ってくれない?」

「あっ、もうあったんですか?」

 僕はグループの存在を知らなかったから、当然の反応をする。

「いや、まだ無いよ。なんなら隼人君と雪ちゃん以外の連絡先知らないよ。だからタケちゃんと智樹君のQRコード見せてー!」

 七瀬さんはそう言い、二人にQRコードを展示させ始めた。

 なんだ。まだグループも作られていないのか。そりゃそうだよな。

 僕は独りぼっちにされていないと知り、安堵した。

 智樹さんとタケちゃんは乗り気で連絡先を教えていたが、雪さんはそれでいいのだろうか。

 なんと言うか、彼女はほとんどの本心を隠してるような気がする。

 もちろん会ったばかり僕が頼りないことは分かってる。それだとしても、もう少し本音を聞きたい。

 僕は七瀬さんの後ろにいる雪さんに声を掛けた。

「雪さんはいいんですか?」

 雪さんはこっちを向く。

「いいって、何が?」

 そう言った雪さんの顔には薄ら笑みが浮かんでいた。

 僕はその笑顔。見て、言おうとしていた言葉を頭から消す。

「グループ作るって、なんか良いなって思って」

 少し間を開け、僕はそう言う。すると雪さんは、頬を少し赤くした。

「……まぁ、うん!」

 僕の目に映る雪さんは、何処か嬉しいように見える。

 ひとまずグループ作成に反対する人はおらず、無事に五人でのグループが作られた。そして、その場のノリでタケちゃん、智樹さん、雪さんたちと個人で繋がった。

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