マリアンヌなりの恩返しと真っ黒な三種の神器
マリアンヌは気合い入れまくりで扉を蹴飛ばし勢いよく部屋に入っていく、
それを見た精鋭達は青ざめた顔をして急ぎマリアンヌの後を追っていく、
すると部屋・・ここは宮殿の造りらしく奥に玉座があり誰か座っている。
「何者だ?ここを我・・スサノオのミコトの宮殿と知っての狼藉か?」
~~~~~~~~~~
不気味な空気が辺りを漂う、特級クラスの精鋭達は身震いして汗が止まらない、
自分達ではこいつに勝てない、ここは戦いを避け刺激を与えないように撤退・・
「ええそうよ!私はクアラ王国王姫マリアンヌ!貴方を倒しに来たのよ!!」
・・・
はぁあああああああああ~~~~~~~~
精鋭達は大きなため息、だがなぜかマリアンヌはこの殺気に怯んでいない、
しかし危険な状況であることは変わりない、精鋭達は急ぎマリアンヌを・・
「愚か者が・・その無礼死をもって償うがいい」
ズシュシュシュシュシュ~~~~~~~~~!
!!!!!!!!!!!
突如黒い槍が無数に現れマリアンヌに向けて放たれ飛んで来た!!
「させないよ!!!壁魔法!!!」
バシバシバシイイイイイイイ!!!!!
「これでもくらえ!灼熱魔法!!」
ゴオオオオオオオ~~~~~!!!!!!
「マリアンヌ様~~~!!!!!!急ぎこっちへ!!!」
特級灼熱魔法を展開する精鋭達、部屋は炎が充満し猛烈な熱さとなる、
その隙にエンカルがマリアンヌを抱きかかえ急ぎ離脱、すると・・
「ほうなかなかの魔法だな・・だがこの程度・・」
シュウウウウウウウウウウウウウ・・
!!!!!!!!!
精鋭達は驚きを隠せない、渾身の灼熱魔法が一瞬の内に全て吸い取られた、
さらにウォールマジックまで消えている、こいつも魔法を吸い取るようだ、
これはまずいと考えた精鋭達は転移魔法で脱出・・展開出来ない??
「ふふふ無駄だよ・・もう魔法は使えないから観念するんだな・・」
・・・・・・・・・・
「おい侵入者だ!!!急ぎ人を呼べ!!!!!!!!」
ガッガッガッガッ!!!!
甲冑を纏った兵士達が次々と階段を登ってくる、どうやら囲まれたようだ、
このままではまずい・・・だがマリアンヌは笑みを浮かべてスマホを取り出す、
そして誰かに連絡、その相手は艦に残っていたフィアだった。
「フィアさん聞こえる?例の話は出来ているかしら?」
「ええ翡翠さんに了解貰っています、いつでもどうぞ!」
「ありがとう、じゃ私に向かって一斉射撃頼むわ!」
「ええいきますよ!当たらないでくださいね!!」
グィイイイイイイイイイイイーーーーン!!!
各艦のレールガンが一斉に動き出す、ちなみに大和と武蔵は海底に潜んだまま、
他の10隻の艦隊は・・まるでマリアンヌを的のように砲口を一斉に向ける、
そして翡翠が号令を発する、なぜかその言葉に迷いは無かった。
「各艦砲撃開始!!!いいか彼女達には絶対に当てるな!!!」
「お任せを!撃ち方~~~はじめ!!!!」
ズシュシュシュシュシューーーーン!!!!!
ズシュシュシュシュシューーーーン!!!!!
キィイイイイイイイイイーーーーーーン!!!!!!!
「一斉攻撃を始めたか・・本丸が出てくる!俺達はそれを叩くぞ!!」
「ええわかったわ・・!」
「うふふ・・久々に暴れられるわね・・」
アトラス・シルヴィ・ソフィアとその精鋭達は急ぎ江戸城のような城に向かう、
そして各艦はレールガンを一斉発射!!!!その弾は城に向かって飛んでいった、
即座に着弾!驚くことに全てのレールガンはマリアンヌと精鋭達を避けていた!
「レールガン着弾!!」
ズガガガガガーーーーンン!!!!!
「グォオオオオオオオオオ???????」
ブォオオオオオオオオオオーーーーー!!!!!!!
無数のレールガンが城を蜂の巣のように穴だらけにして兵達も吹っ飛ぶ、
王座に座っていた謎の人物も突然のレールガンに驚きを隠せなかった、
そしてアトラス達が城に到着、即座に煙幕を張り城を覆い隠した!
「皆無事か?動けない場合は手を貸すぞ!」
「あ・・アトラス様こちらは大丈夫です、しかしこの素早い対応は?」
「ああマリアンヌさん・・もう少しおしとやかにして貰えませんか?」
「うふふ・・これが役に立ったようですね!」
!!!!!!!!!!
精鋭達はおったまげる、マリアンヌの身体には複数の発信器が備わっていた、
彼女は最初からこの展開を考えていたようでフィアに段取りを頼んでいた、
フィアはアトラス達が出陣した後翡翠に詳細を話し対応するよう頼んでいた。
だが・・
各艦はどうやってマリアンヌと精鋭達を避けてレールガンを撃ち込めたのか?
それは・・マリアンヌは自分が騒ぎを起こせば全員が自分の傍に来ると推測、
そして全員が持つスマホと発信器を連動させて位置を正確に送信していたのだ。
「よくやった、ここからは俺達が請け負う、お前達は急いで戻るんだ!」
「わ・・わかりました、頼みます!!!!」
シュシュシューーーーーーーーーン!!!!
特級精鋭達はマリアンヌとエンカルを抱きかかえて母艦に戻る、そして・・
エンカルは猛烈に憤慨しマリアンヌに問い詰める!!!!
「姫様!なぜあのような無茶をしたのですか?死ぬ寸前だったのですよ?」
興奮するエンカルを宥めるように手を出したマリアンヌが・・語り出す!
「エンカルごめんなさいね・・でも私達・・既に死んでいたのよ」
「えっ?それはどういう意味・・」
「忘れたの?私達南の王国の軍船に攻撃され沈む寸前で助けられたのよ、
もしあの時彼ら彼女達が助けてくれなかったら間違い無く海の底だった、
その恩は忘れられない・・同時に少しでも恩返しがしたかったの、わかる?」
「い・・言われてみれば・・私達既に死んでいたのですね・・」
「そういうこと、彼ら彼女達はある目的があってこの星に来ていると思うの、
だけど・・何かの圧力があって動きが制限されているを私は見ているのよ、
そう思った私は考えたの・・私なら制限を無視して行動出来るから・・」
「そ・・そういうことだったのですか・・」
・・・
この会話を隠しマイクを通して聞いていた精鋭達もマリアンヌの・・
精いっぱいの恩返しの行動と知り少し安堵してはいるが・・・
・・・
だがそれ以上に行動を邪魔されていたので精鋭達は複雑な顔をしていた、
恩返しの気持ちは素直に嬉しいのだが・・正直足手まといなので以降不要、
そう心を決めた精鋭達は今後マリアンヌとの行動は拒否することにした。
これは一旦さておき・・
さすがにこれ以上城に向かって艦砲射撃すると城が完全に崩壊してしまう、
なので砲撃中断、煙も晴れてきたのでアトラス達は木に隠れ様子を見ている、
城下町の民衆も何事かと城を見ていると・・城から得体の知れない煙が出た!
「お・・おのれ~我をここまで侮辱するか~~~!!!!」
猛烈に起こっている天皇らしき人物が城の屋根の上に姿を現した、
その後ろには真っ黒な煙・・空間らしきものが現れ巨大な穴が開いていた、
そこから何やら出てきた、それは頭が8つある竜のような魔物だった。
「ぎ・・・ギャ~~~魔物だ~~~逃げろ逃げろ!!!!!」
民衆は大慌てで貴重品だけ持ってその場を離れていく、アトラス達は静観、
今出ると民衆達に見られそうなので皆が避難したら魔物を倒そうと考えた、
そう思って様子を見ていたら・・20代前半位の男性が屋根の上に現れた。
その手に持っているのは・・
「あ・・あれってもしかしたら・・・・?」
「ああ本で見た三種の神器のようだ、だが全部真っ黒だな・・」
天皇らしき男は・・・
「吠えろ草薙の剣!魔物よ敵をかみ砕け!」
草薙の剣らしきものを左手に持ち高く構える、そして右手には・・
・・・
八咫鏡らしきものを抱え・・
・・・
その頭上には八尺瓊勾玉らしきものが・・
・・・
不気味な瘴気を放ち・・謎の男を包んでいた。