遠のく意識
モデルさんの凄さを見にしみて実感した。
*
朝になり、早速ホテルを出て、停めてある車まで歩いた。
朝は起きれず、智樹さんとタケちゃんに起こしてもらった。きっと、あの二人もそうなんだろう。
旅の計画が始まった頃から、早寝早起きを心掛けていたのに、昨日の今日じゃ流石にキツい。まさか、二日目で失敗してしまうとは。
目はしょぼしょぼするし、体が重い。疲れが取りきれていないのだろう。
それもそう、二時間も休憩なしで写真を撮られたら物凄く疲れるに決まってる。それに寝られる時間は限られていたし。
彷徨うように少し歩いて、智樹さんの車に着いた。
運転は七瀬さん。助手席には念の為に智樹さん。後ろに、右からタケちゃん、僕、雪さん。
皆が座り、シートベルトをつけると、七瀬さんから驚くくらい明るい声が聞こえた。
「よし! じゃあ、行くぞー‼︎」
まだ朝なのに、昨日あれだけしていたのに、こんなに元気なんてどういう体をしているんだろうか。もしかしてショートスリーパーなのか?
「おーー……」
僕はどうにか声を出したが、情けない声が出た。多分、今は正常な判断ができない。
「隼人君大丈夫?」
心配して、智樹さんが声を掛けてくれた。
「ちょっと、眠たいです……」
睡眠が足りなくて、思考が少しおかしい。だからなのか、本音を言ってしまった。
僕がそう言うと、智樹さんが七瀬さんに訊いてみてくれた。
「七瀬さん、隼人君が眠たいみたいなんで、寝かせてあげても良いですか?」
すると、七瀬さんは
「うん、いいよ!」
と快く言ってくれた。
僕は眠気に抵抗するのを止め、ゆっくりと目を閉じた。
「隼人君、おやすみ」
その言葉を最後に意識が遠のいていった。




