過去の残り香
またまた長いよっ!
てか最近感じる私の中二病と語彙力のなさ……
文化祭まであと1週間……だというのに!!
光棄やらかした!
事の始まりはちょっと前。
「おはー」
高菜、起床。
あくびをしながら部屋から降りてきた。
「あれ、高菜、兄様は?」
そして既に起きて朝ごはんを作っている弘の有能さ!!
「遅くまで起きてたっぽい、電気ついてた」
「ならもう少しでご飯炊けるので、着替えついでに全員起こしてもらっていいですか?」
「ママも?」
「お願いしたいです」
「わぁかったあー」
大きなあくびだなあ……。
ノックをする。返事はないね、うん。
「光兄ー?」
ガッツリ開ける、と。
「……」
「お、き、てー」
「んー」
「ご飯だかんねー」
「うぁーい……」
ご飯で反応すんのか。
続いて花の部屋。
「ママー!!」
大音量だね、発狂してるみてーww
「起きてー!!」
こんな声通るのもそうだけど、それで起きないのもすごいよな。
「……」
「ママァー!!!遅刻だよ!!」
「うん……」
「起きてー!!」
「そだねぇ……」
「寝ないでー!!」
「うるさいわよ高菜」
「今日急ぐんじゃなかったの!?」
「あ、そうだったわ早くしなきゃ」
こうやって起こせば花の他にまだ寝てる人も起きるんだよね、いやぁ実に効率のいい……。
「疲れた……早く着替えよ……」
そうして、今日も1日が始まる……はずが、食卓にて。
「ねーねー思ったんだけどさ、なんで光棄君は僕のこと呼び捨てなのー?」
たった、一言。
「お前は父親じゃねぇし」
「ちょ、兄様……!!」
「でも花ちゃんの再婚には反対してないんだよね?」
「知り合いの再婚に口出す馬鹿がいるかよ」
「ならせめてお義父さんって呼んでほしいのに……」
「無理、ごちそーさま」
「お粗末様でした、父様それは諦めてください」
「えー弘くんまで……?」
「ご馳走さまでした、うんパパ、それは諦めて」
「高菜ちゃんも?せめて一回だけでも!!」
「無理」
「えーお願い~」
「うるっせえなぁ、いい加減にしろよ!!」
ビクッと花以外全員が驚いたようだった。
「ぱぱ」
「……うざったい」
光棄はそのまま一人で学校に行った。
…空気わっる。
「ごめん……」
「あのすみません、『知り合いの再婚』って?」
陽太が聞く。
「あら、言ってなかったかしら?」
「記憶喪失ですか?病院行きます?」
「絶対言ってない、分かった全部ママが悪い」
「養子っていう、あの話のこと?」
「あれ?霊兄は知ってるの?」
「兄様がこないだ話しました」
「?養子??」
「光兄は私たちの遠い親戚で、ママが道端で会って拉致って養子組ましたの」
「ちょっと来てって言っただけで、拉致ってはないわよ?」
「同じでしょ、ちょっと来て、だなんて」
一気に花に軽蔑の目が。
「だって目が死んでたのよ!ほっとけないじゃない!!」
「待って、花ちゃんを呼び捨てにしてるのも、もしかして……?」
「本当のお母さんと混ぜたくない、って前言ってたから、パパを拒否したのも同じ理由じゃないかな?」
遥の顔が青くなっていく。
「情報不足は花のせいだし、光兄は元々文化祭で早く行く予定だったわけだし、パパは悪くない。ママが全部悪い」
「本当に、母様こそいい加減にしてください。兄様、あーなると面倒なんですよ」
「ごめんね~」
「ということで、ママ食器洗いよろ」
「ええー!?」
▷
「あれ?光棄か?」
「ん」
「何時にも増して湿っぽい顔してんなぁ~」
「うるさい」
「冷てーなぁ、そんなんじゃ友達できねーぞ?」
「要らねぇ」
「俺がいるもんな!」
「勘違いも甚だしい」
「ちぇ」
「……」
「おーい光棄??」
「……」
「無視すんなー?」
「……」
「おーい?」
「あーっもう!うるさいなぁ!!」
「……!?」
「考え事くらい静かにやらして!」
「は?え?声……え?」
「……」
「光棄?え?何だったんだ今の?」
「……」
「「……」」
▷
「おん?弘、霊、今日光棄休みか?」
ほんとだ、光棄いない。
「あー確かに来てないですね」
「あれ?でも僕たちより早く出てたし……」
「サボる気満々で家を出たってとこですかね」
「はぁー?んなことあるか?」
光棄なら有り得ちゃうな……。
「とりあえず朝会始めんぞ~?」
▷
天界、ギルド内受け付け前。
近くにある窓からは、綺麗な赤い空が見える。
«チリン»
「あ、光棄!久しぶりだね~!」
「璃桜瑠」
「うん?」
「……」
「なになに?何かあった?」
「相談」
「……!?」
「何」
「え……光棄が…人を……頼った!?」
「うるさい」
「ごめんごめんwwそれで、相談っていうのは?実の姉妹であるあたしにドーンと言っちゃって!」
「花が、再婚したんだけど」
「うん?いつの話?」
「2、3ヶ月前くらい」
「えーおめでとー!!」
「それで」
「うん」
「その父親の方に、何で『お義父さん』とか『パパ』とか言ってくれないのって」
「あー」
「璃桜瑠だったら、どうするのかなって」
「うん」
「思ったから」
「そっか」
「聞きに、来た」
「光棄?」
「ん」
「薄情って思われるかもしんないけどさ、あたしはお父さんが死んだこと、あんま気にしてない」
「ぅん」
「冒険者ってやっぱ、命が軽いっていうかさ?仲間が死んでも、そんなずっと悲しんでるわけにゃいかない」
「そぅだね」
「お父さんが死んだのは、もう7年前だよ、光棄。お父さんだって、光棄がずっと萎えてたら悲しいと思うな、せっかく守り抜いたのに」
「……」
「『強くあれ。誰にも負けぬ、強靭な刃として。守ると決めたものを守れる力を、そして守り抜くための信念を。その自分自身の羽に誓え……』覚えてる?」
「うん」
「光棄にはさ、守るための力も、信念もある。けど、その信念が強すぎるんだよね。何て言ったらいいか分かんないんだけど……。『死にたくない』って気持ちが薄いっていうか、『守りたい』っていう気持ちが、自分の命より上を行ってる。……要するに、だからこそ守りたかった人が自分を守って死ぬことが許せないワケ。……でもね、それはお父さんに失礼だよ、光棄。
君のその命は、お父さんが身を削ってまでして守り抜きたかった、大切な命なんだから」
「うん……」
「でも、それでも心が許せないなら、そのお義父さんに、ごめんなさいって言いな?」
「……」
「ほら、笑っちゃえ。天国でお父さんが羨ましがっちゃうくらいに」
「──っ、うぅ~」
「あーこら、泣くな泣くな、もぅ……」
「……もう、大丈夫」
「そう?よかった」
「早く帰んないとやばいから、帰るね」
「飛び出してきたの?」
「学校サボってきた」
「えぇ!?」
「璃桜瑠?」
「ん?」
「ありあと」
「また来な、今度は家族と」
「璃桜瑠だって家族だよ」
「うん……ありがとうね」
«チリンチリン»
大丈夫だよ、光棄。
お父さんは、ずっと見守ってくれてるから。
▷
光棄が学校に来たのは、昼休み、皆がご飯を食べている頃だった。
「兄様、どこで何道草食ってたんですか?」
「んー?秘密」
「?」
「おい上江ー?」
「何だ~?てか光棄、お前学校来て帰ってまた来るってどういうことだよ」
「え!?学校来てたんですか!?」
「うるせえよ、急用ができたんだよ」
「嘘つけぇww」
「ちょっ、兄様!本当にどこ行ってたんですか!?──…」
▷
「……だから、俺はやっぱ、お前らのことをそういう風に呼ぶのは、できない」
「ごめんねぇぇぇ光棄くんんんんんんん!!」
「いや、うん、いいけど」
「ううぅ~」
「一件落着ね!」
「元はと言えばママのせいだけどね」
……そうして、日常は戻ったのでした。
読んでくれてありがとう!
ちな私もそろそろ文化祭なんだよね!
楽しみやわ~




