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上得意の来港とリィブラ達の頑とした考え





函館方面に向かう艦隊、ここからは陸地が近いのでヒュゥージの魔法展開、

函館らしき場所が見えてきたので一旦停止、さてここからどうするか考える、

見た感じ先住民族はそれなりにいるがそれほど大きな街では無いようだ。




このまま進むべきか・・夜を待って動いた方がいいのか・・・




頭を捻りながら考えるリィブラ達を見て・・




ミワが驚くべき発言をしてきた!




「私が対応するからこのまま湾岸にこの艦隊を移動させてくれる?」




!!!!!!!!!!!!!!!!!




エエエエエエエエエエーーーーーーー??????




「そ・・それをするとパニックになりませんか???????」




「大丈夫だよ、私が記憶を操作するから魔法を解いても問題無いよ~!

彼ら彼女達にはこの艦隊と昔から交易があったと潜在意識に埋め込むわ、

その代わりしっかりおやつお願いね、これすると相当疲れるからお腹空くの」




そう言いながらミワは浮かんで大和と武蔵の間に移動して・・・




ギュルルルルルル~~~~~~~~~!!!!!!!!




ミワから猛烈な瘴気が出てきて・・




シュウウウウウウウウウウウウウ・・




瘴気は見る見るうちに函館の街を包み混み・・その後消えて行く。




「これで大丈夫だよ!さあ街に急いで向かってね~~!」




そう言いながらミワは食堂に直行して特大パフェを注文し喜んで食べていた、

半信半疑のリィブラ達だが・・すると複数の漁船がこちらに向かってきた!




「お~~い!そこの艦隊早く来いよ~!皆待っているんだぞ~~!」




!!!!!!!!!!!!!




漁船達は躊躇いも無く艦隊の横につけこっちに来いと誘導をし始めていた、

乗組員達は戸惑いながらもそれに従い各艦分散しながら巨大港に入って行く、

どうやらこの港は遠方に向かう船も受け入れているらしく規模はかなり大きい。




だが・・・




「う~んこいつらは無理だな~すまんが沖で待機して貰えるか?」




さすがに大和・武蔵・隼鷹・飛鷹の4隻は無理と言われ沖で待機となる、

だが他の艦は何とか入れたので各艦誘導された船着き場に入って行った、

そして船着き場で止まった各艦には商人や漁師・農民達が群がってきた!




「待っていたよ~~~獲れたての魚買って~~~!!!!!!」




「先日収穫した新米だ!安くしておくから買ってくれ~~!!」




「新鮮な野菜が沢山だよ~~!!待ってたんだから全部買ってね!」




!!!!!!!!!!!!!!!




我先へと詰め寄る農民達にタジタジの乗組員達、しかし断る事は出来ない、

リィブラ達は仕方無く部下達に取引を命じて全部買えとスマホで命を下す、

その際部下は豆板銀(豆粒のような銀貨)を掌に掴み渡した所・・




「えっ?この野菜こんなに高く買ってくれるの?うわ~ありがとう!」




?????????




掌一杯の豆板銀を受け取った農民達は大喜びで野菜を乗組員達に渡した、

それは商人や漁師も同じ、大量の豆板銀を貰った彼ら彼女達は大喜び、

貨幣価値のわからない乗組員達はボー然・・逆に驚いていた。




ここで豆知識!




俺達異世界人は主にギルというギルドと天使族が作った通貨で取引をする、

元々いた地球ではシルビアを通じて金銀・宝石等を円やドルに換算している、

だが謎の地球では江戸時代のような取引をしてるのでそれを参考にしている。




具体的には・・




金貨:大判(約50万)、小判(約10万)一分金いちぶきん(約3万)



銀貨:丁銀ちょうぎん約1万円、豆板銀まめいたぎん約5千円。



銭貨:一文銭いちもんせん、一文は約100円位。




大きく異なるのは・・




金貨は現代で言う株券のような扱いで庶民の通常取引には使わないようだ、

なので庶民は銀貨と銭貨を主に使い銭貨を大量に持ってはいるがちと重い、

そのためか取引に関しては軽い豆板銀を用いる事が多く重宝されている。




だがこれは大きさによって価値が異なるようだ、例えば大豆位だと約5千円、

これを半分にした豆板銀は約2千円、4等分にすると千円となるそうだ、

銭貨はほぼ一定の価値なので中間の豆板銀のサイズで価格変動していたのだ。




俺達の場合当初はその価値がわからなかったので全部大豆サイズに加工、

各地の銀山から盗んだ・・いやいや採取した銀は8割を豆板銀にしている、

残りの2割はビー玉サイズの丁銀にして一万円として取引に使っている。




ちなみに白菜一つが銭貨一枚、トマト等は2個で銭貨一枚の価値らしい、

魚は鰯等は2匹で銭貨一枚、鮪等は100kgで丁銀一枚の価値だそうだ、

服は半袖が中古で銭貨5枚、新品で銭貨20枚が相場となっているようだ。




今回野菜を例に取ると・・




リヤカーで運ばれた野菜は白菜10個とキャベツ10個、トマトが20個、

長ネギやなすび、他に松茸など山菜等が山積みで総額豆板銀2個程の価値、

だが乗組員達は価値がわからなかったので豆板銀20個ほどを渡していた。




なので・・・




俺達は知らず知らずに相場の10倍高く値段を払っていたことになる。




!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!




「み・・皆さん過剰すぎますよ!相場はその1割程です!!」




それを知ったマサムネ達が青ざめ急ぎ貨幣価値を教えてくれたのだが・・




・・・




「あはは~~~やったやった~~今夜はご馳走だよ~~!!」




狂喜乱舞の庶民達を見て・・過剰額を返せとはとても言えない乗組員達、

なので沈黙、だがこの額で取引した事で以降の取引も同額を支払う羽目に、

一応交渉はしたのだが・・自分達だけ値切られるのかと悲しまれ沈黙となる。




・・・




豆知識はここまでとします。




自分達で巨大な墓穴を掘った乗組員達は皆黙り込みながら加工のお手伝い、

大量の食材が甲板に山積みにされているのでそれらを総動員で加工している、

具体的には天ぷら、寿司、ソーセージ、お浸しなどにして真空保存していく。




肉類に関しては山賊焼きやステーキ等にして焼き冷蔵庫に保存し給食に・・




・・・




・・・・・・・・・・・・・・




~~~~~~~~~~~~~~~~~~




・・・




その作業を見ていたアイヌ達は物珍しさといい香りに舌打ちをする、

後から聞いたのだがこの地域では肉類は殆ど燻製にして保存するそうだ、

だが俺達のようにきめ細かい処置はせず大雑把に仕上げるらしい。




なので香りと味は全然違うらしい、例えると駄菓子と高級料亭位の差、

そのためか辺りに匂いが充満してアイヌの子供達が大勢駆けつけ眺める、

それを追って大人達も料理を見て食べたそうな顔をしている・・




している・・・




・・・




耐えきれない子供が1人夕張の甲板に飛び乗り・・訴えてきた!




「お・・おいしそう・・ねえお肉食べさせて!お願い・・・」




・・・




料理をしていたエルフ達が複雑な顔をする、そしてリィブラ達にメール、

どうしたらいいでしょうかと・・艦橋室で頭を抱えるリィブラとタウロ達、

何しろ船乗り場にはアイヌ達がほぼ全員駆けつけその言葉を待っている。




待っている・・・




・・・




「し・・仕方無いわ!食材を腐らす訳にはいかないからね!!

なので皆さんにご馳走しなさい!でも現地の調味料に限定してね!」




半分逆ギレしたリィブラが渋々メールを打ち・・それはご馳走しろとの命、

だが俺達の調味料は使わずこの地で採れた素材で作った調味料に限定させた、

何しろ万を超える民衆が集まっていたので俺達の味を教えたら大事になる。




そのメールを見た乗組員達は・・




「まあこういうパターンですよね・・コウさんいつもこうだから・・」




なぜか乗組員達は日々妻達に没収されている俺の気持ちを察してくれた、

それはリィブラ達も同じだが・・自分達は例外と考え改めようとはしない、

俺のものは自分達のもの、自分達のものも自分達のものと譲らなかった。




・・・




「みなさ~~ん!今から料理をお配りしますので器を用意してください!」




さすがにこの人数分の器を用意は出来ないので皆に促し持ってきてもらう、

それを聞いた庶民達・・お偉いさん達も駆けつけ我先にと並び器を構える、

それに料理を次々と乗せ・・調理より配給の方が遙かに忙しかった。




だが・・




「あははお姉ちゃん達ありがと~!すごく美味しいよ~~!!!」




子供達は各艦の甲板で食べさせる、大人達に交じると押しつぶされそうだから、

なので安全を考慮して親達に説明、親達も頷き自分達は湾岸に移動し食べていた、

それは深夜まで続き・・急ぎテントを張り寝た子供達を入れ休ませている。




翌日・・・




「あ~疲れたわね!あれだけの食材が全部消えたわ!!!」




あれだけあった食材は全部アイヌ達が食べて・・




・・・




俺達は金払って皆にご馳走して心身共に疲れ果て・・・




・・・




備えていた豆板銀は・・・




・・・・




約300キロの豆板銀がこの日だけで消える羽目となった。









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