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木人形と謎の艦隊



裏山に立つ俺たちを追って国王たちもやってきた、

他にもエリーナやクリスティーナも一緒に走ってきた。



「何があったんだ?」



「どうしたの?裏山に何があるの?」



国王たちが海を見て驚いた。



「見た事のない船ばかりだ」



そりゃそうだろう、80年位前の艦船ばかりだからな、

俺達も知らない艦も複数浮かんでいる。



「誰か手を振ってるわよ?」



湾岸に誰か要るみたいだ。



「行ってみよう」



俺たちは細道を通り裏山の湾岸にたどり着いた、

そこには超巨大な鍾乳洞、戦艦でも余裕で入れる大きさだ、

そこには木人形が複数いて2体がこっちに向かってくる。



「木人形よ!気をつけて!」



エリーナが攻撃魔法をかけようとしたとき、なぜか俺は木人形を庇った。



「この木人形は味方だ!攻撃をやめろ!」



すると木人形は俺の肩をぽんと叩いた!



「愛する孫よ、久しぶりだね」



木人形は言葉は出せなかったが、持ってた板にそう書いてあった。



「お祖父さん!」



俺は周りの目など無視して木人形に抱きつき号泣した、

同じようにデーヴィドも別の木人形を抱いて泣いていた、

おそらくあの木人形が彼の祖母のようだ。



しばらくしてエリーナが尋ねた。



「よくわからないわ、詳しく説明して!」



俺たちは頷き一旦元の鍾乳洞に帰る、もちろん2体の木人形も一緒だ、

他にも沢山木人形はいたが・・それらは何やら作業をしていた、

王宮の部屋に戻った俺達は丸テーブルに備えている椅子に腰かけた。



「詳しく説明をお願いしたい」



国王の問いかけに木人形が文章で応えた。



「私たちは第2次世界大戦時代の旧日本海軍及び米国軍の関係者だ、

あなた達が使った召喚魔法及び支配魔法に導かれこの世界にやってきた、

理由はわからないが当時乗艦していた艦船も一緒に召喚された。」



さらに別の板に文章を続けて書いている。



「我々の肉体はすでに滅んでいて魂だけがこの世界に召喚された、

おそらくその魂の受け皿としてこの木人形に乗り移ったのだと思う、

想像だが艦船に関しては魂の絡みで一緒に引っ張られたかと思う」




「魂の絡み?」



「我々のほとんどは艦船に乗り戦死した、ある意味艦船は棺桶だ、

それにしがみついた魂があまりにも多くて一体化したのだと思う、

そのため魂が絡みついた艦船も召喚されたのではないかと・・」



「でもお祖父さん、見たこともない艦船もあったけど?」



「それらは試作品だと思う、当時は錯乱状態でなりふり構わずだ、

理由は不明だが何らかの形で魂に絡んだのだろう」



「それらは魔物に対抗できるのか?」



国王が興奮気味に語りかける。



「この世界にいる魔物の種類や魔法などを詳しく教えてほしい」



国王は自分の知る限りの魔物と魔法を木人形に説明した、

話を聞いた2体の木人形はしばらく考え込み・・



テレパシーなのか?



お互い向き合って情報交換してるようだ。



・・・



「召喚された艦船の装備ではかなり難しい、大幅な改装が必要だ、

全部の艦船を改装するとなると・・おそらく1年はかかるだろう」



「1年?それは無理だ!遅くても2~3日後に魔物が攻めてくる!」



「では一部の艦船の改装を最優先しよう、当面はそれで魔物を叩く!」



俺は疑問を口にした。



「お祖父さん、燃料や弾薬等の材料はどうするんだ?」



「その辺は心配ない、私たちは他の樹木や土を通じて情報を共有できる、

この島には火薬や燃料の原材料が豊富に埋まっていてそれを掘り出す、

あとは国王に掘削と製造などの作業関連の許可を貰いたいんだが・・」



「考えるまでもない、それらを許可する!」



「では急ぎ作業を開始する、これにて失礼」



木人形は俺とデーヴィドの手を掴みついて来いと合図する。



「待って!私たちもついていくわ!」



俺たち4人と木人形2体は急ぎ裏山に走った。









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