一時の息抜きと挟み撃ち状態の俺達
各艦C整備に入った後コンセやカネン達は寂しそうな顔をすることが多い、
理由は俺達の行動、俺達はブラックホールで異世界を行き来できるのだが・・
彼女達は見えない壁に阻まれ行き来出来ない、尚カーグワス達も同じだ。
「あ~疲れたな~異世界に戻って焼き肉でも喰いに行こうか~」
「あははそれはいいね~その後カラオケ行かない?みんなで騒ごうよ~!」
「よしすぐ戻ろうぜ!俺が予約しといてやる!!」
シュシュシューーーーーン!!!!!
「あっちょっと待って・・・」
・・・
俺達の精鋭達や事務員等は休暇の際異世界に戻り充実した休暇を楽しんでいた、
だが冥界の指示によりこの地球に似た星の住民達は見えない壁に阻まれ移動不可、
なので見送るしかないのだが・・その顔はとても寂しそうな顔だった。
というのも・・
ある意味差別的な扱いなので自分達は本当の仲間だとは感じられなかった、
もちろん俺達にその気は無いが結果論としてそう捕らわれても仕方が無かった、
寂しげに部屋に帰るコンセ達、その姿を見た戦闘機パイロットの1人が呟いた。
「う~~ん気持ちはわかるな~だけど俺達にどうこう出来る問題でもないし~」
それは事務員達も感じていた、だが冥界の言い分もわかるので黙認するしかない、
一応コンセ達にも事情は説明している、だが寂しさを感じるのも当然なのは当然、
しかしこの状態が続くと精神的に支障が出ると考えた事務員がある案を出した!
「ねえお祭りしない?どうせ艦隊は動けないから派手に騒ぎましょうよ!」
と・・
食堂にいた精鋭や事務員やパイロット達にこの案を語った、すると・・
「あっそれいいな~!久々に騒ぎたいと思っていたんだよ~!」
「それなら砂漠空母の甲板を繋げたら場所は出来るわ、屋台も置けるわよ!」
「それはいいと思うぞ!ついでに催ししたらどうだ?例えばフリマとか?」
「どうせなら思いつくものはしましょうよ!コンセ達とも仲良くしたいし~」
「よし案をまとめてシルヴィさん達に頼んでみようぜ!」
ここからはアデールに代わりシルヴィとソフィアが臨時総司令官として就任した、
エリーナが戻ろうとしたが先が長いのでソフィアに休めと言われそうしている、
現在彼女はサーラ達の子供達と遊んでいてしっかり気分転換している。
んで俺はというと・・
「あはは~~キャキャキャキャ~~~!!!!」
30名の子供達に猛烈に懐かれていて神殿にある俺の部屋でほぼ缶詰状態だ、
特に紫依梛とスティアにベタ惚れされていて一緒にベットで寝ている始末、
ブルーアイズ達も子供達の世話で大忙しなので日々ヘトヘトになっている。
目線を変えて・・・
事務員達はアイデアを書きまとめてシルヴィにお祭りの開催許可を求めた、
これを見たシルヴィとソフィアも了承、だが一つ条件を加えた、それは・・
無料で食べ放題では無く金銭での取引をするよう進言したのだ!
「えっ?どうして金銭なのですか?手間かかるだけでは?」
「その方が私達の金銭感覚わかるでしよ?先はわからないけど備えは大切よ!」
「それもそうですね、ではコンセ達にはそれ相当の給料渡しておきますね」
「ええお願いね、しっかり楽しんで貰いましょう」
事務員達はコンセ達を会議室に集め説明会を開催、コンセ達は飛びあがって喜ぶ、
ついでに限定ではあるがスマホも支給して俺達の異世界を見れるようにもしていく、
さらに通販も可能、小物に限定されるが普通に売り買いできるようにした。
翌日・・・・
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・
整備を済ませた砂漠空母5隻が五角形の陣形に配置され戦闘機を全機収納、
空っぽになった甲板の上には異世界からきた商売人達が次々と屋台を組み立て、
さらに柵や歩道橋等も設け催し場の状態にしてお祭りがスタートした!
ちゃちゃちゃちゃちゃちゃ!ちゃっちゃちゃちゃちゃちゃ!!!
お祭り音頭があちこちで流れ事務員やコンセ達は飲み食いと踊りで大はしゃぎ、
早速スマホを使い通販でお買い上げ、ちなみに給料は月20万ギルにしている、
ボーナスは当面寸志程度だが働きに応じて追加手当を加えるようにしている。
ではその基準は誰がしているのかと言えば・・
「ピィーピィーーー(訳)お任せください!」
これはピンキーやラッドル、サーベルタイガー等が密かに厳命を受けていた、
コンセ達の働きなどを監視してその仕事や姿勢などを評価していたのだ、
コンセ達もまさかピンキー達が監視・評価していたとは夢にも思っていない。
そのためか彼女達は監視等は無いと思い込んではいたが仕事は凄く真面目だった、
それは・・初めて自分達を認めてくれた俺達に背く事は生涯の恥だと思っている、
なので手抜きは一切無し、むしろピンキー達が止めるほど仕事に熱中していた。
あははははははは!!!!!!!!楽しい~~~!!!
コンセ達は凄く喜んで買い者や催しを楽しむ、それを見た俺達も気分が和らいだ、
今は限定的だが先では同じ空の下で生活するであろう仲間がさらに増えていく、
今後はさらに増えるだろう・・そう感じながら俺達も一時の祭りを楽しんだ。
その頃・・・
「それは本当なのか?そいつらが我が国に来るとでも?」
「ええ断言できます!あいつらは何か目的があってここに攻めてきます!」
武蔵の国(今の埼玉・東京・神奈川県)にいるジャポンの天皇?が尋ねている、
その相手は・・以前俺達と交戦したガイ達、彼らは武蔵の国の危機を訴えていた、
俺達がこのジャポンを攻め滅ぼすとガイ達は天皇?を煽っていたのだ。
「そいつらの噂は聞いている、我らの密偵も同じ事を言っていたな・・」
「ええそうですよ、なにしろあいつらは俺達の軍船を瞬く間に吹き飛ばしました、
あいつらがここに来たらここも無事では済みませんよ、だから早めに・・」
「確かに一理あるな、わかった、我らの戦力を総動員して備えさせよう」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・
天皇らしき人物は即座に軍に命令を出し湾に軍船を終結させ俺達を待ち構えた、
その数約3000、殆どが木造船ではあるがその全てに大砲が備えられている、
射程距離は5km前後と短いが威力は強いので接近されるとかなり厄介な存在だ。
天皇らしき人物はさらに伝令を出す、丹波(今の兵庫・京都辺り)に援軍を要請、
急ぎ軍船を集結させ武蔵の国に来るようにと・・ここにいる祖父達に手紙を送る、
それを見た祖父達は即座に軍船を結集させ約2000の軍船を武蔵の国に送った。
そのころ俺達は・・・
「碇をあげてください、これから艦隊は神奈川方面に向かいます!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・
ソフィアが号令を発し各艦始動、全艦C整備を済ませゆっくりと動き出す、
漁をする漁船等の眼を避けるため各艦深夜に巡航して神奈川方面に向かう、
大和武蔵も浮上して巡航、特に問題無く名古屋方面まで移動した俺達だった。
翌日・・
各艦太平洋をそのまま巡航、隠れる島がこの辺には無いのでひたすら進む、
数時間後静岡辺りまで移動した俺達、一旦船を止め昼食準備に入った、
そこで地図を広げるシルヴィ達、貰った地図を見て謎の青年の位置を探る。
というのも・・・
以前安芸の国(今の広島県)で旅館の女将から聞いた話を思い出したからだ、
女将によると今のジャポンは天皇のような存在がいてそれらが牛耳っていた、
それらは丹波の国に住んでいるが息子だけは武蔵の国にいるらしい。
その息子は20歳前後らしく武芸に優れ・・謎の生物も抱えてるらしい、
そして不思議なことに息子に嫁いだ女性達は以降音沙汰が全然無いらしい、
それは数十人にも及ぶので生贄にされたのでは?と噂されているそうだ。
・・・
もしこの話が本当ならその息子が極度に怪しいのだが噂だけかもしれない、
それと俺達の存在は沖縄辺りでは皆知っていたが安芸の国ではそれが無かった、
もしかしたらそいつらが隠蔽した可能性もあるので偵察を出すか悩んでいた。
「ここで考えても進展はないから・・一応武蔵の国に向かいましょう!」
ソフィアがこう結論して各艦武蔵の国に向かって動き出した!
だが・・・
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・
既に丹波の国からの軍船艦隊が名古屋方面まで来ていて・・・
・・・
俺達はいつの間にか挟み撃ち状態になっていた。