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宝石箱の鍵(3)
「で、どうする、鈴?」
「やはりお任せします。私はもう、気にしていませんので」
「……分かった」
それは、異常だった。
いきなり世界が異質なものに感じられた。
鈴様と光兄は、同じ一人がが声に出して会話をしていた。
どれくらい異常なのかと言うと、走り縄跳びの二重飛びを、二人でそれぞれ縄跳びの片方ずつ持って一緒に飛んでる感じ。
とにかくやばい、凄い。
「じゃあ、これは私からの天罰。天使っていう種族に胡坐をかいてたお前にあげる、最後のプレゼントだよ」
光兄はすうっと右手を掲げた。
そこに光が集まって、白い羽も相まって。
――凄く、神秘的に見えた。
(……神様みたい)
周りを見渡してみると、光兄の神々しさに当てられてか、感動したような表情を浮かべてる奴もいる。
(ここまでいくと、神様の化身とか言い出す奴いそうだなあ……)
実際、私もそう思う。
光兄が、神様だったらいいのに。
喜んで跪いて崇められるのに。
(早く出てこないと、神様ってば……)
――高菜は自分の口角が上がっていることに気が付いた。
(その地位、奪われちゃうよ?)
ああ、楽しい、面白い。
この世は本当、良くできてる。




