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孤独な世界から僕を救ったのは紛れもない僕だった  作者: 天内優
視界がぼやけたその先に
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僕より百倍

「本当に、優斗は優しいな」

 手紙を読み終わると、いつの間にかこんな事を言っていた。

 優斗はまだ中学二年生なのに、僕より百倍優れてる。僕が兄を名乗るのが烏滸がましいほどに。

 優斗からの手紙はあまり触らない所に入れてあった。

 僕が手紙をもう一度読み返そうとした時、智樹さんが声を掛けた。

「隼人君どうしたの? 大丈夫?」

 なんだか、少し慌ててる様子だ。

「え、全然大丈夫ですよ、どうしたんですか、そんな慌てて」

 すると、智樹さは

「いや、だって、涙出てるよ……」

 と、言った。

 自分でも気づかない間に、視界がぼやけていっていた。

 涙を拭いた後も、手紙の文字が所々滲んで読みづらい。

 涙を拭いて少しした時、もう一度智樹さんが

「大丈夫? 背中を摩ろうか?」

 と、言ってくれた。

「いや、大丈、夫です」

 涙が出なくなるで擦り続け、二分もしないうちに涙が止まった。

 智樹さんとタケちゃんは僕を心配そうに見てきた。だが、僕がいつもと同じ態度で接すると、何も言わずに、車でしていたような普通の会話をしてくれた。

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