巨大な火球とそれを受け止める扶桑と山城
500mはありそうな巨大な鯨のような魔物が島から分離?して動き出す、
どうやらこの魔物は島に寄りかかっていたらしく見た目は島そのもの、
上空から見ていた戦闘機隊からそう報告があり各艦は戦闘態勢に入る。
そして・・
戦闘機隊からの報告を受けた総司令官ヒミコが各艦に向かって語り出す!
「各艦聞いての通りです、今から我々は謎の魔物と交戦することになります、
ですが相手は巨大、おそらく通常の攻撃ではあの魔物は倒せないでしょう、
なので急所を狙います、その位置はわかりませんがおそらく身体の中でしょう」
続けて・・
「あくまで想定ですが・・その身体の中に敵が潜んでいる可能性もあります、
なので作戦を変更、戦闘機隊は急ぎ装備の切り替えを行って下さい、それと・・
各種族の精鋭達も出撃!出し惜しみせず全力で挑んで勝利を掴みましょう!」
「了解です!!!!!!!」
キィイイイイイイイイイーーーーーーン!!!!!!!
戦闘機隊は半分が急ぎ引き返し空母鳳翔・龍驤・雲龍に緊急着陸していく!
その後方にいた砂漠空母3隻も戦闘機隊を受け入れ装備を交換していた。
「整備班!急ぎミサイル半分を地中貫通爆弾と交換してくれ!」
「ああわかっているさ!ほらよ準備が出来たから行ってこい!」
「ありがてえ!124番機出るぞ!!!!」
キィイイーーン!!!ドシューーーーーン!!!!!
空母6隻は戦闘機隊を受け入れ急ぎ装備を変更して次々離陸させていく、
相手が巨大なので要塞攻略用の特殊弾を引き返してきた戦闘機に装着する、
そして戦闘機をすぐ離陸させ・・10分もしたらほぼ全機離陸していた。
「各艦輪形陣から弓形陣に変更!重巡は前に出てください!!!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・
艦隊が動き出す、今迄は輪形陣(旗艦中央、従属艦が周囲を取り巻く陣)だった、
それが弓形陣(弓矢のような配列で攻撃中心の陣)に変更され各艦が動いていく、
驚く事に一番前に旗艦扶桑が出てきてその横に戦艦山城が並んでいる!
「衣笠・妙高は左へ!那智・足柄は右に移動してください!」
戦艦扶桑、山城が前に出て並びその左少し後ろに重巡衣笠・妙高が移動、
同じように那智・足柄がその右後ろに移動し弓矢の鏃の形に並んでいる
その後ろに縦2列で並ぶ不知火・水無月・白雲・磯波、綾波は一番後ろだ。
その後ろに空母陣、鳳翔・龍驤・雲龍が左縦並びで砂漠空母3隻が右に並ぶ、
殿に軽巡艦隊、天龍・龍田が右縦並び、球磨・多摩が左縦並びで続いている、
上空から見るとまるで一本の弓矢のような陣形となり敵を迎え撃つ!
グルルルルルルルルルルル・・・・
謎の巨大魔物はこちらに気づいたようで頭を艦隊の方に向けて・・
グググ・・ゴバァ!!!!!!!!!!!!!!!
突如大きな口を開けて・・火球が展開されそれがドンドン大きくなった、
だがそれは戦闘機隊ではなく後方の艦隊に向けて放とうとしているが・・
なぜか戦闘機隊は沈黙、警戒はしているが一発も撃つ気配がない。
「お・・おいあんなの撃たれたら艦隊ヤバイんじゃないか??」
「ああ俺もそう思うが・・最初の一発は相手に撃たせないと・・」
既にお互い宣戦布告はしているが・・こいつが敵なのかはわからない、
なので最初の攻撃は相手側にさせないと・・後の問題を恐れたヒミコ達、
そのことは既にメールで伝え全員が賛成、なのでこの陣形で構えている。
「アイスシールド及びアイスラッセル発生準備!!!」
キィイイイイイイイイイーーーーーーン!!!!!!!
各艦の通信官が一斉に防御の態勢を指示、各艦のアイスシールドが展開される、
そしてその大半は旗艦扶桑と山城に送られ巨大なラッセル状のアイスシールド、
これが展開された次の瞬間・・魔物が巨大な火球を放ってきた!!!!!
ゴボォオオオオオオオオオオオオオオーーブッシューーーーーーー!!
ドッシューーーーーーーーーーーー!!!!!!
「お・・おいおいあの火球デカ過ぎないか??」
「あ・・ああこれはさすがにヤバすぎだろう・・」
巨大な火球を放った魔物。これでこいつが敵であることが確実となった、
だが・・思ったより遙かに大きい火球が飛んで来て全員驚きを隠せない、
果たして艦隊は耐えられるのか?まとめて吹き飛ばされそうな勢いだが?
ゴオオオオオオオオオオーーーーーー!!!!
俺達の不安など・・どこ吹く風とばかりに火球は勢い増して飛んでくる、
これはヤバいと感じたのか・・ヒミコは急ぎ山城にいるステファニーに連絡!
「す・・ステファニー~~あれヤバいわ・・どうしよう・・・」
「い・・今更そう言われても・・とにかく出来る事をするだけよ!」
ヒミコとステファニーは青ざめる・・初弾を受ける案を出したのは自分達、
なので責任を感じ・・2人は急ぎ扶桑と山城の魔力動力室に駆け込んだ!
そして自分の魔力を全力注入!するとアイスシールドが猛烈に膨らんだ!!
ブォオオオオオオオオオオ!!!!!!!!
巨大化したアイスシールドが火球を待ち構えミユキが臨時司令官となる、
そして・・・
「全艦衝撃に備えよ!!絶対に耐えるのよ!!!!!!」
全員柱や手摺りを握りしめ衝撃に備える、すると次の瞬間!
バシィーーーーーーーーーーーン!!!!!!!
「うわあアアアアアアア~~~~~~~????」
ビリビリビリビリ~~~~~~~~~!!!!!
まるで鉄板を金槌で叩いたような衝撃音が辺りに響き猛烈な振動が発生、
皆猛烈な痺れを感じながらも柱や手摺りを離さずただただ耐えていた、
だが勢いは火球の方が上・・ヒミコとステファニーは最後の力を振り絞る!
「こ・・これならどうよ~~!!」
ギュイイイイイイイイイイイイーーーーン!!
ヒミコとステファニーは持てる力の全てを・・扶桑山城に注ぎ込んだ!
すると2隻のアイスシールドが一気に大きくなり火球の勢いを止めた!
そして次の瞬間火球とアイスシールドは同時に大爆発を起こした!
カッ・・ドッグワーーーーーーーーーーーン!!!!!!!
ザバァ~~~~~~~~~ン!!!!!!!
「うわあああああああああ~~~~!!!!!!」
爆発の衝撃で津波が発生し艦は大きく揺れたが何とかその場に留まった、
だが扶桑山城は猛烈な煙に包まれて見えない。もしや沈没したのでは?
その考えが過った他の艦達は急ぎ扶桑山城の無事を確認した、すると・・
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・
煙が晴れ・・扶桑と山城の姿が現れた、どちらも損傷はしているが無事だ、
旗艦が無事であることを確認した艦隊は・・
「よっしゃ敵を確認したぞ!!思いっきりやり返してやれ!!!」
「オオオオオオオオ!!!!!!!!!」
早速駆逐艦が動き出す、不知火・水無月・白雲・磯波・綾波が散開していく!
「お返しだ!!!!これでも喰らえ!!!!!」
ドシュシュシューーーーーーーーン!!!!!!!
不知火達は巨大な魔物に向かって魚雷を放ち・・
「よっしゃ旗艦は無事だ!全機攻撃開始!アターーック!!!!
キィイイイイイイイイイーーーーーーン!!!!!!!
戦闘機隊は急降下し一斉にバンカーバスターをこれでもかと撃ちまくる!
ズガガガガガーーーーンン!!!!!
ギャアアアアアアアアアアア!!!!!!!
空と海からの攻撃は全弾命中し魔物のあちこちに風穴が空き魔物はもがいている、
戦闘機隊は間髪入れずバンカーバスターを撃ちまくりそれらが身体に入っていく、
そして内部で爆発し・・擬態は剥がれ鯨のような姿を現していく。
「各艦艦砲射撃開始!!!!バンカーバスターで開けた穴に攻撃!!」
グィイイイイイイイイイイイーーーーン!!!
グォムグォムグォム!!!!!!!!
ドゴゴゴーーーーーーン!!!!!!!!!!!
駆逐艦に続けとばかりに重巡衣笠・妙高・那智・足柄が前に出て艦砲射撃、
駆逐艦も一斉に主砲を撃ちまくり魔物は見る見るうち炎上していった、
攻撃の手を緩めない俺達、だが軽巡艦隊だけは後ろを警戒し備えている。
グゴゴ・・・ギャアアアアアアアアアアア!!!!!!!
猛烈な艦砲射撃に苦しむ魔物、だが身体から敵が出てくる気配はない、
何かおかしい・・そう感じたミユキは扶桑と山城を一旦下がらせる、
そして空母を中心にして扶桑と山城は左右に分かれ護衛とした。
すると次の瞬間・・・
「左右から敵!推定6000のガーゴイルらしき魔物が飛んで来ます!」
これを聞いた扶桑と山城は・・
グィイイイイイイイイイイイーーーーン!!!
主砲を左右に向け迎撃態勢を敷いていた。




