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信濃と紀伊の艦長の応援とアズミの考え




重巡古鷹を戦闘に仙台方向に向かう俺達の艦隊、この日は晴れだった、

だが速度は15ノット(約28km)の速度でのんびりと進んでいる、

その理由は海底に潜む大和と武蔵、これらの速度に合わせているからだ。




ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・




艦隊は会津(今の福島県)辺りまで移動、この沖で一旦止まり昼食にする、

この日の献立はオムライスと「こづゆ」それと天ぷらの盛り合わせが並ぶ、

皆は初めて見る「こづゆ」を食べて感激、日本食の奥深さを楽しんでいた。




ちなみに「こづゆ」とは干し貝柱で出汁をとり、豆麩・椎茸・人参・里いも、

糸こんにゃく等を入れ、醤油・塩などで味付けた薄味のお吸い物のこと、

飛鷹の料理人ライアンの中に福島県出身者が複数いたので腕を振るっていた。



さらに福島の名物として・・




「こ・・このラーメンおいしい~~!!!」




「お・・俺にも頼む、久々にラーメンが食べたくなったんだ~!」




料理人ライアンはさらに希望者に白河ラーメンも作ってくれたのだが・・

それを知った他の乗組員全員がこれを求めたので現場はパニックとなる、

そのため艦隊はその場に留まり・・動き出したのは3時間後だった。




・・・




何してるんだが・・・




それはさておき・・




古鷹の艦橋室に集まったアトラス達、どうやら交代の手続きをしてるようだ、

アトラス・シルヴィ・ソフィアは自分の領地の仕事があるのでお役御免となる、

マリアンヌ達はもの凄く寂しそうだったが上の者の役目なので割り切った。




そして・・




「お疲れ様です、ここからは私達が指揮を取らせていただきます!」




「お役目ご苦労様でした、ここから先はお任せください!」




次の総司令官として現れたのは・・なんと信濃艦長のサユミこと篠崎紗由美、

それとその伴侶のタケシこと袖原武だった、だがなぜこの二人が来たのだ?

この二人は最重要艦の信濃と紀伊の艦長でもある、自分の艦はどうしたのだ?




ナレーションルームで悩む俺、すると二人は転移魔法で傍に来てこう呟く。




「信濃に関してはイザベル・キアーラさん達が臨時艦長として訓練しています、

どうやら新型艦(尾張など)が欲しいので自分達でも扱えると宣伝したいと・・

なので当分信濃を練習艦にしたいからと頼まれ私は間が開いたので伺いました」




「紀伊も同じ理由です、デーモン達がどうしても新型艦が欲しいと言うので・・

なので自分達も扱えるようになるまで紀伊を貸して欲しいと譲らないのです、

ただ自分がいると甘えるから離れてと言われるので今回こちらに伺いました。」




・・・




正直俺はこの二人が臨時総司令官になることは想定していなかった、

というのも信濃と紀伊から・・この二人が離れるとは思っていなかった、

さらに天聖・天使族等もいるからこの二人が出る幕は無いと考えていたから・・




「あら?そのことでしたら問題ありません、皆さん大忙しですから・・」




「ええ聖域にも街を造ると意気込んでいます、なので当分動けないと・・」




・・・




聖域にそんなの造って大丈夫なのか?




普通聖域は神聖な場所だから異端は御法度のはず・・




「あらあら考えが古いですよ!今聖域は地球の文化を取り入れまくってます、

エッフェル塔や自由の女神、スカイタワーやシドニーオペラハウス等建造中です、

神族達もより神聖さが増したと大喜びです、なので心配はご無用ですよ」




・・・




聖域とは・・聖域とは・・ブツブツブツブツ・・・・




イメージが崩れ愚痴をこぼす俺を無視してサユミとタケシは古鷹に戻る、

そしてアトラス達から今迄の経緯を聞き艦隊の指揮を引き継いでいた、

1時間ほどしたら準備が出来たので艦隊は動き出し仙台方向に向かう。




ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・




サユミとタケシは地図を見ていると更なる応援が来た、それはアズミだ、

彼女は俺の同級生でサユミの兄ショウの妻なので義姉妹の関係でもある、

子育てが落ち着いたのと新たな取引相手を求め今回応援に来ていた。




「どう?前に聞いた他に怪しいのは見つかったの?」




「いえアトラスさん達の話だとまだです、以前聞いた2つだけです、

まずはここから近い千代の国に向かいます、その後アイヌの方に・・」




「ちょっと待って!その前にここに行った方がよくない?」




「えっ?どこですか?」




「ここよここ!!延沢銀山のべさわぎんざんよ、ここを抑えるべきだわ!」




「それは・・どうしてですか???????」




「わかってないわね~よく考えて!千代の国からそう離れていないでしょ?

スサノオさんの話によると最近力をつけた武将がいると言っていたじゃない?

なら膨大な軍資金がいるはずよ、それをここから捻出してたとしたら?」




「そ・・そうですね、そう考えると辻褄が合います」




「でしょ?もし謎のボス?が私だとしたら軍資金抑えられたら嫌でも動くわ、

地図で見た感じ山の中だからここで戦闘になっても人家に影響は無いわ、

まあ作業員はいるとは思うけどね、それらは転移魔法で飛ばせばいいのよ」




「なるほど・・では先に延沢銀山を抑えますか?」




「それがベストだとは思うけどね・・」




「でも延沢銀山はここからだと千代の国を通過するのが最短ルートです、

迂回も出来そうですが山脈を飛び越えていたら目立ちますよ?」




「それもそうね・・じゃスサノオさんに頼んで密偵に調べさせましょう」




タケシはすぐにスサノオを呼び・・




「それはお安い御用です、会津には私の精鋭部隊がいますので・・」




スサノオはすぐに会津の海岸にいる密偵の所に伺い命を与えていた、

密偵達は普段は漁師だがスサノオがこちらに来ると聞いて待っていた、

尚艦隊に関しては承知している、なので迅速に動き千代の国を調べた。




翌日の夕方・・




伝書鳩で結果を報告してきた密偵、それを見てスサノオは進言する。




「密偵の報告によると千代の国の武将は最近凶変して暴走しているらしい、

だが市民には手を出さず重鎮達が次々と消えているそうで掴み所がわからない、

もしかしたらそいつは側近を吸収して力を増している可能性もある」




「なるほどね・・じゃサユミとタケシくん先にそいつ倒してくる?」




「えっ?いいんですか??」




「その方がいいんじゃない?どの道そこを通らないと延沢銀山に行けないわ、

それに謎のボス?が未だに現れないのはおかしいわ、もしかしたらだけど・・

そいつは逆に私達待っているかもね、だって密偵無視してるから・・」




「そ・・それもそうですね、その気になれば密偵なんて・・」




「そう!驚異の存在ならば密偵なんて余裕で捕まえるわ、でも見逃している、

これは完全に私達を呼んでいると思うの、だからさっさと片付けましょ、

まだまだ先が長いんだからここで立ち止まる訳にはいかないわ!」




「わ・・わかりました、では艦隊を出来るだけ近づけましょう」




ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・




シュウウウウウウウウウウウウウ・・




各艦ヒュウージの魔法を展開しながら湾岸に近づく、念のため夜に動く、

市民達は操られ・・見る限りふつ~に笑って仕事してるので無視する事にした、

そして皆は日が暮れたらそれぞれの家に帰ったのでサユミ達が動き出した。




シュンシュンシューーーーーン!!!!




サユミとタケシは精鋭達を引き連れて城に向かう、なぜか城は無人だった、

これはおかしい・・のは承知の上だが放置する訳にはいかない、なので・・

全員そのまま城に入り最上階に向かう、そして大きな扉が見えてきた。




「回り込むのも面倒くさいな・・一気に決着をつけよう!」




「ええ同感だわ!これ以上遅れる訳にはいかないわ!」




せーーーーーーーーーの!!!!!!




ドガーーーーーーーーーーーーーーーン!!!




サユミ達は思いっきり扉を蹴破り中を見る、その奥にいたものは・・




・・・




「グルル・・待っていたぞ・・」




身体中に瘴気を噴き出し・・




両手に日本刀を持った武将が・・




「グワアアアアアア!!!!!!!!!!!!」




猛烈な勢いで襲いかかってきた。

























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