まさかの逆質問と胴体模様の宝玉
サユミ達の目の前に現れた謎の童子、皆は即座に戦闘態勢に入った、
こいつの発する呪いが女性達を8頭竜にしたのはぼぼ間違い無い、
そのためサユミ達は聖刀を展開して戦闘態勢となり呪いを警戒して・・
「ウフフ・・お姉ちゃん達私何もする気が無いから安心してね」
そうなの?
「実はね~私ある神の使いだけどこの星にいない生物がいると気づいたの、
だから8頭竜を展開してやっつけようと思ったけど・・通じないみたい、
だから姿を現したの、お姉ちゃん達いったい何者なの?私知りたいの!」
・・・
まさかの逆質問に戸惑うサユミ達、この場合詳細を話すべきなのか悩む、
というのも・・こいつが俺達が探している破壊神か創造神の使いなら厄介、
見た目は童子だが魔物が変化してる可能性もあるので・・
・・・
ここでサユミは考える、こいつが探してる神の使いなら話し合いが出来る、
だが呪いを発する存在でもあるので危険、まずは攻撃を封じる必要がある、
それに応じれば自分達の詳細を話してもいい・・童子からその言葉が出た!
「お姉ちゃん達私を警戒してるの?まあ当然と言えば当然なんだけどね、
でもそれは私も同じ、どこから来たかわからないのと話すのは怖いからね、
だから取引しない?お互いの条件を満たせば話し合いをする、これでどう?」
「そ・・それはいい考えだと思うわ、だけど一つだけ先に教えてくれる?」
「内容にもよるけどね、試しに言ってみて!内容次第では答えるわ!」
「ありがとう、では教えて!貴方はマサムネさんの妹なの?」
「その質問でいいの?」
「ええ私達は妹さんを捜しているの、だから答えてくれる?」
「その質問ならいいわよ、私はその妹さんの身体を借りて動いてるの」
「えっ?どういうこと?」
「私実体がないから仮の身体が必要だったから妹さんの身体を借りたの、
そのためかマサムネさん・・かな?最初抑えようと思ったけど邪魔されたの、
だから後回しにしたのよ、まあ結果的には希望通りにはなったけどね」
「希望通り・・どういうこと?」
「さっきも言ったけど・・お姉ちゃん達がわからないから罠を仕掛けたの、
謎の8頭竜や行方不明者を大勢出せば絡むと思ったから広範囲に仕掛けたの、
そのおかげでこうして出会え話せる事が出来たわ、納得出来たかしら?」
「え・・ええ、答えてくれてありがとう・・」
「じゃ今度は私が質問するね、お姉ちゃん達何者なの?」
「わ・・私達は・・」
・・・
サユミは戸惑う、どこまで話せばいいのかわからないからだ、というのも・・
もしこいつの神が俺達の捜している破壊神か創造神なら最悪即戦闘になる、
だが今は戦闘は避けるべきと考えた、それは冥界が絡んでいるのがその理由。
何しろ10km縛りまで展開して行動制限してた位だから冥界も警戒している、
それに謎のボス?もまだ1体しか倒して無いので相手はほぼ万全状態の筈、
その状況で戦えばこの場で全滅もあり得るのでサユミは極度に悩んでいた。
「その質問には俺が答えてもいいか?」
突如サユミの意図を理解したタケシが割り込んできた。
「うんいいよ!私はお兄ちゃん達の詳細を知りたいだけ、誰でもいいの!」
「では答えよう!俺達はある神を捜している、そのために異世界から来た、
だが手がかりが殆ど無いので慎重に行動してこの星に刺激を与えたくなかった、
俺達は「共存」を掲げているから無益な殺傷を避けるため密かに行動していた」
これを聞いたサユミはタケシを見るが・・任せろとチラリとスマホを見せた、
どうやらタケシは隙を見てスマホを操作し皆が聞こえるように操作をしていた、
なのでこの会話は全員が聞いている、そして神族から返答も来ていた。
「この場は貴方達に任せます、私達は万一の為に備えておきます」
と返答があったので・・
タケシは下手に誤魔化すより本心を伝えたほうがいいと考え質問に答えた、
これを聞いた童子は考え・・笑いながら尋ねてきた。
「うふふ・・面白いね、余所の星から来て無益な殺傷は避ける?ふ~~ん、
だとしたら・・私が攻撃しても殺す気は無いと言いたいの?」
「それは状況による、君が止むなく攻撃するなら俺達は出来るだけ抑える、
だが君が無作為に・・容赦無く弱者をいたぶるなら俺達は全力で戦う、
さっきも言ったが「共存」を脅かす者には容赦は出来ないからな」
・・・
童子は黙り込む、どうやらタケシの言葉は想像外だったらしい、そして・・
「アハハ面白いね、それだけの力があっても弱者を優先して守ると言うの?」
「ああその通りだ、今迄もそうだが俺達はこの先もこの考えを貫いていく、
折角知り合えた仲間を見捨てたりはしない、それにしたくもないからな、
君に対しても同じだ、話が通じるなら仲間としたい、これが本心だ!」
・・・
単刀直入のタケシの言葉は・・童子を悩ますのには十分だった、悩む童子、
どうやら戦闘を考えていたらしく挑発的な答えなら即座に呪おうと考えていた、
だが今の状態で呪いを発動することは自分が非常識だと確定することになる。
・・・
サユミ達は童子の返事を待つ、童子は考えた末・・
「うふふ・・どうやら敵ではなさそうね、まあ今は争いは避けましょう、
私の目的は貴方方を知ること、貴方方はこの星にいるある神を捜すこと、
しばらくはお互い休戦状態として状況次第で話し合う・・でどうかしら?」
「それは大歓迎だ、だがその前に一つだけお願いがある」
「あらなにかしら?」
「妹さんと・・8頭竜にされた女性達を元に戻して欲しい、その代わり・・
君が俺達の艦隊に同行することを許可する、もちろん衣食住も用意する」
「それは構わないけど・・あのむさ苦しい男達はどうするの?見てたらね~
自由になったらなんか問題起こしそうだから出来ればあのままにしたいな~」
「ああそれは構わない、どうせあいつらは敵だから封じるに越したことは無い、
俺達はまだ若く戦闘には関係ない女性達に関しては苦しめたくない、頼む!
それと行方不明者を元に返して欲しい、無関係な者を巻き込みたくないからな」
「それはいいけど・・それすると私拠り所が無いのよ、代わりを用意できる?」
「それは・・人形やカード等の類いでもいいのか?」
「うん取り憑ければそれでいいの、でも出来れば若く綺麗な女性がいいな~」
「わ・・わかった、すぐに用意する!!!」
そう言ってタケシは一目散に戻ってきて神殿でお茶飲んでる俺を訪ねた、
その間に童子は行方不明者を戻し倒れていた者を起こし元の生活に戻す、
尚その間の出来事は記憶を消している、なので皆疑わず生活に戻った。
ただガイ達はそのまんま、動けないので鉱山作業員も無視していた。
「コウさん!急ぎこの女性のカードを作ってください!」
「な・・なんだ突然?さ・・冷めるからお茶飲んでからでもいいか??」
「いいえ今すぐ作ってください!いいですか!今すぐです!!!!」
・・・
タケシのもの凄い気迫に押された俺は渋々あるカードを急ぎ作りタケシに渡す、
それは浜●美波さんという女性でシルビアが持ち込んだ雑誌に載っていた女性だ、
俺は全然知らないのだがタケシが雑誌を見てこの人だと決めカードを作らせた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
タケシの猛烈な睨みを背に俺は大慌てで急ぎカードを作成、10分後に完成、
するとタケシはすぐさまカードを取り上げ・・
「確かに頂きました、では失礼します!!!!」
ヒュン!!!!!!!!!!!!
タケシはすぐさま転移魔法で謎の地球に戻り・・俺はボーゼンとしていた。
「この女性でいいか?今ある星で注目の女性だから君に相応しいと思うが・・」
「うんこの人でいいわ!早速憑依するね~~~!!」
ヒュン!!!!!!!!!!!
うゎああああああああああ~~~ん!!!!!!
童子はすぐさまカードに宿り・・美しい女性としてその姿を現した、尚・・
ほぼ同時に妹さんとスサノオの傍にいた8頭竜の女性達は全員元の姿に戻った、
泣きながら抱き合うマサムネと妹さん、スサノオと女性達も喜び号泣していた。
これで一旦問題は解決したかに見えたが・・
「あっ・・そうそう、今回は8頭竜を退治したと同様の扱いさせて貰うね~
だからこれあげる、あっと私の事はこれからミワって呼んでね!」
そう言ってミワがサユミに渡したものは・・
・・・
胴体の模様をした・・あの宝玉だった。