最後の質問と復讐を遂げた村娘達
村娘達は乗組員の説明を聞いて・・皆泣くのを止め椅子に座り黙り込んだ、
それを見て乗組員達は詳細を説明、尚モニター等は魔法具だと誤魔化した、
この地球に似た星も魔法や魔力はあるので村娘達も抵抗なく受け入れた。
そして全員が椅子に座り・・リーダー格の女性が質問してきた!
「もう少し詳しく説明して欲しいのです、私達には少し難しいので・・」
「わかりました、まず私達の仲間が既に南の王国の船に乗り込みました、
ですが貴方達が人質となっていたので私達は貴方方の救出を優先しました」
「なぜ私達も一緒に攻撃しなかったのですか?貴方方には関係ないはず・・」
「端から見るとそうかもしれません、ですが私達は貴方方の悲惨な姿を見て・・
南の王国の輩達は私達が求める「共存」に反していると判断しただけのことです、
私達は・・
・・・
あの~~~マリアンヌ様達はご退席いただけないでしょうか?」
いつのまにか会議室に入り込んでいたマリアンヌとそのお供達。
「え~どうして??私も聞きたいききた~~~い!!!」
ドタドタドタドタ!!!!!
なぜか地団駄踏むマリアンヌ、呆れたエンカルが代りに懇願してきた。
「わ・・・私達にも聞かせていただけないでしょうか?凄く聞きたいのです、
貴方達が何者なのか・・この強大な力も含めて詳細が知りたいのです」
「わ・・わかりました、ですが現時点戦闘中でもあります、なので・・
途切れ途切れの説明になりますが・・それでもよろしいのでしょうか?」
「ええ構いません、落ち着いたら疑問点は質問させていただきます」
「わかりました、それでは説明の続きをさせていただきます、まず私達は・・
遙か遠くから来た者です、私達も当初はお互いを敵視し争っていました、
ですがある時転機が訪れお互いを認め合う様になり争いは激減しました」
「私達はある方が掲げた「共存」に感銘しお互いの良さを認めました、
以降は共に栄え弱者を助け理不尽とは戦う事で見違えるように発展しました、
それに貢献したのが貴方方が乗っているこの船・・軍艦という強大な力です」
続けて・・・
「我々もこの域に辿り着くには膨大な犠牲を払い苦しみながら過ごしました、
なので貴方方が苦しむ姿を放置できなかったのです、なので助けたのです、
ですがこれだけでは不十分と感じ・・貴方方に復讐のチャンスを設けました」
さらに・・
「私達が仕掛けた魔法具はその現場をこの軍艦の中で閲覧出来るのです、
そしてこのボタンを押すと魔道具は爆発、輩達を吹き飛ばし仇は討てます、
しかし同時に・・貴方方の手を血で染めてしまうという心境にも陥ります」
「なので強制はしません、愚かな輩達の復讐の為に気を病む必要は無いです、
その代理は私達がします、そして我らが望むことは貴方達の更正なのです、
輩達の無残な最後を見届けたら気持ちを切り替えて人生を全うしてください」
・・・・
村娘達は黙り込む、この話に乗れば仇は討てるが同時に自分も・・
・・・
輩達と同じ殺人者となる、まだ若い村娘達にはとんでもないプレッシャー、
皆震えが止まらないが・・だが涙を流す者はいなくなり皆歯を食いしばる、
そして出した結論、その気を感じた乗組員達は彼女らに最後の質問をする。
「では最後にお尋ねします、この場から去りたい方はいらっしゃいますか?」
・・・
・・・
全員その場から動かない、そしてリーダー格の女性が怒りながら訴える!
「わ・・私達は肉親と・・仲間の仇を取りたい、でも他人の力じゃ嫌だ!
あいつらの息の根を止めるのは私達よ!!!それに迷いは無いわ!!!」
乗組員達は周りを見る、なんとマリアンヌ達まで頷きボタンを押す決意、
それを見届けた乗組員達はエリーナに連絡、意思確認が出来たと報告した、
それを聞いて動き出すエリーナ達、50人の精鋭が面をつけ浮上していく。
「さあ手はず通り動くわよ、遠慮は要らないわ!」
「元々そのつもりです!久々に暴れさせてもらいますよ!!!」
ザッバーーーン!!!!!!
精鋭達は軍船に分散して乗り込む、それを見て驚く輩達、だが・・
「フ・・フハハハ!!!お前達が船を沈めたのか?だが馬鹿だな・・」
「ああ全くだ、隠れていればいいものを・・俺達の前に姿を現すとはな」
殺気むき出しの輩達が武器を手に取り精鋭達に迫る、まあ当然だろう・・
大勢の仲間達が戦闘機の攻撃でやられた怒りは想像を超えているだろう、
だが・・
「お前達では相手になりませんね・・・」
エリーナ率いる・・全員が特級以上の力を持つ精鋭達は武器を持ち構える。
「やっちめえ!!!八つ裂きにしてやれ!!!!」
ウオオオオオオオオオオオーーーー!!!!!!!!
輩達が一斉に攻めてきた、対する精鋭達は・・・・
キキキキィーーーーーーーーーーン!!!!!!
目にも止まらぬ速さで輩達の武器を聖剣や聖刀で斬り刻んだ!!!!
「な・・何だと?俺達の武器が通用しないだと???」
「おっと殺してはまずいですね・・・こいつらは仇だから・・」
精鋭達は一旦距離を置き・・ある魔法を唱え始めた、それとエリーナ、
憑依しているスノードラゴンを展開し・・同時にある魔法を展開した!
「 氷絨毯!!!!!!!!!」
キュイイイイイイイインン!!!!!!!!
「な・・なんだ足が動かない??」
「お・・俺達下半身が凍らされているぜ???????」
エリーナのスノードラゴンが放った冷気を精鋭達が絨毯状にて甲板を囲う、
輩達は全員下半身が凍らされ身動きが取れない、それを確認した精鋭達、
すぐさま収納魔法を展開して・・あるものを次々と輩達の傍に置いていく。
「よし仕掛けたわ、すぐに撤退するわよ!!!」
キィイイイイイイイイイーーーーーーン!!!!!!!
知らせを聞いて駆けつけた戦闘機隊が精鋭達を背中に乗せ去って行く、
残ったのは凍らされ動けない輩達、すると輩の1人があることを言い出す!
「お・・おい、これもしかして爆発するんじゃないのか?」
「あっ?なに言ってるんだ?こんなのが爆発するのか?」
「あ・・ああ俺の船にこれと同じものがあって仲間が持ち出したんだ、
その後にそれが爆発して仲間は吹き飛び船は大火災を引き起こしたんだ」
次の瞬間・・
「そうよ、これは爆発するのよ、貴方達を吹き飛ばし殺すためにね、
ほんといい気味だわ、今のうちに念仏でも唱えたら?もうおしまいよ、
よくも私達の仲間を・・仇はとらせてもらうわよ!!!」
時限爆弾に備えたマイクスピーカーから村娘達の声が出て輩達の耳に入る、
これは関係の無い者達を待避させる等に備えた機能だが今回は逆に使う、
村娘達がどうしても恨みを伝えたいというのであえて使用している。
これを聞いた輩達は・・
「お・・おいおい身動きの取れない者を殺すのか?冗談だろう?」
「そ・・そうだよ、俺達が悪かったから・・殺さないでくれよ・・」
輩達は一斉に懇願する、それを聞いた村娘達は・・
「そうよね・・誰だって殺されたくないものね・・でもね・・」
・・・
「わ・・私の大事な家族と仲間達は・・」
・・・
!!!!!!!!!!!!!!!!
「その言葉を言う前にお前達に殺されたのよーーーーーーーーー!!!!」
カチ!!!!!!!!!!!!!!!
カッ!!!!!!!!!!!!!
ドッガアアアアアアアアアーーーーーーーン!!!!!!!!
ギャアアアアアアアアアーーーーーーーーーー!!!!
村娘達は涙を流しながら起爆ボタンを・・迷い無く押し爆弾は大爆発、
そして輩達は吹き飛び・・船は大火災を起こして大爆発!瞬く間に沈没した、
それは5km離れた古鷹・夕張・時雨からも見えていた。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・
こうして南の王国の軍船は全船撃沈、輩達の生き残りは数名だった、
その中には戦闘隊長のガイもいた、仲間を盾にしてかろうじて生き残った、
ちなみに指揮官は戦死、エリーナがすぐに凍らせ爆弾を傍に置いていた。
「お・・覚えていろよ・・この屈辱は必ず何倍にもして返してやる!!!」
ガイ達は運良く残っていた小舟に乗り移り急ぎ南の王国に戻っていった、
これに関しては軍船の炎が目を遮ったので俺達は気づかなかった、
監視魚雷のAIも対象物が小さかったので破片と判断し調べなかった。
こうして今回の戦いは終わったのだが・・
・・・
結果的には大勝利ではあるのだが・・・
・・・
この勝利に・・・
・・・
笑顔で喜ぶ者は誰1人いなかった。