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過剰すぎる戦場教育と逆特攻の提案




大和と武蔵は静岡と神奈川の境界線辺りで空気玉を展開し海底に潜んだ、

ここから先は陸地が見えそうなので目立つこの2隻を急ぎ隠したのだ、

そして旗艦は大和から古鷹に移り夕張が先頭に出て辺りを警戒し始める。




その後ろに旗艦古鷹、左右後ろに飛鷹と隼鷹が続き砂漠空母が後に続く、

最後尾には駆逐艦時雨、魔物の襲撃に備えて精鋭隊達が各艦に分散する、

そして戦闘機隊も即座に出れるようパイロット達が機内で待機している。




女将から聞いた話によると俺達は若き天皇らしき人物が怪しいと見ている、

だがこのジャポンを事実上統治しているだけありその軍事力は膨大らしい、

装備は旧式としても数が半端ないので出来れば戦闘は避けたいのが本音だ。




しかし女将に言わせると天皇達は好戦的らしく関わるとかなり危険らしい、

前に薩摩の国(今の鹿児島県)で反乱が起きたが徹底的に叩き潰されたらしい、

その際女子供も容赦なく殺され女将は薩摩の国は滅びたと嘆いていた。




それを聞いた俺達は・・・




おそらく気づかれたら即攻撃されると予測、そして敵戦力の分析を急ぐ、

だが10km縛りがあるので今の位置だと分散しての行動は無理と判断した、

なので各幹部は隼鷹に集まり最悪に備えてどう動くか話し合うことにした。




ついでなのでコンセ達を会議室に集めこの展開をどう対策するか考えさせた、

今後俺達の住む異世界と交流する可能性もあるので俺達の考えを感じさせた、

それにいつまでも無知状態だとお互い困るので教育の一環として学ばせている。




まず・・




敵影が見えたら一旦停止して様子見、使者を出してこちらの意図を伝える・・

だが相手は好戦的と聞いているので使者は捕まるか殺される可能性がある、

なので無人の小舟を出してそれに手紙を乗せて反応を見ることにした。




「待たせたな、ここからは俺が戦闘指揮を担う!」




ここで応援に駆けつけたのがスカイドラゴンのアトラス、カラミティ達と交代、

カラミティ達は先日謎の敵と戦っているので敵が把握していると考え交代した、

当面はアトラスを戦闘隊司令官として艦隊に配属させることにした。




尚謙玄達も状況に応じて応援に駆けつける予定、だがランダムとなっている、

彼ら彼女らは次世代の育成や各部隊の訓練等も関わっているので空いた時に来る、

現時点では翡翠が応援に来てはいるが数日後は誰かと交代するそうだ。




「初っぱなはこれでいいとしても・・何か嫌な予感がするわ」




「ああここは既に敵の支配海域だからな、挟み撃ちされる可能性もある」



 

「それはあるわね、既に後ろから援軍が来ている可能性もあるわ」




「だとしたら厄介だな、装備はこちらが上でも数では圧倒されている」




「ええあの映画の状況に似ているわ、とても危険な状況よ」




「そうだな、敵はなりふり構わず攻めてくる、こういうのが一番怖い」




ここで言うあの映画とは「戦●自衛隊」、以前シルビアがビデオを持ってきた、

ライアンやジェニー達が映画のビデオを彼女にリクエストしたので取り寄せた、

架空の物語ではあるが参考になる内容が多いので教本の一つとして重宝している。




このビデオで俺達が特に注目したのが「数の力」である、これは相当厄介だ、

戦国武将達は戦になると農民まで招集して最前線に送り込んでくる事もある、

そして手柄を立てたら破格の報酬を約束するので兵は無我夢中で攻めてくる。




ビデオではそれに加え数多くの仕掛けを施し主人公達を危機に貶めている、

敵の武装は貧弱でも落とし穴等の罠や人海戦術等で一斉攻撃され切羽詰まった、

さらに囲まれて総攻撃されて逃げ道は無く部隊は壊滅に追い込まれていた。




映画の場合戦車や武装ヘリ等で宣戦布告し何とか勝ったが膨大な被害を受ける、

無敵と思われた戦車やヘリ等は落とし穴や特攻で次々と破壊され追い詰められた、

機関銃等で応戦しても千を越える軍勢を抑える事は出来ず次々と仲間が倒れた。




そして最後は・・共に戦った武将に裏切られ全員殺されてしまう。




この事も重要点として教えている、利用価値が無いと切り捨てられるからだ。




俺達の場合は魔法と最新兵器・・特に艦が空を飛べることもあり状況は異なる、

だが何かしら艦に侵入を許した場合軍隊アリのように襲われ殲滅するだろう、

それは避けなければならない、なので艦砲射撃で遠距離攻撃が無難ではあるが・・




・・・




だが俺達は「共存」をコンセプトに活動してるので敵を全滅する意図は無い、

しかしこの手は貧困脱出の為手柄目当てに命懸けで来るので厄介の塊でもある、

まあその気になればまとめて吹き飛ばすことも出来るが・・それは最終手段。




そこで考えたのは・・アトラスがある案を語り出す!




「敵の考えを逆手に取る、敵が攻めてきたら逆に特攻作戦で挑もう!」




「えっ??それって私達が敵の本丸に向かって突き進むと言うこと?」




「ああそうだ、映画では数で圧倒されてるが俺達は艦ごと空を飛べるからな、

ギリギリまで雑魚達を引きつけて一気に頭を飛び越えて敵の本丸を叩くんだ、

その際謎の竜も出てくる、そいつは俺達が引き受けるから艦隊は本丸を叩け!」




「でも相手は私達をある程度把握している可能性もあるわ、それはどうするの?」




「あくまでも俺の想像だが・・油での火攻めや火矢、魔物を送り込んでくるはずだ、

まあその程度なら十分防げるから敵をギリギリまで引きつけて一気にそこを離脱する、

相手も俺達が逆に特攻してくることは想定していないはず、そこで一気に本丸を叩く!」




「それもそうね、数が違いすぎるからまず逃げると見るでしょう」




ここでコンセ達への通信は遮断、個々にどう思うか感想を書かせ休憩して貰う、

通信が切れたアトラス達は安心したのか本音を漏らす。




「まあ対策はするけどな、だが面倒だ、こんな奴ら吹き飛ばせは早いのに・・

教育の一環とはいえこの程度の相手に慎重になりすぎだろうと言いたくなる、

まあこのことで彼女達が成長するなら良しと受け止めるしかないか・・」




「あははははは!それは私も同じよ、中級レベル相手に遠慮しすぎだからね~、

まあ相手がわからないから慎重になってるだけよ、ホントストレス溜まるわ!

でも冥界の指示だしコンセさんやカーグワス君達もいるからしょうがないわよ!」




てなわけで・・・




俺達はあえて難しい難題のように回りくどく議論していたが・・




現在各艦には400名を超える一般人がいる、その殆どが女性と子供達だった、

行く当てのない彼女達は俺達の軍隊に入隊しているが正直戦力とは言えない、

殆どが読み書きすら出来ないので初歩の初歩から教える必要があるからだ。




ちなみにこの会話は(最後は除くが)各艦にいる彼女達は真剣に考えていた、

初めての実戦を体験する者も多いのであえて回りくどく話し合い要点を伝えた、

このように彼女達を鍛えているので俺達の疲労度は半端ないのは理解して欲しい。




数時間後・・・




映画の例え話を聞いたコンセ達は戦場では広範囲に考える必要があると悟る、

そして気合いを入れる、その姿を見た精鋭達はやれやれと内心ホッとしている、

もし何かの拍子で別れる事があっても彼女達は逞しく生きていけるだろう・・




そう思っていたら・・・




「武蔵の国方面から軍船がこちらに向かってきます!もの凄い数です!」




「おいでましたか・・どの位の数なんだ?」




「約3000隻です!今にも攻めてきそうな勢いです」




「よし小舟を出せ!まずは話し合いたいと手紙を送ろう!」




当初の予定通り俺達は小舟を用意し戦闘の意思はないことを伝えようとした、

しばらくすると小舟が武蔵の国の軍船に辿り着きすぐさま手紙を天皇に送る、

それを見た天皇は・・すぐ手紙を破り捨て全軍に攻撃命令を発した!




「こいつらは敵だ、全軍即座に叩き潰せ!」




「仰せのままに!!!!!!!!!!!!!!!!」




カーンカーーンカーーーーンカーーーーーーーーン!!!!!




ドーンドーーンドーーーンドオオーーーン!!!!




戦闘開始の鐘やドラが鳴り響きそれを聞いた軍船は即座に戦闘態勢に入った、

甲板には刀や槍を持った兵達がいつでも突撃できるぞと気合いを入れていた、

船尾ではキメラのような魔物が身構え兵達を乗せ次々飛び立つ!!!




それを見た俺達は・・話し合いは無理だと悟り即座に戦闘態勢に入った、

すると後方からも軍船が見えた、挟み撃ちの状態に天皇達はニヤリと笑う、

だが数分後にそれが恐怖になるとは想像もしていなかった。




「敵軍船10km圏内まで入りました!、魔物達が飛んで来ます!」




「後方より敵援軍!約2000隻が来ます!挟み撃ちするようです!」




「よし全機出撃、攻撃は最小限に抑え本丸を叩く!」




「了解!各艦は煙幕弾で相手を牽制せよ!!!」




キィイイイイイイイイイーーーーーーン!!!!!!!




隼鷹・飛鷹・砂漠空母5隻の艦載機が即座に動き出し次々と離陸して行く、

その背中には特級の精鋭部隊!全員狙撃銃を持って身構え飛ぶ魔物を狙う、

尚ライフルランチャーは機体につけたままで緊急時に使う予定だ。




ギェエエエエーーーーーーーーーー!!!!!




魔物達は兵を背中に乗せ次々と近づいてきた、その数おおよそ4000程だ、

そして5kmまで近づいていた、それを見たシルヴィだがまだ動こうとはしない、

こちらから攻撃すると後々面倒なので敵が攻撃したあとに動く気だ。




そうして戦闘機隊が魔物達に近づいた瞬間!!!!




ゴオオオオオオオオオオオオオーーーー




無数の魔物達は戦闘機隊に向かって炎を吐き出し・・・




乗っていた兵達はボウガンのような武器で一斉攻撃してきた!



















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