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初級エニウェア達の仕事とソニアとの結婚




初級エニウェア達は人間姿で俺達異世界軍に配属となる、

とりあえず皆の適性を知りたいから全員航空母艦に呼んだ、

まずは空を飛べる種族だから戦闘機を扱えるはず・・



「ドパーン!」



しっかりと教えたのに離陸出来ずに戦闘機が海に一直線

猛烈な水しぶきをあげて戦闘機が潜水艦のように沈んでいく、

それを見たクラーケンが戦闘機を航空母艦に戻してくれた。



ありがとう。



他のエニウェアにも挑戦させてみたが海に落とすばかりで中止、

その都度クラーケンが戦闘機を航空母艦に戻してくれた。



本当にありがとう。



お礼に極上本マグロ一匹丸ごと与えたらすごく喜んで食べていた。



ちなみにパイロットの初級エニウェア達は緊急転移魔法で脱出、

元いた世界の射出座席のように戦闘機から脱出・帰艦していた。



他にも機銃や砲の操作などを教えたがどれもダメで意気消沈、

どうやら戦闘に関しての能力は全員根こそぎ獲られたらしい、

落ち込むエニウェア達を見て・・戦闘以外の部署に転属させた。



が・・・



「それ食べちゃダメ!まだ仕込み段階なのよ!」



「いい匂いがしたもので・・つい・・」



艦の食堂に転属させたが・・



つまみ食い、いや根こそぎ食べるのを繰り返すので戦力外、

余程食に関して苦労したようで食欲を抑えられないらしい、

他でも戦力外扱いされ、仕方ないので艦の掃除をしてもらった。



すると・・



「お掃除ならお任せください!」



異世界軍の軍艦は驚く位ピカピカになっていた!



なんでも漆黒の大陸では皆掃除ばかりしていたそうだ、

主に魔物の死骸の片づけや血まみれの闘技場などを担当、

その苦労を考えたら艦の掃除は大したことないそうだ。



それならと・・



木人形達が試しに製造部署に連れて行き精密部品を造る機械の清掃、

加工後に出るミクロン単位の異物を取り除く作業をさせてみたが・・



「驚きました!見事に異物が取り除かれています」



「ここまで出来るなら・・生産能力がさらに上がりますよ!」



褒めまくる木人形達、初めて褒めてもらい照れる初級エニウェア達、

以降彼ら彼女達は精密部品機械の清掃作業で大活躍することとなる、

他にも各種族の艦の清掃など掃除全般を任せた。



ただ・・



「あなたたちもう休みなさい、続きは明日にしましょう!」



「えぇ??まだ7時間しか働いてません、前は24時間でしたが?」



「もっと働かないと食事抜きにされていたので・・」



「休みなんてとんでもない、食事抜きの罰の方が怖いです・・」



「お願いです、食事抜きだけは・・一生懸命働きますので・・」



・・・



涙ぐんで懇願するエニウェア達に・・



休みも大事で食事抜きは絶対ないと・・



説き伏せるのに1週間かかった。




1週間後・・




初級エニウェア達はやっと俺達の感覚に慣れたらしく休みを満喫、

俺はサーラとエマツーと一緒にルーム島一周列車旅を楽しんでいた、

これはエマツーが希望したので応じた、俺に頼みたいこともあるらしい。



「この駅で降りましょう!」



エマツーがそう言うので俺とサーラもこの駅で降りた、ここは・・



エリーナとクリスティーナ駅だ!



サーラが俺の手を引っ張り丘の上の聖堂の方向に走り出した、

俺は教会のつもりだったがいつのまにか聖堂扱いされている、

エマツーも俺達の後を追い聖堂の中に入る、すると・・



「エマさんから聞きました、ここは結婚式場なんですね」



「ああそうだ、俺の元いた世界ではここで結婚の誓いをする、

他にも色々とあるが・・俺はこの形式が一番好きだからな、

エリーナとエマにも気に入ってもらえてよかったよ」



「そうなんですか、そのことでお願いがあるのですが・・」



俺とエマツーの会話を遮るようにサーラが質問する。



「ねえコウ兄ちゃん、結婚ってなに?」



・・・



木人形達が素早くサーラの耳元に近づき結婚の意味を説明する、

趣旨しゅしを理解したサーラが即座に爆弾発言をする!



「コウ兄ちゃん!私と今すぐここで結婚して!」



・・・



俺は断りの言葉を考えていたが・・さらなる追い打ちが俺を襲う。



「コウさん、私もあなたと結婚したいのですが・・

エマさんからいろいろ聞きまして・・あなたに魅力を感じています、

私もエマさんと同じように扱ってほしいのです」



・・・



親子揃って俺の妻になる気か?



さすがにそれはまずいだろう・・



この世界では常識かもしれないが・・俺の良心がそれを拒む。



「いゃ・・さすがにそれは・・」



俺の断りの気配を察したサーラが爆弾発言を繰り返す。



「ねえいいでしょ?私もお母さんも女だよ?男に嫁ぐのは当然でしょ?

あたしなら若いしアソコの締まりもいいし最高に快感だよ~!

それにコウ兄ちゃんの周りオバサンだから若いの欲しいでしょ?」



恥ずかしいことを自信満々に答えるサーラの後ろに影が・・



!!!



次の瞬間俺とサーラの頭に衝撃が走る、そして大きなたんこぶ・・




「誰がオバサンだって?」




俺の後ろには・・



折れた2本の大根を両手に持った仁王立ちのソニアがいた。



ちなみに折れた大根はすぐ木人形達が回収してしっかり洗浄、

その後おでんの具となり俺達が美味しく食べた、それと・・

前エリーナに殴られた大根は大根おろしにして刺身と食べた。



それはさておき・・・



サーラはわかるが・・なんで俺まで大根で殴られるんだ?



あれ?



ソニアから殴られたのは初めてだな・・




「すっかり忘れてたわ!!!」




何を?




「私との結婚!あなたも黙っていたから小娘と同罪よ!」




俺もすっかり忘れていました。



頭を大根で殴られ大きなたんこぶが出来たサーラが激怒した!



「何よ!あなたなんかオバアサンじゃない!さっさと引退しなさい、

もう枯れてるんだから人の恋路の邪魔しないで!」



「なんですって~~この小娘が~~~!」



醜い喧嘩を始めたソニアとサーラ、俺は呆れて見ていたが・・

だがソニアはサーラを傷つけないよう手加減しているのはわかった、

俺は意を決して・・まずソニアとサーラを離した。



サーラをエマツーに預けて・・



小娘に馬鹿にされ悔し涙を流すソニアに俺は近寄り抱きしめる、

まるで子供の様なソニアを見て俺は彼女が可愛く愛おしく思った、

そして・・





俺はソニアに渾身の口づけをした、そして宣言!




「ソニア愛してる、結婚しよう!」




ソニアの悔し涙が・・歓喜の涙に変わっていく・・




「はい・・・!宜しくお願いします」




俺はソニアを抱きしめたままエマツー達に俺の気持ちを伝える。



「すまんな、ソニアとは先に結婚の約束をしていたんだ、ただ・・

君たちとはしっかりと時間をかけて付き合いたい、その先で・・

俺が君達の結婚相手として本当に相応しいのなら喜んで応じたい」



サーラとエマツーは・・静かに頷いた。




翌日・・




ソニアとの結婚式を挙げる事となった。



彼女は純白のウェディングドレスを最初に着て宣言する。



「ソニアよ、コウを夫とすることを誓うか?」



「はい、誓います」



「コウよ、ソニアを妻とすることを誓うか?」



「はい!誓います」



では着替えを・・



ソニアは一度控室に戻りドレスを着替える、そして再登場!

先程とはデザインが違うが全体は純白、そして赤と緑の薔薇の花、

その花びらがドレスの刺繍ししゅうとして大きく描かれていた。



これは先に結婚したエリーナとエマと共に歩むという意思を表す、

そのドレスを着たソニアが俺に寄り添い、そして左手を出す、

俺はその薬指に結婚指輪をつけ、そして誓いの口づけをする。



「これよりこの2人は夫婦となった、皆よ祝福を!」



スノードラゴン一族がソニアを抱きかかえ・・そして胴上げ、

涙を流しながら満面の笑みを見せるソニア、孫たちも笑顔だ、

エリーナとエマも駆け付け皆で・・なぜか円陣を組み雄叫び!



「これで俺達は家族だぞ~~!」



「オ~~~~!」



各種族も駆け付け皆祝福の声援を送ってくれた。



その陰で・・・



俺達を羨ましそうに見ていたクリスティーナが・・



・・・



1人隠れて悲しみの涙を流していた。



























次回更新は4月27日(火曜日)夜の予定です。


おかげさまで閲覧がどんどん増えてきてはげみになってます、

さらに向上を目指しますので応援よろしくお願いします。

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