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孤独な世界から僕を救ったのは紛れもない僕だった  作者: 天内優
涙のわけを知りたい
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バックミラーから見えた涙

 運転手席が智樹さん。その横にタケちゃん。そして後ろに僕を含めた三人が座った。

 そして今からコンビニに寄る。その間、車内でこれからの事や色々な話をした。

 車内での会話は僕からすると、とても楽しいものだった。

 家族との思い出の話。友達とおちゃらけた話。漫画、アニメの話。最近の流行りの話。そして次の行き先の話。

 普通に話してるだけなのに、みんなで話をすると笑いが絶えなくて、とても楽しい。今まではなかった楽しさだった。

 でも家族の話をしている時、バックミラーから見えた智樹さんの頬に涙が流れていた。

 それが気になり僕は聞いてしまった。

「智樹さん……大丈夫ですか?」

 後で聞けばよかったのに、口が勝手に動いてた。

 最低限の小さな声で言ったので多分他三人には聞かれてないはず。

 すると智樹さんは焦りを見せつつも

「あ、うん、大丈夫」

 と涙を片手で拭きながら運転をした。

 僕は、何かいけないモノに触れてしまった気がする。

 智樹さんの涙が止まり、僕は家族の話を出さないため咄嗟に違う話を切り出した。

「皆さん、好きな食べ物はなんですか!? 僕は、えっと……甘いものが好きです。特に和菓子とか」

 と好きな食べ物の話題を出した。

 流石に違和感がありすぎて、みんなからの視線が集まる。

 だけど七瀬さんが繋いでくれた。

「私はね、…………カツ丼が好き! みんなビビった? 溜め込んだ割にカツ丼かよって。……ところで雪ちゃんは何を食べたらそんなスタイル維持できるの?」

 七瀬さんの明るさはいつも僕を助けてくれる。正直、漫画家と芸人をやっててもおかしくはない。それくらい明るい。

「え、私、そんなにいいスタイルしてないと思いますけど……」

 雪さんがそう言うと芸人のツッコミくらいの勢いで

「そんなに謙遜しないでよ。出る所は出て引っ込むところは引っ込んでいる、めっちゃいいスタイルじゃん!」

 と言いながら、雪さんの胸やお尻を触っていた。

 胸やお尻を触るのは女性でもセクハラになるからすぐに止めようとした。

「ちょっと、流石にそれは……辞め」

 僕は言いかけた言葉を一度止めた。その訳は雪さんの表情が嫌がってる感じじゃなく、恥ずかしがったり照れたりしたような感じだったから。

「そういった事は、二人の時だけにしてください……」

 と少し恥じらいを持ちながら言った。

「私達、今、年下に怒られちゃったよー! やばいねぇー」

「いや、怒られたのは七瀬さんだけです!」

「えー、雪ちゃん酷ーい」

 こんな二人の会話で車内は明るくなっていった。

 あれ、そういえば銭湯行くのいつだっけか。

「あの、智樹さん。銭湯行くのって三日に一回でしたっけ?」

 僕らの旅はホテルがあるところはホテルに行って、どうしてもいけない場合は銭湯とコインランドリーに行く事になっている。

「あ、えっと、確か最低でも二日に一回だったはず。後、今日は目的地に向かってる途中にホテルあるから心配しなくていいよ」

 確か、今日は目的地につけないが、途中の山口県萩市で一日を過ごす。

 実を言うと、僕らの中で行きたい場所が明確に決まってる人はタケちゃんしかいない。

 だから、今はタケちゃんが見たかった景色が見れる場所を目標地点にしている。

 その場所は京都の清水寺。今はそこを目指している。

 僕は結構景色を見るが好きだから、清水寺にとても憧れていた。だからこの機会に行けるのがとても嬉しい。

 そして山口県のある場所を思い出して、どうしても行きたくなりみんなに相談してみた。

「あ、そういや山口県にある元乃隅神社に行きたいんですけど……」

 すると、三人が賛成をしてくれた。だが、雪さんはどこか納得のいってない様子だった。

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