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性格に問題がある王と娘と村娘達の復讐行動




戦闘機隊は次々とミサイルを撃ち込んで帆船艦隊を攻撃し撃沈していく、

帆船艦隊も応戦してはいるが音速で飛ぶ戦闘機隊を捕らえることは出来ない、

容赦ないミサイル攻撃で次々と粉々となる帆船、辺りは地獄絵図と化していた。




「クズどもが・・くたばれ!!!」




ズシューーーーーーーーーーーンン!!!!




「うわあああ~~また来たぞ~~逃げろ~~!!!」




ズグヮーーーーーーーン!!!!!!ゴゴゴゴゴ・・・




「う・・海に逃げろ~この船はもうダメだ~~~!!!!」




ザバーーン!!!!サバババババーーーン!!!!




戦闘機隊のミサイル攻撃は続く、青ざめた南の王国の兵達は海に逃げる、

そして・・なぜか攻撃を受けていない旗艦らしき帆船とその周りは無傷だ、

その数およそ20隻、それを見た兵士達は無我夢中でそれらに泳いで向かう。




「旗艦とその護衛の船は無事だ、急いで乗り込むんだ~~!!!」




こう叫び指揮をするのは戦闘隊長のガイ、既に彼の帆船は撃沈されている、

急いで救命船に乗り込み旗艦に向かう、既に150隻の帆船は撃沈している、

まあ当然だろう、対空兵器が殆ど無い帆船が戦闘機の攻撃を防げるわけがない。




ブクブクブクブク・・・




帆船は無残に砕かれ次々と沈む、乗組員達は海に放り出され残骸にしがみつく、

だが戦闘機隊はそれらには攻撃しなかった、というのも・・




「エリーナさんご指示通り帆船20隻程度残しました、これでいいですか?」




「ええありがとう、あとはこっちで始末するから戻って休んでいて!」




「了解です、何かあったらすぐ連絡してください、すぐに駆けつけます」




キィイイイイイイイイイーーーーーーン!!!!!!!




戦闘機隊はここでお役御免、200隻いた帆船艦隊は約150隻が撃沈、

30隻ほどは浮いてはいるが火災が起きているので長くはもたないだろう、

そして無傷の20隻は・・これはエリーナがあえて指示して残した帆船だ。




「押すんじゃねえ!!!!俺が先に乗り込むんだ!!!」




「なに言ってやがる!俺が先だ、お前は泳いで帰れ!!!」




ウワアアアアアアアアアアアアアーーーーー!!!!!




海に逃げ込んだ兵士達は残った帆船に我先へと乗り込みパニックになる、

ちなみにクワラの帆船艦隊は10隻程度残っただけで他は撃沈されている、

これは俺達が駆けつける前に交戦となり数に押され殆どが海の藻屑となった。




「クワラ王!敵は燃えています、今のうちに逃げましょう!!!」




「あ・・ああそうだな、今のうちに全船港に戻るぞ!!」




クアラの王も自ら帆船艦隊に乗り込み指揮していたが多勢に無勢だった、

追い詰められたとき諦めかけていたがその時戦闘機隊が割り込んできた、

九死に一生を得たクアラ艦隊は何とか港に戻り湾岸の防衛を固めた。




キィイイイイイイイイイーーーーーーン!!!!!!!




戦闘機隊が古鷹・夕張・時雨の上空を飛びそのまま無人島に戻っていく、

それをポカンと見ていたマリアンヌ、あまりの攻撃力にただ立ち尽くす、

古鷹・夕張・時雨はそのまま南の王国の帆船艦隊に向かって動いていた。




3隻の乗組員達はマリアンヌ達が乗っていることもありスマホ等を隠した、

というのも・・




「というわけなの、だから出来るだけこちらの詳細は言わない方がいいわ」




とミナト達があるメッセージを皆に送っていた、それはクアラ王国の王、

マリアンヌは王の娘だが・・調べた所どちらも性格に問題があるらしい、

それを知った乗組員達はマリアンヌ達の質問を殆どスルーしていた。




だが・・・




「ねえなんで私の問いに答えないの???私クアラ王国の姫なのよ!!」




「艦長・・いえマリアンヌ姫様ここはご静粛願います!!!!」




と怒りを散らしまくるマリアンヌとそれをなんとか宥めるエンカル達、

この中ではエンカルが一番話が通じそうなので彼女には少し詳細を話した、

それは別室で・・マリアンヌの聞こえない所に呼びあることを伝えた。




「エンカル様、ここから話す事は他言無用でお願いします」




「わ・・わかりました、私の内に留めておきます」




・・・




・・・




古鷹の艦長ライアンはエンカルに自分達の事を話した、だが・・

自分達は遙か遠くから来たと言葉を濁しある目的の為に来たと告げる、

それは破壊神・・では無く暴君が持つ魔宝玉を奪う為だと誤魔化した。




「ということは・・貴方達が隠れていたのは・・」




「ええ騒ぎを起こすと我らの存在がバレてその暴君が隠れてしまう・・

そうなると捜すのが困難になります、さらにそれが無いと我らは困るのです、

ですが今回南の王国の暴君の話を聞き戦力を削ぐため我らは出ました!」




てな感じで・・・




乗組員達も同じ感じで側近達に説明、ほぼ全員がこの説明に納得したようだ、

だがマリアンヌだけはその詳細をエンカルから聞いても疑問が晴れなかった、

こいつらには他に・・超とも言える特別な事情があると感じ取っていた。




・・・




「ぷ~~~~~~~~~!!!!」




「そんなの嘘だわ嘘だわ嘘だわ~~~なにか別の企みがあるのよ~!!」




と嘆くマリアンヌ、それを聞いた乗組員達はヤバいと悟り距離を置いた。




尚クアラの王とその娘マリアンヌの性格は自己中心で・・まあわがまま、

話は通じるのは通じるのだが自分に益が最大限取れるように行動を起こす、

時には相手の状況など無視して強制命令するから始末に負えないそうだ。




ある意味漫画などで見る王そのまんま、自身に都合がいいように考える、

そのためには政略結婚や財産没収などもいとわない、だが優しさもある、

貧困に苦しむ者などには援助を惜しまないので民衆からは親しまれている。




だが王やマリアンヌ達の普段の政治活動は・・




使えるものはとことんまで使わないと気が済まないらしく筒一杯こき使う、

そのためか側近達は出来るだけ目立つ行動は避け距離を取るそうだ、

それでも王やマリアンヌ達は持ち前の鋭さを生かしその手を見破っている。




そのためエナ達からは・・・




俺達の存在がバレたらこれ幸いとこき使われるのは間違いないとの報告、

ある程度の情報は手に入れたので南の王国の艦隊を追い払ったら・・

村娘達と共にマリアンヌ達もさっさと降ろし逃げることを進言している。




・・・




それは俺達も感じていた、マリアンヌだけは俺達の特殊さを察知していた、

ミナトからの報告にもマリアンヌと王は性格が瓜二つで超勘がいいそうだ、

この2人に関わると間違いなくややこしくなりそうなので・・




・・・




そう結論づけた俺達はクアラから早く離れるため行動を急いだ。




ちなみにエリーナ達は当初白兵戦を仕掛けるつもりだったが予定変更した、

それは救出した村娘達は全員身内を目の前で殺され自分も辱めを受けている、

このまま放置したらショックで精神崩壊しそうな状況に追い込まれていた。




この手の問題は後々も尾を引くのでリハビリ程度では消すことが出来ない、

忘れた頃夢で思い出したりするので放置しておくと自殺する可能性もある。




そこでエリーナとエマが考えた事は・・




彼女達の・・




「記憶の上書き」




・・・




海底の空気玉の中に隠れているエリーナと精鋭達は下から輩達を監視、

無我夢中で残った帆船に乗り込む輩達を見て・・エリーナはなぜか焦る。




「エマさんそろそろ動きますか?」




「エリーナ、焦る気持ちはわかるけどもう少し待った方がよさそうだわ、

辱めをした輩達に復讐させるには出来るだけ帆船に乗せた方がいいのよ、

おそらくもう15分位したら説明も終わるはずよ、それまで待ちましょう」




「わ・・わかりました・・」




焦るエリーナを抑えるエマ、エリーナは村娘達が深く傷ついたことを悟る、

その無念を早く晴らしたい気持ちを抑えながら報告を待っていた・・




・・・・




洗浄魔法クリーンマジック!!!!!!!!!」





「魔法洗浄が終わった方はこちらのお風呂にどうぞ!服も与えます!」




そのころ古鷹・夕張・時雨に避難していた村娘達にはまず魔法で身体を洗浄、

そして服を着せ水や食料を与え・・ある程度落ち着いた後会議室に招いている、

そこには複数の大型モニターと・・・なぜか机の上に無数のボタンがあった。




それを見て怯える村娘達、震えながら壇上に立つ乗組員に尋ねる。




「わ・・私達これからどうなるのですか??」




「貴方達には復讐のチャンスを与えます、まずはこちらをご覧ください!!」




!!!!!!!!!!!!!!!!!!




「ウワアアアアア~~~!!!!俺が先だ俺が先だ~~!!!」




キャアアアアアアアーーーーー!!!!!!!!!!!




そこには隠しカメラが撮影した輩達が映し出され・・思わず怯える村娘達、

恐怖で涙ぐみ震える村娘達に向かって乗組員達があることを話し出す!




「ご覧の通りこいつらは私達の攻撃でパニック状態です、よく聞いてください!

今から貴方達にこの輩達に復讐するチャンスを与えます、これを見てください、

このボタンは帆船に仕掛けてある爆弾の起爆スイッチです、これを与えます!」




・・・・




よく状況がわからない村娘・・リーダーの女性が悟ったように質問してきた。




「も・・もしかしてコレを押すとこいつらを吹き飛ばせるのですか?」




「そういうことです、そのために私達はこいつらを帆船に集中させました、

貴方達の苦しみと悲しみを吹き飛ばせるかはわかりませんが仇は取れます、

どうですか?無残に殺された肉親や仲間の仇を取りたくありませんか?」




これを聞いた村娘達は・・・




・・・・




震えながらも・・・




・・・




涙を流し苦しみながらも・・・




・・・・




歯を食いしばり・・・




怒りながら・・・




起爆スイッチがある机に向かって歩き出した。










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